![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/e6/1bbd381c972a05f349636e829b776290.jpg)
今日28日の土曜日から年末年始の9連休の正月休暇が始まった。
テレビのトップ番組は、この休暇を利用した民族大移動ともいうべきニュースで賑わっている。
しかし、歳をとって思うように長期の旅行に行けなくなってしまってからは、旅に対する感覚や思いが全く変わってしまった。
あれだけ、世界各地を歩きまわって旅を生き甲斐のように感じていた自分ながら、まったく、海外旅行に出かけたいと思わなくなっているのである。
正確に言えば、数年前、元気に海外旅行に行ける状態であったときには、このブログの「ニューヨーク紀行」のように、フィラデルフィアの母校を訪問して、ニューヨークでMETでオペラを楽しみ美術館や博物館を行脚するなど文化三昧のセンチメンタルジャーニーを計画していた。しかし、アメリカを自由に走り回る体力に自信が持てなくなったので諦めた。
海外との関わりのある仕事をしていなければ、おそらく、あらゆる努力をして海外旅行に行こうと悪戦苦闘をしていただろうと思う。
しかし、幸いにもアメリカへの留学の機会を得て、欧米などに14年在住して、海外関係の仕事を含めれば、サラリーマン生活の半分以上も外国と付き合ってきたので、その殆どは海外旅行と同じ経験であったようなものである。
海外旅行と言う意味では、欧米に居ると、クリスマス休暇と夏休みに、毎回2週間ほどの休暇を取る習慣があって、私の場合、現法の社長であったので率先して休暇を消化する必要があり、意識して、海外や遠方への長期旅行に出ることにしていた。
例えば、一例だが、アムステルダムに居た時には、車で、ドイツのローテンブルグなどのロマンテック街道を通ってノイシュバンシュタイン城にでて、ザルツブルグからウィーンに行き、リンツからハーメルンなどのメルヘン街道を経て帰ると言った調子で、ミシュランのレッド本とグリーン本、地図を頼りに自由気ままの旅を続けるのである。
デンマークのコペンハーゲンやブレンナー峠越えくらいまでは、車で行けたが、イタリアやスペインや北欧へは、当然飛行機と鉄道を使い、イギリス国内は、ロンドンから車で、全土を回った。
ラテン系の国は、危ないので車は使わなかったが、フランスだけは、ロワールの古城めぐりやノルマンディやモンサンミッシェルなど車でないと旅が出来ないので、装甲車のように頑丈なボルボをレンターカーして走った。
スペインのパラドールや古城ホテルなどは事前予約をしていたが、特別なホテル以外は大概ぶっつけ本番の旅で、臨機応変の自由旅の醍醐味も旅の楽しみでもあった。
英語が基本で、ブラジルでかじったポルトガル語と大学で学んだ第二外国語のドイツ語を、チャンポンに使いながらの旅であるから、まさに、無手勝流の旅であったが、当時は、Japan as No.1の時代で、日本人として誇りを持っていたので、不安も危険も感じなかった。
とうとう行けなかった国が、お隣の韓国、インド、アフリカなど興味深いところが残っているのだが、諦めざるを得ない。
それに、歩いたところが殆ど歴史や伝統のある文明地帯であったので、秘境や未開地への旅の憧れも残っている。
年末年始の旅模様の映像を見ながら、思いだけは旅路を彷徨っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/6d/e795457a43c14b29d319d7f5b3909be4.jpg)