
口絵写真は、「ワー動いた」と言うタイトルの愛知県杉浦幸雄さんの写真だが、アマゴ、イワナつかみに来た幼女が、しっかりつかんだ魚が大きく跳ねた瞬間を撮った。ぎょろりと目を向いた魚と目があってしまった。
記念写真の心算で撮った写真が、素晴らしい作品となった瞬間である。
とにかく、ピントがシャープに合った魚の目と、女のこのビックリした表情が秀逸である。
この写真展は、「報道部門」「ファミリー部門」「テーマ部門」「秋の部」などに分かれて夫々優秀な作品が選ばれているが、日頃見ている大先生たちの小難しくて分からない作品より、はるかに面白くて楽しめること請け合いである。
店に突っ込んで大破した車や凄い天を突く稲妻など豪快な写真から、鳥や猫など動物、祭りや結婚式、詩情溢れる田園風景や豪華絢爛と咲き乱れる花々などバリエーション豊かだが、何と言っても面白いのは家族など人々の表情で、特に子供たちの巧まぬ姿や仕草などの表情描写が素晴らしい。
水田の畔に、「金メダル イナバウアー」と看板が立っている案山子の前で、整列した幼稚園児くらいの女の子が四人夫々臍だしスタイルで反り返ってポーズをつけている姿を写した「イナバウアー」
学芸会か何かで壇上に並んだ幼児たちが、お坊さんの長い話に飽きてうんざり顔で痺れを切らしている様子の「まだかいなー」
バーに洗濯バサミで吊り下げられたパンを必死になって食いつこうとする小学生のパン食い競争を写した「まけないぞー」
綺麗な着物に着飾って髪飾りをつけた女の子たちが船べりにずらりと並んで真ん中にお母さん達が乗っている姿を上から俯瞰撮影した「小さなおひな様たち」だが、嬉しそうな表情をして面映いのは母親達だけ。
サルのぬいぐるみをつけた幼児が一面に敷き詰められた布団の上でぽつねんと大きな懐中電灯を逆さに立てて寂しそうに見入っている「初めてのお泊り」
ほかに、新一年生、剣道帰りの子供たち、戯れる兄弟姉妹たち、道路に落書きする子供たち、・・・見ているだけで、物語が自然に湧き出てきて楽しい。
詩情豊かで面白かったのは「サギと婆様」と言う香川県さぬき市六車正竹さんの写真で、花しょうぶ畑を囲む一列に並んだ丸太杭の上にゴイサギが憩っていて、それを畑の草取りをしている老婆が一人は笑ってみており一人は下を向いて黙々と働いている如何にも長閑な写真である。
もう一つ面白かったのは、鎮守の森の祭りか何かであろうか、老婆が二人が必死になって餅を銜えて引っ張り合っている「もち引き」
嫁ぎ行く孫娘と老婆を写した写真が2点あったが、実にほのぼのとしていて素晴らしかった。
私も結構写真歴は長いが、センスがないのか腕が悪いのか、中々、思うような写真が撮れない。
もっとも、記念や思い出にはなっているので、よしとするしかなかろう。
記念写真の心算で撮った写真が、素晴らしい作品となった瞬間である。
とにかく、ピントがシャープに合った魚の目と、女のこのビックリした表情が秀逸である。
この写真展は、「報道部門」「ファミリー部門」「テーマ部門」「秋の部」などに分かれて夫々優秀な作品が選ばれているが、日頃見ている大先生たちの小難しくて分からない作品より、はるかに面白くて楽しめること請け合いである。
店に突っ込んで大破した車や凄い天を突く稲妻など豪快な写真から、鳥や猫など動物、祭りや結婚式、詩情溢れる田園風景や豪華絢爛と咲き乱れる花々などバリエーション豊かだが、何と言っても面白いのは家族など人々の表情で、特に子供たちの巧まぬ姿や仕草などの表情描写が素晴らしい。
水田の畔に、「金メダル イナバウアー」と看板が立っている案山子の前で、整列した幼稚園児くらいの女の子が四人夫々臍だしスタイルで反り返ってポーズをつけている姿を写した「イナバウアー」
学芸会か何かで壇上に並んだ幼児たちが、お坊さんの長い話に飽きてうんざり顔で痺れを切らしている様子の「まだかいなー」
バーに洗濯バサミで吊り下げられたパンを必死になって食いつこうとする小学生のパン食い競争を写した「まけないぞー」
綺麗な着物に着飾って髪飾りをつけた女の子たちが船べりにずらりと並んで真ん中にお母さん達が乗っている姿を上から俯瞰撮影した「小さなおひな様たち」だが、嬉しそうな表情をして面映いのは母親達だけ。
サルのぬいぐるみをつけた幼児が一面に敷き詰められた布団の上でぽつねんと大きな懐中電灯を逆さに立てて寂しそうに見入っている「初めてのお泊り」
ほかに、新一年生、剣道帰りの子供たち、戯れる兄弟姉妹たち、道路に落書きする子供たち、・・・見ているだけで、物語が自然に湧き出てきて楽しい。
詩情豊かで面白かったのは「サギと婆様」と言う香川県さぬき市六車正竹さんの写真で、花しょうぶ畑を囲む一列に並んだ丸太杭の上にゴイサギが憩っていて、それを畑の草取りをしている老婆が一人は笑ってみており一人は下を向いて黙々と働いている如何にも長閑な写真である。
もう一つ面白かったのは、鎮守の森の祭りか何かであろうか、老婆が二人が必死になって餅を銜えて引っ張り合っている「もち引き」
嫁ぎ行く孫娘と老婆を写した写真が2点あったが、実にほのぼのとしていて素晴らしかった。
私も結構写真歴は長いが、センスがないのか腕が悪いのか、中々、思うような写真が撮れない。
もっとも、記念や思い出にはなっているので、よしとするしかなかろう。