ふとした勢いで (?) 製作を始めた満鉄&華中鉄道客車の製作、手を付けるまでは相当難儀しそうだと思われた満鉄風デッキの製作が案外イケそうだ……という見通しが立ったことから、寝不足のままボディの組み上げまで突っ走りました (汗)。
作業そのものは、ボディの根幹となるデッキ部分をそれなりにがっしりと作った以上、あとは側面を接合して屋根を載せ……という基本セオリーを積むだけの話ですが、まず悩んだのが車体長。満鉄の鋼体客車は、優等車や「あじあ」客車については概ね24m超の新幹線サイズであるのに対し、3等車は約21mにとどまるという点でやや不揃いの感があるのですが、とりあえず最大公約数として華中鉄道客車と同じ22m級にしようかという結論に……(^^;)。そうすれば窓の数も実車と大体同じになりますし……。そこで、撫順YZ31改造電車を製作した際に発生したスハ44側面の余りを流用しまして (何事もリサイクルです♪笑) 側面を延長しました。屋根につきましては、実車には雨樋がなく、幕板部分の幅よりも屋根端の幅の方が僅かに広いため、板キット模型を作るにしても側面の雨樋モールドと屋根端がほぼ重なるようにしなければ雰囲気が出ません。キットのスハ44屋根では細すぎるという問題が発生するという次第……。そこにピタリとうまくハマリ役となるのはサハ78の屋根! 73系キットの側面板の幅にに合わせた屋根裏の突起を全て削ぎ落とし、スハ44の側面雨樋と屋根端がピタリと合うように接着!
とにかくまぁ、いろいろな角度から板キットや組み上がり中のブツを眺め回しながら、最適な作業工程を慎重に考えての試行錯誤が続きます……(それが適切でありさえすれば、量産時には割とてきぱきと事が進むのも確かです)。
その後はまず0.3mm厚プラ板で約半分の窓を埋め、満鉄3等車らしい窓割りがいよいよ顕わになってきました♪ 今のところプラ板の白がかなり目立ちますが、この後は作業の都合上いったんシルヘッダーを削ぎ落とし、隙間に瞬着を流し込んでヤスリで整えるという作業が待っています (@o@)。
いっぽう、0.5mmプラ板を細く小さく切って、ドア部分の幕板として貼り付けております (実車ではこの部分に、日本の旧型優等客車と同じく行灯式の「硬座車」表示あり)。ドアが内側に引っ込んでいる構造上、幕板とドアの間には空間があり、それをうまく再現できなければ満鉄客車のキモを表現することにはならない……というわけで、非常に神経を使う作業であることは言うまでもありません……。
こうして接着剤作業を何とか終えた後、いよいよパテ盛り作業へ! 困難な切り接ぎ作業ゆえに相当アラが生じている部分も含めてなるべく丁寧に盛り、ある程度固まったのちナイフで大まかな形状まで削り落とした次第ですが、ここまで来れば「一層それっぽくなって来たぜ!」とガッツポーズ! (笑) ここから先のヤスリ作業こそ本当に神経がすり減るものだということをすっかり忘れたかのように、コーヒーを片手にしばしナチュラル・ハイな境地に浸ったのでした……(^^;)。
ちなみに、満鉄客車のもう一つの特徴として、地面近くまで延ばされた相当大袈裟なステップがありますが……これはさすがに台車と干渉しそうですので省略し、プラ板を細かく切ってほんの申し訳程度に斜め方向のステップ支柱らしきものを表現しようかと思っております。但しそれは車体全体のヤスリ作業を終えて塗装に入る直前ということで……。
嗚呼、苦心の跡・・・。横に渡されたプラ太棒は組み立て時の形状維持のためでして、塗装後デッキ壁を差し込む際に切除する予定です。デッキ部の幕板とドアの間に空間が確保されていることがお分かり頂けることと存じます……。
今回、華中鉄道客車の製作プロセスに関する記述は省略しておりますが (車体延長後は単にシルヘッダーを削ってヤスリ整形するだけですので)、とりあえず少しずつ進んでいるということで……華中鉄道社紋をインクジェット用デカール紙で自作してみました (汗)。いやはや、デカールを自作すること自体初めてで緊張しましたが、意外と出来てしまうものですね (^^;)。もちろん、この後きちんと貼ることが出来るのか否かが問題ですが……。あと、この技術を覚えてしまうと、意外とヘンテコな帯や「痛車」ならぬ「痛電」(^^;) も簡単に作れることが判明……って、具体的な計画はありませんが (笑