地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

貨物天国四日市を歩く (2) 海山道の緑重連

2011-03-11 00:00:00 | 貨物列車 (四日市)


 昨日成田線の滑河駅で発生した鹿島サッカースタジアム行き貨物列車73レの脱線・横転事故の第1報をネットで目にした際、横転車両から出火して30分後に消し止めた云々という記述から「まさかその車両がエチレンコキで、タンク体の中に残留していた酸化エチレンが摩擦・火花によってちょっとした爆発を起こし火災となったのではあるまいな・・・」という悪い予感が。その後ネット上で続報として無残に横転したエチレンコキの姿を目にし、ただただ愕然としたのは言うまでもありませんが、タンク体が焦げているわけではなかったことから、むしろ脱線した台車から生じた火花が線路脇の草に飛び散って出火したのでしょうか? 
 鹿島 (奥野谷浜)~四日市 (海山道) のエチレン輸送は間もなく約10年の歴史に幕を閉じますが、最後の最後にこのような事故が起こってしまったのは残念……。もっとも、鹿島から来た積車ではなかったこと、そして周囲に民家がなかったことは不幸中の大いなる幸いと言うべきでしょう。もし積車が派手に横転して爆発やガス漏れしたら……そして普通列車と交換するところだったとしたら……と思うとぞっとします (間違いなく死者多数の大惨事でしょう。ISOコンテナの頑丈さはどの程度なのでしょうか? -_-;)。


 
 というわけで物騒な話となってしまいましたが、ここからはまったりと (^^;
 鹿島から来たエチレンコキは近鉄海山道駅前にてJR貨物塩浜線から分岐する専用線に入って行きますが、この専用線は非常に短く、駅から200mほどカーブを走るともう貨車門にたどりついてしまいます。そんな呆気ない専用線ながら、住宅街の谷間を走る小さな鉄路の風情は相模大塚 (休止中・・) を思い出させるものがあり、小~中学生の頃ヒマさえあれば相模大塚にチャリを飛ばしていた私としましては、どうしても海山道を訪れる度にときめきを禁じ得ません (笑)。
 しかもここは、単に線路の雰囲気それ自体が濃いぃだけでなく、エチレンコキを牽引するスイッチャーが余りにも美しいという魅力があります。四日市市内の倉庫会社が運行と保守整備を委託されている2台のスイッチャーは、いつ訪れても必ずピカピカに磨き上げられており、しかも新年に訪れると注連縄を取り付けているという御丁寧さ……。そんなスイッチャーの重連に遭遇した日には、もう宝くじ大当たり並みの喜びが炸裂です! (^O^) 
 では、何故重連だったのか……とても気さくな作業員の方から伺ったところによると、「工場内の荷役線が短いため、コキが4車以上連結されていると重連は出来ない」とのことですが、貨車門から荷役線の様子を窺い知ることは出来ないためチンプンカンプン (^^;)。むしろ、コキの数に関係なく単機で来れば良いのではないか……とも思うのですが、そこを敢えて重連としているのはファンサービスか?と思わずにはいられないほどです♪ 最終日が何時になるのかは、昨日の事故とからめて全く分かりませんが、その日まで作業員の皆様と海山道を訪れるファンの関係が良好であることを願って止みません。