全員の自覚をうながす「リーダー制」を行います

チーム改革はポジションチェンジだけではありません。心=ハートのチーム改革も同時に行います。その第一弾が「リーダー制度」です。まずは一人一人の役割を書いておきます。

【チームキャプテン(1番)】=すべての責任を負う。時には監督以上のことをチームキャプテンはしなくてはならないこともある。

【副キャプテン(2番、5番)】=チームキャプテンがコートにいない時にはゲームキャプテンとなる。また、キャプテンを助けて、より良いチームを作ることに全力を尽くす。

【技術リーダーについて】
バレーボールの各技術について、子供の責任者を決めました。この子たちが「先生、こういう練習をやらせてください。」と言えるようになったら辰巳ジャンプは劇的に強くなります。実はこの取り組みは学習指導要領の総則第4、2-(2)にある「体験的な学習や基礎的・基本的な知識及び技能を活用した問題解決的な学習を重視するとともに,児童の興味・関心を生かし,自主的,自発的な学習が促されるよう工夫すること。」という項目を達成する意味も込めています。

(1)問題解決の「問題」とは、「辰巳ジャンプをいかに強くしていくか」という大問題になります。
(2)「体験的な学習」とは、バレーボールの練習や試合そのもの。これらはまさに「体験的な学習」となっています。
(3)「基礎的・基本的な知識及び技能」を身につけるためにたくさん練習し、練習をふりかえるための練習ノートを書くことで知識を増やしています。
(4)「児童の興味・関心を生かし」⇒子どもたちは、辰巳ジャンプのバレーボール活動に学校の勉強以上の興味・関心を持っているのではないでしょうか・・・ちがうかな???
(5)「自主的、自発的な学習が促されるように工夫すること」=これが今回のリーダー制のねらいです。自分の意志で「自ら考え、学び、行動する」ことを私から促したつもりです。ということで、各リーダーは次の通りです。


【スパイクリーダー(3番)】=スパイクについて研究し、チームのだれよりも考え、強くなるように責任を持ってもらう。

【ブロックリーダー(4番)】=ブロックについて研究し、チームのだれよりも考え、強くなるように責任を持ってもらう。

【サーブリーダー(8番)】=サーブについてについて研究し、チームのだれよりも考え、強くなるように責任を持ってもらう。

【レシーブリーダー(6番)】=レシーブについてについて研究し、チームのだれよりも考え、強くなるように責任を持ってもらう。

【メンタルリーダー(7番)】=みんなの気持ちについて研究し、チームのだれよりも考え、強くなるように責任を持ってもらう。

【応援団長(11番)】=新しく入る子たちをまとめ、全員が辰巳ジャンプの応援歌を歌えるように教える。


いかがでしょうか。このようにバレーボール的な視点だけでなく、日本の教育課題に視点を当てて指導してきたのが辰巳ジャンプです。その成果は卒業後に顕れます。辰巳ジャンプを卒業していった子どもたちは、どこに行ってもチームのリーダーとなれます。それはこれまでの先輩たちが証明しています。辰巳ジャンプでキャプテンをしていた子でなくても、中学や高校の部活動でキャプテンになっていることが多いです。私が教えた子どもたちの特徴です。指導者の心を読み取って、チームをまとめていく能力が飛び抜けて高いはずなのです。これはバレーボールに限ったことではなく、学級担任をしていた時の井上学級の卒業生たちもまた、生徒会役員になったり部活のキャプテンになる子が多いのです。私が指導している背景には、常に「学習指導要領総則」が存在しています。今回の「リーダー制」もまた、教育現場に還元できる教育実践の試みでもあるわけです。
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