間もなく東急青ガエル残党のうち1両が銀座線01系と入れ替わる熊本電鉄。しかし周知の通りここには、東急ヲタ垂涎の青ガエルが棲息するのみならず、今やジャカルタでも全車運用離脱となってしまった都営6000系、そして3扉化されて独特の存在感を漂わせる南海角ズームも存在しており、個人的には何がやって来ても楽しいところです。しかし世間一般のヲタにおける都営6000系の人気はお世辞にもあるとは言えず、むしろ真夏でもなければ南海角ズーム改め200形は予備にまわってしまい滅多に走らないことを憾む向きが多いのかも知れません。
ところがどっこい!今回出張先の鹿児島からとんぼ返りで熊本を訪れてみますと……何と!200形が運用に入っているではありませんか! 運が良すぎる……。
しかも、撮影に至るまでの過程がドラマチック過ぎ♪ 今回の鹿児島出張のついで熊本訪問にあたっては、なるべく熊本滞在時間を確保し、かつ熊本電鉄の朝ラッシュ15分間隔アワーのうちに4運用すべてを黒髪町南側の併用軌道区間で撮りたいと思いまして、鹿児島中央を朝一番に出る「さくら」に乗車したのですが、出張にあたって手配された宿は一種のアーバンリゾート的なところで、桜島をドドーンと望むことが出来たのは良かったものの、中央駅までとにかく遠い……。暗くてメチャ寒い中をトボトボ30分歩いて、鹿児島市内中心部の空間的な広さを初訪問のくせにほぼ体感するほどでありました (タクシー予約しとけよ……笑)。そして○戸岡新幹線についに観念して乗り込み (早朝につきガラガラ)、ようやく冷え切った体を温めつつ駅弁をパクついているうちに熊本到着~。複雑な路線バス網を事前に調べても余り飲み込めていないまま、やって来た熊本電鉄バスに取りあえず「藤崎宮前に行くか?」と訊いたうえで乗車し、途中交通センターの余りの巨大さに仰天しつつ、ようやく藤崎宮前バス停で下車すると、あらら、電車の駅とは結構離れた場所にバス停があるのですなぁ……。というわけで、方向感覚のみを頼りに何とか線路を見つけようとしたところ、突如遠くの方で「キンコキンコ♪」と電鐘式警報機が鳴り出し、踏切を横切って南へ向かって行ったのは200形!! そこで「ぬぉぉ~っ!これは速攻で併用軌道区間にたどり着かなければならない!」と思いまして、裏道を北へ北へとひたすらダッシュ! ようやく目指す併用軌道にたどり着いたところ、御代志行の200形がのっそりと現れ、「をを……このやや小粒でギッシリ感漂う電車が併用軌道を走るシーンを見たかったのだ……。しかも6000系の代走でなければ来ない。そんな電車を一発目で撮ってしまったオレって一体……ラッキー過ぎだろ」という感慨にしばし浸ったのでありました (爆)。
しかし、さすが予備車的存在ということで、日中運用に入るわけではないらしく、御代志まで一往復して再び藤崎宮前から戻って来ると北熊本行……。乗ることは叶いませんでした (まぁ南海で走ってるから良いか ^^;)。
こんな感じで今一つマイナーな存在感の200形を激写出来て大満足なのですが、そこでふと思うのは……こんな余り走らない電車すら鉄コレとして発売されたということで、鉄コレというものが如何にマニアックか、ということであります (^^;)。