
最近の秩父鉄道における話題の車両と言えば、引退間近の1000系やヘンテコマスクの7800系でしょうが、いっぽう登場当時はあれほど物珍しかった7500系はといえば、今や7本に増殖し、当然のようにやって来ます。うーむ、それはあたかも、今から約四半世紀前、1000系に対して抱いた感情を思い出させるものがあります。運輸省規格型半鋼製釣掛(車内はニス塗り!)の100系があっという間に1000系に駆逐されて行くのを目の当たりにしながら、「101系なんぞ、まだ鶴見線や南武線あたりでくすぶっていれば良いのだ……」と (爆)。それと同じく「何故かくもあっという間に大井町線から消えてしまい、1000系を駆逐してしまったのか!」と (汗)。

しかしまぁそれもひとえに、副都心線で東急9000系が使われなかったのと (東武9000系と比べて何という運命の違い……)、秩父1000系が余りにも永く使われたこと、以上二つの運命が奇妙に合致したためなのでしょう。というわけで、増殖しまくった8090→7500系を目にしながら「本来ならばまだまだ余裕で東急で活躍できるのに、何という不運な車両たち!!」という思いと、「さすがにここまで増えて1000系を駆逐するとは……」という思いが複雑に交錯せざるを得ません (汗)。というわけで、長年秩父ファンと東急ファンと国鉄型車両ファンを掛け持ちでやって来た者としては、約四半世紀前の交代劇と今回の交代劇がダブって見えるのであります。ともあれ、今や1000系と同じ役回りに回った7500系につきましては、SL党の来訪を除けば静かになるであろう秩父沿線を折に触れて訪ねることで、20年以上後を見据えた丁寧な記録に努めたいと思っております。まぁ一つだけ何かを望むとしたら、車体の汚れを何とかして頂きたいということでしょうか……。