地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

六甲山麓私鉄三昧 (2) 神鉄3000系

2006-04-04 00:40:56 | 都市民鉄 (近畿以西)


 先日ご紹介した1100形が1970年代前後に新造されたのち、1973年から神戸電鉄が導入したのがこちら3000系です。個人的には、決して多いとは言えない神戸電鉄の話題が鉄道雑誌や書籍などで扱われると、だいたいの場合この3000系が出演することが一般的であるような気がして、神戸電鉄というのはこういう電車ばかりが走っているのだろう……とばかり思いこんでいたものです (^^;)。特に、アルミ製のシンプルな車体に大きな正面窓、それに阪急風の側面窓配置が何やらいかにも港町神戸の洒落た雰囲気を代表しているようでもあり、そのことがひいては「何~んだ、神戸電鉄って優等生っぽくてつまらん雰囲気だなぁ……」という先入観を抱き、こんな素晴らしい私鉄に通わないという失態を犯すことになる原因にもなりました (なにせ10代の頃は半鋼製釣掛式電車しか眼中になかったもので ^^;)。
 しかし、今こうして見ると……実に昭和40~50年代っぽいのがグッド! そう思うのは自分がオヤジ化しつつあるからでもあるわけでして……(^^;;;;)。
 特に、よ~く観察して考えてみますと、この電車のポジショニングは我が地元・相模国を走る相鉄7000系と非常によく似ていることに気がつきました (^^;)。「アルミ製の切妻車体で、しかもアクセントカラーは赤」「東京・大阪に直結しない中私鉄が急増する旅客需要に追われるように造った冷房車」「港町の近郊に広がるベッドタウン輸送の担い手」「1970年代中頃の作品」などなど……。
 もちろん、相鉄7000系は相鉄名物の特異な直角カルダン駆動で、急勾配にまるっきり対応していないという違いはありますが、これだけいろいろ思い当たると、ますます親しみが湧くから不思議です (笑)。
 もっとも、あくまでそっけないデザインに徹した相鉄7000系と、四隅がRを描いた大きく優雅な窓の神鉄3000系を一緒にするな……というやっかみが聞こえてきそうですね (^^;;;
 あと、相鉄7000系は休車や事業用車への改造が相次いでいますが、この点で神鉄3000系は全車が当然のように現役バリバリで運用をこなしています。まあ総じて関西私鉄は物持ちがとても良いですから、その一つの例ということにもなるでしょう。