熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

わが庭の歳時記・・・中秋の名月、秋の気配

2011年09月13日 | わが庭の歳時記
   昨夜は、素晴らしい晴天で、澄み切った夜空に、中秋の名月が、煌々と輝き、美しかった。
   こんなに綺麗な明るい夜は久しぶりで、咲き始めたイングリッシュ・ローズの花色が、鮮やかに分かる程で、夜半、しばらく庭に出て佇んでいたのだが、昔から、風流人たちが名月を愛でて、詩歌管弦で楽しむのも分かる気がした。
   澄んだ秋の虫の音も心地よい。
   ススキも庭に生えていたのだが、いつの間にか消えてなくなっていて、少しさびしい。

   アブラゼミ一色だったのだが、月が替わってから、急にツクツクホウシが鳴きだした。
   羽の透き通った小さい蝉なのだが、鳴き声は、しり上がりの珍しい鳴き声で、ツクツクホーシ、ツクツクホーシと鳴く。
   子供の頃にいた宝塚には、ニイニイゼミやクマゼミなど色々な種類の蝉が居た記憶があるのだが、千葉に来てからは、何故か、アブラゼミとツクツクホウシだけである。
   余談だが、海外で蝉の音を聞いたことはないのだが、気が付かなかったか、無関心であった所為だろうと思う。

   朝顔は、昨年植えたものを色々種蒔きしたのだが、芽を出して大きく育って開花しているのは、すべて、赤色の同じ種類の花ばかりで、ツゲや椿など庭木の天辺に這い上がって、豪華に咲き乱れている。
   8月に入ってから、急に枝を伸ばした感じで、今、一番生命力が旺盛な時期かも知れない。
   花に栄養が行くべく、結実した種をこまめに採るべきなのであろうが、高く舞い上がっているので、そのままにして、精々肥料を多めに与えようと思って放置している。
   青い西洋朝顔も種蒔きしたが、少し遅れた所為か、今年は、成長が遅い。

   ムラサキシキブが色づき始めた。
   キャビアのような種の塊が、根元から濃い紫色に変わって行くのだが、枝先の方は、まだ、淡い緑色のままで、その間はグラデュエーションの波を打っている。
   門扉横のムラサキシキブがあまりにも大きくなったので、太い幹のところでトリミングしたのだが、切り過ぎたのか、今年は芽が出なくなった。
   しかし、ムラサキシキブは、成長が早いので、芽が出るとすぐに大きくなって、四方八方に放射状の優雅な枝を広げて実を付ける。
   今年は、庭のあっちこっちに、鳥が種を落として自生したムラサキシキブが綺麗に色づき始めたので、こちらの方を楽しもうと思っている。
   萩の花は、前に、トマトのプランターを置いて密集させたので、陽が当たらず芽だ伸びなかったので、今年は諦めざるを得ない。

   四季咲きのバラが咲き始めた。
   ミミ・エデンなどは、初夏に植えてから咲きっぱなしだが、フロリパンダは、ハイブリッド・ティよりも、こじんまりしていて育てやすくて良い。
   イングリッシュ・ローズは、晩春に買った苗木は、春の花を抑えたので、蕾を沢山付けて咲き始めて来た。
   今度は、赤やピンク系統の花ではなく白がかった系統で、ピュアホワイトのカップ咲きが、グラミス・キャッスル、淡いピンクのカップ咲きから、反りかえってロゼット咲きが、シャリファ・アズマ。
   やや小ぶりの優雅な花で、大株に育つと華やかだろうと思う。
   
   プランター植えのトマトの木が、我が物顔に場所を取っていたので、ぼつぼつ、始末をして空間を空けて、バラの鉢を正面に出して、じっくりと、楽しもうと思っている。
   秋バラは、かなり命が長く、それに、春の華やかさとは違うが、色彩が深くなるので、その鮮やかさに感激することがる。

   いよいよ、庭を訪れるトンボの色が、大分、黒ずんできたので、もうすぐ、赤とんぼが飛んでくる。
   本格的な秋の到来である。
   まだ、今日も、真夏のように暑かったが、彼岸を過ぎると、一気に涼しくなる。
   最初に、関西から関東に移って来て驚いたのは、関東の秋は非常に短く冬が駆け足で近づいてくると感じたことである。

   秋色が濃くなってくると、若かった所為もあり、紅葉が美しくなると、そわそわし始めて、奈良や京都の古社寺散歩に出かけたのだが、千葉に移り住んでからは、億劫になってしまったのか、新宿御苑などの東京の名園を訪れたり、近くの公園や緑地に車で出かけるくらいになってしまった。
   最近、娘が住んでいるので鎌倉に良く行くようになったのだが、如何せん、京や奈良と比べたら、スケールが違う。
   同じ混んでいても、抜け道の差であろうと思っている。

   余談だが、アメリカでもヨーロッパでも、私の印象に残っている秋は、公園や森一帯が真っ黄色に黄金色に輝くことで、日本の様に、モミジや木が真っ赤に燃えるように鮮やかな赤い秋を見たことは一度もなかった。
   偶に見た秋の赤色は、古い建物に絡みついた蔦の葉だったような記憶があり、無性に、真っ赤に萌える日本の秋が懐かしかったのを覚えている。
   さあ、もう、秋の足音はそこまで近づいて来ている。
   今年は、どこの秋を楽しもうかと考えている。
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