地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

六甲山麓私鉄三昧 (1) 神鉄1100形

2006-04-02 12:34:50 | 都市民鉄 (近畿以西)


 思い出してみれば昨年の初夏以来久しぶりの関西訪問。出張の日程に日曜日をくっつけ、約1日半を費やして、未だ撮り鉄したことがなかった路線を中心に関西私鉄めぐりを楽しんでしまいました (^^)。これからしばらくの間、たまに別の話題も組み込みながら、関東人にとって新鮮な発見がてんこ盛りの関西私鉄の話題をお送りして行きたいと思います~。
 特に、今回の主なテーマは、個人的になかなか縁がない大阪以西=六甲山周辺の私鉄めぐりです。神戸近辺というところはなかなか風光明媚で、特に神戸電鉄・山陽電鉄といった、なにわ近辺とはまた一味違った私鉄もあり、数年前に撮り鉄趣味が復活して以来訪ねてみたいところのひとつでした。しかし、他の場所を優先させた結果……何のかの言って生まれてからの神戸訪問回数は、外国に行くフェリーに乗るために訪れたのが2~3回、そしてポートアイランドに出張したのが1回という縁の少なさでした (^^;)。そこで今回は、六甲山をグルッと取り巻く撮影コースを描き、朝から晩までじっくりと付き合うことによって、土地カンを補いながらこのエリアの私鉄電車の魅力を満喫しようと考えたのでした。
 
 そこでまず訪れたのが神戸電鉄。新幹線を新神戸で降り、地下鉄 (これもなかなかシブい!) で湊川に向かいますと……昭和40年代で時間が止まったかのような神鉄の駅にさっそくやって来たのは、如何にも昭和の電車!という風貌の1000系4連でした。さっそく、一番先頭の1070形 (後日とりあげます) に乗り、いきなり連続する50‰の急勾配・急カーブに圧倒されながら鈴蘭台へ! そして鈴蘭台では次から次へと現れる神鉄電車の魅力にクラクラしながら約1時間半ほど撮影を楽しんだのでした (^o^)。
 その中でも最も感動したのが、この1100形! 小田急沿線住民としての視点から見ますと、ヘッドライトの形状も含めて、正面スタイルが今はなき2220・2320形に大いに似ている……というあたりがとにかく感動的なのですが (車内の雰囲気も非常に似ていてますます感動 *^o^*)、それだけでなく、両開き2扉にズラリと二段窓が並んでいるという非常に均整の取れたスタイルは、ある意味で関西私鉄の良き伝統を忠実に踏襲しているようにも感じられます。そんな電車が1970年前後に新造され、今でも神戸電鉄の一大勢力として走っているというのですから、何でもっと早く来なかったのだろう……と、大いに後悔 (^^;
 そして何とも美味しいことに、この1100形3連が、鈴蘭台駅南側踏切から非常に撮りやすい位置にてしばらくパン上げ留置されていましたので、踏切が開いているあいだにあれこれ角度を変えながら編成写真を激写するという、余りにも贅沢なひとときを過ごしたのでした (^o^)v
 その後、再び新開地方面へ戻る途中、鵯越にて少々途中下車。後追いながら、50‰の急勾配をものともせず豪快に登って行く1100形の勇姿をきっちりと捉えることが出来ました (^^)。ここはまさに源平の合戦で知られるところですが、当時の騎馬の武者たちも、まさか後の世に電車がこの超急勾配を難なく行き交うようになるとは思いもよらなかったことでしょう (笑)。なお、例によって、ファインダーの中で流麗に走り去って行く姿の余りの素晴らしさに、危うくシャッターを切り忘れるところでした……(^^;

 というわけで、私鉄党にとってはこたえられない美しいスタイル、そして急勾配に打ち克つための重厚な下回りを持つ1100形に心酔した神戸電鉄初訪問でしたが、まだまだこれは氷山の一角! 関西シリーズの次回にて取り上げることにします。