地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第六ジャカルタ炎鉄録 (11) さよなら8007F・下

2015-02-16 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 ジャカルタの東急8007Fのうち、クハ8007をを失った他の7両は、デポックの片隅で休車となっていると言われます。このまま旧8039が立ち直って新8007とならない限り、片方の先頭を失ったこれら7両は、やがて8613Fと同様に完全部品取り車の道をたどり、もぎ取り作業が終了次第チカウムに運ばれる可能性がゼロではないでしょう……。
 というわけで、今年8月のジャカルタ訪問時に、東急8000系列には一度も乗れなかったものの (滝汗)、折に触れて8007Fが姿を現してバリバリ順光の中で激写出来たのは、今考えてみれば偶然の巡り合わせによって実現した事実上のさよならフォトランのようなものだったのかも知れない……と思っています。そこで、前回のクハ8007先頭シーンにつづき、クハ8008先頭シーンをアップしてみます。



 嗚呼、東急8007F! 神秘の伊豆急色から黄緑+黄色帯、そして青+黄帯、KKWラッピング……と小まめに変遷をたどってきましたが、如何に色が変わろうとも8007Fは8007Fであるが故に偉大であることには変わりません。それだけに、ジャカルタに最初に移った8007Fの離脱は、8613Fの長期離脱→チカウム送り以上に、ジャカルタにおける東急黄金時代の終わりの始まりを強烈に印象づける出来事であるように思います。
 8613Fについては、205の急増の陰であっさり部品換装&復活計画が放棄されてしまったとのことですが、やはり8007Fも同様になるのでしょうか。パクアン急行様のブログを拝見しておりますと、最近は8007Fの一部の車両がデポックの蔵の中で何やらゴソゴソやっているらしいとのことですが、それが冷房や下回りの換装によるリニューアルの兆しなのか、それとも本当に部品取りになってしまっているのか、取りあえず知る由もありません。しかし少なくとも、現状そのままに復活するということは多分なく、新8007Fとなっての復活なのでしょう。これもまた歳月の流れ、運命の流転ということで仕方がないのかも知れません。クハ8007を除く8007Fの計7両には「数多の楽しい思い出をありがとう、さようなら」と申し上げたいと思います……。