地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

六甲山麓私鉄三昧 (3) 神鉄1000系列3扉車

2006-04-07 23:58:27 | 都市民鉄 (近畿以西)


 路線が二股に分かれ、かつ車庫もある神戸電鉄の心臓・鈴蘭台駅に佇んでいますと、これまでに取り上げた1100形・3000系に限らずいろいろな電車が姿を現しますので、全く退屈することはありません (^^)。このうち、如何にも新しいデザインのVVVF車・5000系はさておくとしまして (^^;;)、必ず押さえておきたいのがなかなか曲者揃い (?) の3扉車です。3000系に合わせたドア周りの塗装は少々コテコテとしているように思われ、何で1100形のようにすっきりとした塗装にしないんだろう……という疑問は残るものの (ドアの上にセンサーらしき突起がありますが、これがついている車両は3000系も含めてこういう塗装になっているような)、それ以外は小田急顔に近い正面のセンス、それにいかにもスタンダードな雰囲気の窓配置など、六甲の急勾配を駆け抜ける電車としての質実剛健さが伝わってきます。
 このうち、一番パッと見で独自さを感じやすいのが、上の画像の先頭車・1070形! 窓配置が如何にももっさりとした雰囲気であり (?)、個人的に大いに気に入ってしまいました (*^^*)。しかも、最初に湊川から鈴蘭台まで乗り、小田急2200・2400形を思い出す車内ムードを味わったのもこの形式です。
 驚くべきは、この1070形が製造されたのは1974~75年で、実は3000系のあとに登場した!ということでしょうか。登場目的は1100形への増結用だったためにこのような車体デザインとなったようです。
 惜しむらくは、せっかく両運転台車として登場したにもかかわらず、今では別の3両編成と合わせて固定編成化されてしまい、さらには転落防止板まで付いてしまった結果、新開地寄りの前パン運転台が現れなくなったことですね……。あと、この車体デザインは僅か6両しかないのも少々もったいないような (^^;)。
 他にも、来歴の違いによって1150・1350・1370・1500形がありますが、ともあれ1970年代中頃から何と1987年までこうした車両たちがデビューし続けていたことを知るにつれ、神戸電鉄のシブい味わいが改めて強く印象に残ったのでした。