去る8月半ばにジャカルタに遠征して以来、あっという間に3ヶ月が過ぎ、あと1ヶ月半で今年も終わり。嗚呼……時間が余りにも早く流れてしまい、多忙にかまけて全然ジャカルタネタのアップも進みません。勿論、その背景として新幹線問題によるゲンナリ感もあったのは否めませんが、それ以上に大きな要因として、余りにも205系が増えすぎて、東急の出番が相当減ってしまったように感じられたことが、滞在中及び帰国後の気分をイマイチ下げ気味にしてしまった……ということもあります。
いやその、205系だって決して悪くはないのですが、初訪問時と比べると東急の陰が薄くなったことは、やはり東急を最大のお目当てとしてジャカルタ通いを始めた身には堪えるのです……。8039・8611・8613Fが死亡または部品取り前提の休車となってしまったこと自体、モロに運用減につながりますし、2009年の初訪問時には大部分の編成がジャカルタコタ発着の急行として使われていたはずが、今や東急はボゴール線~環状線直通の各停におさまっておりますので (滅多なことでは、205系の天下となったジャカルタコタ行きには入りません)、急行運用があった頃に比べて一往復するのにエラく時間がかかります。
というわけで、東急は3編成が離脱した以上の「激減」を体感せざるを得ない状況がありますが、だからこそ遠くに東急が見えれば、カメラとレンズを握る手に力が入らずにはいられません。とりわけ、旧8007Fと旧8039Fを組み合わせた新8007Fが来ようものなら、緊張は一気に最高度に達し、撮り終えてモニタを確認したあとの喜悦も最上級♪♪
周知の通り東急8007Fといえば、東横線での「伊豆のなつ」を最後に引退してインドネシア譲渡第一号となった記念すべき編成であり、8039Fといえば銀色まっさらリバイバル急行として激しい感動を巻き起こした編成です。しかもインドネシア入りした後の帯色も、前者は黄緑+黄色、後者は青の濃淡が最高に美しく、ジャカルタを訪れた東急ファンを激しく魅了したものです……。
その後、KAI標準カラーの青黄となり、しばらくこの状態が続いていましたが、やがて8007Fが不調となり、クハ8039ほか8039Fの一部を8007Fに譲り、しかもクハ8039を8007 (二代目) に改番することで新8007Fが出現、そして正面に行先表示板を出すようになって今日に至っています。クハ8007 (二代目) がかつて8039であったことは、正面の防護網の枠が黒であることから偲ばれるのですが、ともあれこの新8007Fは、昨年の訪問時から今回の訪問に至るまでに起こった究極の変化のひとつであり、ジャカルタにおける8007・8039Fの歴史の最終形態であろうと推測されることから、「これを撮らないわけには行かない。205の大量投入による廃車が何時東急にも及ぶか分からない中、一刻も早く撮っておかなければならない」と思いまして、だからこその今回の遠征となったのであります……。端から見れば物好き・酔狂の極みであるのかも知れませんが、今ではとにかく「撮って良かった……」の一言に尽きます。
果たして、東急ファンにとって「神」的存在である新8007F、果たして何時まで走るのでしょうか。他の車両に起こった不幸を喜ぶわけではありませんが、メトロ07が相次いで離脱したり、ジャカルタで最も完璧万能と思われたメトロ5000軍団 (東葉も含む) 稼働車が3分の2の4編成のみとなったり、205系もいろいろあってゴタゴタしていることから、新8007Fを含む東急車は離脱済み3編成の部品を活かしてなるべく永らえて欲しいものです……。