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WIREDが、”ワインの副産物から生まれる合成皮革が、ファッション業界を変える”を報じた。
2016年に、ヴァレンティーナ・ロンゴバルド(口絵写真)が設立したイタリアのブランド「VEGEA」が、ワインの製造時に出る副産物をレザーの代替品であるヴィーガンレザーに生まれ変わらせるという、驚きの技術を現実のものにしている。そのきっかけとは、ほかの共同創業者と一緒に「ブドウの廃棄物を再利用してバイオ素材を開発するという大胆なアイデアを思いついたこと」だという。
完成したヴィーガンレザーは完全に植物性であるだけでなく、一般的な合成皮革に使われている石油化学製品も使っていない。「ワインの製造過程でブドウの実を圧搾したあと残る皮や茎、種を使っています。これに植物性油脂を混ぜて、見た目も手触りも本物の革のような素材に仕上げているんです」と、ロンゴバルドは説明する。さまざまな質感、色合い、弾力性、厚みのものが揃うVEGEAの生地は、有害な毒素や汚染物質を含まないうえ、「製造施設の電力は再生可能エネルギーでまかなっている」という。のである。
この画期的な取り組みにより、VEGEAはH&M Foundationが主催する「Global Change Award」を受賞した。「この賞のおかげで、わたしたちのイノヴェイションはさらにスケールアップしました。何より大きかったのは、ファッション業界とのつながりができたことです」と、ロンゴバルドは語る。VEGEAは昨年、H&M Conscious Exclusiveコレクションで、自社素材を使ったシューズやバッグを発表した。と言うことである。
蛇足ながら、H&M のホームページを開くと、「サステナビリティ」を重視していることが良く分かる。
私は、今、ビル・ゲイツの「地球の未来のために僕が決断したこと」を読んでいるところなので、特に興味を持ったのだが、ファション王国の若い起業家が、斬新な素晴しい芸術的なファッションではなくて、レオナルドのようなイノベイティブな発明発見を生み出したことに、非常に感銘を受けたのである。
随分昔のことになるが、イタリアに行くと、ミラノの街の中などを、あっちこっち迷い込みながら散策することが好きだったので、あてもなく歩き回ったことがあるが、ミラノの名だたるファッション企業の本拠や事務所が、気づかないような路地裏にひっそりとあったりしてビックリしたことがある。イタリアでは、いくら世界に冠たる企業であっても、ルネサンス時代の個人経営や工房の雰囲気をそのまま残して息づいているようで、その片鱗を垣間見て嬉しかったのを覚えている。
これに似た雰囲気は、京都にもあって、街中のひっそりとして路地に、伝統を守りながら上質な伝統工芸品などを商っている老舗の店が息づいているのを見ることが出来る。
ブドウ園が喜んで協力してくれるのは、生産者が捨てるしかないものを衣類や家具、包装などに利用できる美しい生地に変えているからだと言うのだが、世界の資源には限りあるので、ファッション業界の循環を成り立たせるには、このようなイノベーションがもっと必要なのだと、よりサステイナブルなファッションの実現に貢献したいというこの取り組み、
このような新たな技術こそが、資源が無限だと言わんばかりの過剰消費が地球のエコシステムを破壊し、いまの世界に与えている過重な環境負荷を低減するだけでなく、次の世代が生きる未来の世界をよりいいものにしてくれることだろう。と言うのである。
2016年に、ヴァレンティーナ・ロンゴバルド(口絵写真)が設立したイタリアのブランド「VEGEA」が、ワインの製造時に出る副産物をレザーの代替品であるヴィーガンレザーに生まれ変わらせるという、驚きの技術を現実のものにしている。そのきっかけとは、ほかの共同創業者と一緒に「ブドウの廃棄物を再利用してバイオ素材を開発するという大胆なアイデアを思いついたこと」だという。
完成したヴィーガンレザーは完全に植物性であるだけでなく、一般的な合成皮革に使われている石油化学製品も使っていない。「ワインの製造過程でブドウの実を圧搾したあと残る皮や茎、種を使っています。これに植物性油脂を混ぜて、見た目も手触りも本物の革のような素材に仕上げているんです」と、ロンゴバルドは説明する。さまざまな質感、色合い、弾力性、厚みのものが揃うVEGEAの生地は、有害な毒素や汚染物質を含まないうえ、「製造施設の電力は再生可能エネルギーでまかなっている」という。のである。
この画期的な取り組みにより、VEGEAはH&M Foundationが主催する「Global Change Award」を受賞した。「この賞のおかげで、わたしたちのイノヴェイションはさらにスケールアップしました。何より大きかったのは、ファッション業界とのつながりができたことです」と、ロンゴバルドは語る。VEGEAは昨年、H&M Conscious Exclusiveコレクションで、自社素材を使ったシューズやバッグを発表した。と言うことである。
蛇足ながら、H&M のホームページを開くと、「サステナビリティ」を重視していることが良く分かる。
私は、今、ビル・ゲイツの「地球の未来のために僕が決断したこと」を読んでいるところなので、特に興味を持ったのだが、ファション王国の若い起業家が、斬新な素晴しい芸術的なファッションではなくて、レオナルドのようなイノベイティブな発明発見を生み出したことに、非常に感銘を受けたのである。
随分昔のことになるが、イタリアに行くと、ミラノの街の中などを、あっちこっち迷い込みながら散策することが好きだったので、あてもなく歩き回ったことがあるが、ミラノの名だたるファッション企業の本拠や事務所が、気づかないような路地裏にひっそりとあったりしてビックリしたことがある。イタリアでは、いくら世界に冠たる企業であっても、ルネサンス時代の個人経営や工房の雰囲気をそのまま残して息づいているようで、その片鱗を垣間見て嬉しかったのを覚えている。
これに似た雰囲気は、京都にもあって、街中のひっそりとして路地に、伝統を守りながら上質な伝統工芸品などを商っている老舗の店が息づいているのを見ることが出来る。
ブドウ園が喜んで協力してくれるのは、生産者が捨てるしかないものを衣類や家具、包装などに利用できる美しい生地に変えているからだと言うのだが、世界の資源には限りあるので、ファッション業界の循環を成り立たせるには、このようなイノベーションがもっと必要なのだと、よりサステイナブルなファッションの実現に貢献したいというこの取り組み、
このような新たな技術こそが、資源が無限だと言わんばかりの過剰消費が地球のエコシステムを破壊し、いまの世界に与えている過重な環境負荷を低減するだけでなく、次の世代が生きる未来の世界をよりいいものにしてくれることだろう。と言うのである。