熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

地球温暖化:欧米を襲う異常な熱波

2022年07月21日 | 地球温暖化・環境問題
   東京新聞が、「欧州熱波、死者相次ぐ 英国で史上最高気温、40度超(口絵写真)」と報じている。
   欧州各地で熱波の影響が続き、英気象庁によると、ロンドンのヒースロー空港で19日、観測史上最高気温の40・2度(速報値)を記録した。英国で40度を超えるのは初めて。英BBC放送によると、スペインやポルトガルでは高温に起因するとみられる死者の数が計千人以上となった。山火事の被害も拡大している。熱波は今後北上するとみられ、ベルギーやドイツでも気温が40度近くになる可能性がある。
 英国の過去最高気温は2019年7月に南部ケンブリッジで観測された38・7度だった。気象庁によると、39度以上の観測地点も複数に上り、多くの都市で記録を更新した。と言うのである。
   日経には、殆ど報じられてはいないが、BBCやABC,NHKの国際報道ではトップニュースだし、テレビでも頻繁に報道されている。
   ABCでは、同様に、アメリカでは所によっては、華氏110度をオーバーして、熱波による、高温や火災で、各地で被害が多発していると報じている。
   カナダ・ブリティッシュコロンビアで49.5度:500人が死亡、さらに、7月11日には、カリフォルニア州のデスバレーで、54度を記録。これは、地球上で観測された最も高いレベルの気温だと言う報道もある。

   その原因は、偏西風の南北への持続的な大きな蛇行によると言うことだが、この異常気候の引き金を引いたのは、当然、持続している地球温暖化によることは、間違いないという。

   蒸し暑い日本では、40℃を越えると、暑くて大変だという感覚で通せても、日頃30℃越えさえ珍しいロンドンで、40℃を越えるとどうなるのか。
   大分前になるので、現状は違うかも知れないが、私自身、アムステルダムに3年、ロンドンに5年住んでいて、エアコンなしで何の不都合もなく快適に過ごしていたので、不思議な感じである。
   HowTravelの資料を借りると、
   
   ロンドンの最高温度は、東京の最低温度にほぼ近似していて、夏の最高温度でも、25℃くらいで、今でも殆ど変らないようで、普通の家庭では、夏のエアコンは使っていないと聞いている。
   当時、ロイヤル・オペラ・ハウスなど劇場には、エアコンがなかったので、何度か蒸し暑い思いをしたことがあるが、家では、冷房が欲しいなあと思ったのは、年に、5~6日くらいであった。
   エアコンが効いていたのは、米系のホテルやレストランくらいで、勿論、一般の公共施設などにも冷房など完備されてはいなかった。

   40℃越のヒースロー空港に近いキューガーデンに住んでいたので、エアコンがなければ、どう過ごせたか全く自信がない。
   キューの植物園には直近だが、メトロ駅も目と鼻の先なので、窓を開けて寝るわけには行かない。

   2022年自体でこのような現状であり、ウクライナ戦争で、エネルギー異変が生じて、石炭火力の復活など、逆行する動きが出ており、「2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロ」など、実現しそうにない。
   もっと、悲劇的なのは、環境破壊に対して一顧だにしないトランプの陰が一向に消えないことである。トランプ政権が実現すれば、温室効果ガス排出量実質ゼロに逆行して地球環境を更に窮地に追い込み、宇宙船地球号に止めを刺すことは間違いない。

   今日の日経のイアン・ブレマーの「手が付けられぬ米国政治の混乱」で、
   「トランプ氏の大統領退任直前の日々や、多くの側近の行動に関する新たな事実が判明した。2021年1月6日の議会襲撃を調査する下院特別委員会は、同氏による20年大統領選後のクーデター計画の明確な証拠を公表した。それでもなお、トランプ氏や支持者の法的責任追及を確信する人はワシントンにはいない。しかも、現時点の世論調査ではトランプ氏はなお24年大統領選で共和党の最有力候補だ。共和党有権者の7割がバイデン氏を正当に選ばれた大統領だと認めておらず、多くはトランプ氏を大統領に復帰させても構わないと答えている。他国から見れば米国の民主主義は手がつけられない状態だ。」

   アメリカの民主主義は、何だったのか。
   チャーチルは、民主主義にたいして「実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。 これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。 」と言ったというのだが、
   結局、ギリシャ時代へ逆転して、トランプの愚行を止め得ない愚民による衆愚政治には勝てないと言うことであろうか。
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