本校の最大の特色となっているのが、元・プールだった場所に作られた「矢口自然農園」や、元・矢口幼稚園(現・矢口放課後ひろば)の園庭だった場所にある「学年園」を活用しての栽培体験学習です。
この矢口小の教育の柱は伝統として引き継ぎ、その灯をさらに広げていければ素晴らしいのではないでしょうか。
ボランティアとして、学校支援地域本部のグリーンボランティアの皆さんも、活発に関わってくださっています。
また、5年生のお米つくりには、矢口渡商店街にある書店の店長さんやお米屋さん、さらには東京田園調布ロータリークラブの皆さんも、多大なるお力をお寄せくださっています。
この栽培体験学習を、今年度から施行されている新学習指導要領にある「カリキュラムマネジメント」していくことができます。
マネジメントされたカリキュラムは、縦系列(学年系列)にも横系列(教科横断的系列)にも網の目のように張り巡らす形にすることが大事です。
ここで縦横にくわしく書いてしまうと長文になってしまいますから、簡単に説明します。
5年生の学習活動である「矢口の田んぼ活動」を核(コア)とするコアカリキュラムと考えます。
この体験的学習活動で、日本伝統の農業や食文化について学ぶことを、矢口小学校6年間の中で最も深い学びにもっていくことにします。
ひとつのゴールイメージです。
ここまで縦系列学習を高めていくために、1年生から次のような栽培活動をしていきます。今年度の取り組み例をあげます。
1年生 「アサガオ」を育て、草花に対する愛情を深める生活科学習をする。
2年生 「トマト」を育て、食べられる実のなる植物との出会いと、育てる楽しみを味わう生活科学習をする。
3年生 国語教材である「すがたを変える大豆」との横系列も意識しながら「大豆」を育て、収穫した大豆を「豆腐」に作りかえる総合的な学習の時間の学び。
4年生 理科学習で「ツルレイシ」を育て、雄花や雌花があり、受粉によって実ができることの学習をする。
この上で、5年生の社会や家庭科との横系列をもちながら、総合的な学習の時間で「お米学習」をする。
6年生 これまでの6年生は、野菜を育てて学習発表をするという活動をしてきましたが、今年度はさらに6年生にあった学習にするために、歴史とも関連付けて、「江戸東京野菜」を育ててみようと学習を進めています。5年生の「お米学習」からの発展学習です。