地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

淡雪化粧の箱根登山 (下) モハ1・2型万歳

2015-02-26 00:00:00 | 地方民鉄 (東海道)


 箱根登山では3000形アレグラ登場、あるいは2000形の塗装変更など、なにやら華やかな話題が続きますが、まぁそれはそれ。個人的にはやはりモハ1・2形に乗って撮ることこそ極上の箱根登山体験であると信じて疑いません。今回の研修ついで鉄では、時間の関係で悠長に旧型が来るまで待って乗るというわけには行きませんでしたが、両運モハ2形の2連とモハ1形ヨンロク編成を短時間のうちに撮ることができたのはラッキーでした♪ しかも、駅窓口も開いていない朝方につき観光客も皆無……そして木々の枝先も降り始めた淡雪で白く染まるという幻想的風景……。これこそ冬の箱根!と言うべき侘び寂びの境地です……。



 しっかーし! 強羅行きのモハ2形2連は、強羅駅前にある某おJ様中高の通学ピークにつき、車内はキャピキャピ (死語? ^^;) とした雰囲気が充満し、純粋に旧型車のスペックに浸るという状況ではありません (笑)。とはいえ、旧型車とJ子中高生という組み合わせは、これはこれで一幅の鉄道詩情の趣があるわけで (←ムッツリ助平)、旧型車との組み合わせならばなおさら。一昔前までの鉄道雑誌(とくにRJ)では、輸送実態調査の美名にかこつけてそんなシーンが数多誌面を飾っていたのを思い出します。今や世の移り変わりとともに、ツボシーンが次第に誌上から消えて行ったことこそ哀しけれ (爆)。
 いっぽう、そもそも通学ピークだからこそ3連が来るべきであり、2連というのはどうよ……? その点、湯本行のヨンロク編成は見事なほどガラッガラ! 昭和20年代気質の車内に響き渡る電制サウンドを楽しむには最高の環境でしょうなぁ……。ともあれこのように、箱根登山の朝は山を登る列車こそラッシュで、下る列車はスッカスカというのは面白いところです。
 ここ数日来、華語圏一帯における春節=旧正月のため、箱根登山はもとより箱根全体が凄まじいカヲスと化していたことが容易く想像されます (と申しますか、既に春節2週間前の時点で春節シーズンに突入し始め、箱根湯本や大涌谷がスゴいことになっていた……)。それは観光業界からみれば、毎年2月の旅行超低調シーズンを救う話であるわけで、箱根登山のバスなどは「歓迎春節遊客」という横断幕を正面に掲げているほどですが、冬枯れの登山電車で侘び寂びに浸りたいと思うヲタとしては「何だかなぁ~」と思うのも事実。それでもこんな感じで、チェックアウト客が山を下り始める前の下山電車、及び山中の温泉に向かう観光客がいなくなる時間帯となる夜間の登山電車は間違いなく空いているはずですので、音鉄の方にはオススメです。宿をどうするのかという問題はありますが……。