地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

バゴー地区の「軽便」LRBEの旅 (2)

2015-11-04 12:00:00 | ミャンマーの鉄道


 訪問日の主役参上! LRBE9。



 後ろのナゾ顔、そして駆動部分の構造はこんな感じ。



 英国風ポイント操作小屋と腕木信号をバックに徐行~。



 LRBTと連結されて間もなく出発進行!

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 バゴーからニャウンカシーへの軽便的LRBEの旅、とりあえずバゴー駅の中線に留置されているマッチ箱のようなLRBTを激写したあとは、忘れないうちにニャウンカシーまでの切符 (今年3月時点で300ks。超絶に粗悪なボール紙の硬券に、印刷がにじんでさっぱり読み取れないビルマ文字が印刷されています) をゲットしておきます。貫通幌というものはLRBE・LRBTともども全く存在しませんが、専務車掌氏は必ず検札にやって来て、乗客の顔を神業で覚えていますので (既に検札した客はスルーして、途中から乗った客の検札を漏らさずやっていました)、タダ乗りは絶対に不可能であることを付言いたします。なお、切符売り場は駅本屋の昔気質な出札口ではなく、駅本屋側から線路に歩いて渡る手前の柵の前に青い小屋があり、そこで購入します (外国人運賃を米ドルで払っていた当時は、ニャウンカシー行きの切符もご多分に漏れず駅事務室内で買っていたようです。しかし、先日たしか日経新聞で目にしたところによりますと、ヤンゴンのホテル代の支払いにおいて、米ドル払いが完全に禁止されたそうな……時代は変わったものです)。
 それはさておき、こうして乗車前の下準備を終えた後は、「何が来るかなぁ~」ということで、機関区への引き込み線へ(自然発生的に出来た「人道踏切」からアプローチしますが、そこから先の機関区へは入ってはいけません)。そこで待つことしばし……バッバーッ!とけたたましいタイフォンが鳴り響き、赤とクリームのRBE標準塗装に身を包んだ本日の主役=LRBE9が姿を現しました! (^O^) 空荷の状態で運転台側を前に進む場合には、下回りが日本のトラックを改造したシロモノだけに、結構スゴい加速でビックリさせられます (^^;)。運転台側のマスクは2枚窓+通風口という、LRBEでは割とありがちなお茶目顔ですが、後部のマスクは運転台を設置するつもりはないのに敢えて準備工事っぽく見せて、結果的にイカツイ装甲車っぽく見える (いや、見えねぇか……。せいぜい怪しい一つ目小僧といったところか?) あたりが、なかなか創意工夫に富んでいる感じがします♪
 そして……一旦構内北端に出たLRBE9は、一つ目側を先頭にして、最徐行でLRBTに接近……。初めてバゴーを訪れたときもそうでしたが、このシーンを連写しまくるときが、一番ココロ高ぶりますねぇ……。英領時代からのポイント操作所を擁する広大な構内を、こんな間抜けでキュートなシロモノがちょろちょろと動き回っているわけですから……(*^^*)。
 というわけで、LRBTと接近して連結されるところを激写したのち、超速攻で乗降口にダッシュし、無事座席確保に成功したのでした☆ そしていよいよ出発進行! 前輪駆動のトラックの推進力を後部のレール面押さえつけタイヤに伝えるためか、「ズグォォォォ~ン!」という、バスとも釣掛式電車とも異なる、何とも表現しようのない豪快な音を立てて、バゴー駅の構内を抜けてモウラミャイン本線へと入っていったのでした……(続く)。