最近は箱根登山=レーティッシュ、西武=京急、京急=台鉄、そして東武=台鉄と、友好交流協定を締結した(あるいは事実上そんな関係の)鉄道事業者どうしで塗装の相互乗り入れが流行っているようです。しかし、日本の事業者が新たに中国の国鉄または地下鉄・専用線と友好協定を結び、塗装の相互乗り入れを果たすことは恐らくないでしょう。今から約30年以上前、日中平和友好条約が結ばれてしばらくの間は、例えば東京駅=北京駅、上野駅=大連駅というように、駅(そして都市)どうしの姉妹提携なんてのもあったはずであり、そんな流れの頂点として「横浜博」(現在のみなとみらいで開催された) では前進型SLと人民型SLが展示され、子供心に興奮したのを思い出しますが……。しかしその後の中共外交の発狂により日中関係は激しく変動し、そんな提携もほとんど空文化していると思われ、CNR的イメージが日本に持ち込まれる可能性も皆無なわけで、「花の色は移りにけりないたづらに」といったところでしょうか。
うーむ。京急で衝撃の台鉄藍色普通車が実現してしまったからには、共産趣味者のはしくれでもある個人的には、誰が何と言おうと、中国緑皮塗装を日本国内で拝む日が到来することを望みますが……まぁ有り得ねーわな。日本のアニメ『ラブライブ』が上海地下鉄2号線の全面ラッピングになっているという事例はあるようなのですが (私はアニヲタではございませんので、詳しい事情は存じません ^^;)。あとそういえば、鹿児島市電では友好都市である湖南省長沙市の名所を描いたラッピングを施していますが、これが現在唯一の「中国的イメージを出した日本の鉄軌道車両」ということになりましょうか。
というわけで、「日本の鉄道車両に純正な中国緑皮塗装を塗ったシーンを見てみたい」という見果てぬ妄想は模型で再現するしかありません。そこで、先月横浜の犬屋で開催された鉄模フェス (いや~、この催し初めて訪れたのですが、特売価格からさらにレジで10%引きって美味しくないですか?!) にて超叩き売りプライスでゲットした鉄コレ秩父1000系デハ1100を種車に、緑皮塗装をお試しで塗ってみました。妄想設定としては……以下のいずれかという感じです (^^;
(イ) もし日米開戦していなければ、日本の満鉄・満洲国利権は1945年以降も当然のように続き、やがて満洲国は高度な経済発展へ。そこで大連・奉天・鞍山・撫順・新京・ハルビンなどを中心に都市鉄道網が張り巡らされ、満鉄は日本国鉄101・103系の標準軌バージョンとも呼ぶべき車両を大量に製造。ところが事態は暗転……ベトナム戦争期における世界的な左派ナショナリズムと社会主義の結合に刺激を受けた漢人がクーデタを断行し、ソ連も助太刀して満洲国は社会主義化……やがて中国と合併。その結果、大量の日本国鉄新性能電車風車両が緑皮になった。
(ロ) 1945年に日本が負けたのは歴史の通りとして……毛沢東の苛政による疲弊から脱却しようとする中国が日本との全面的な経済合作に踏み切る中、各地の都市交通整備に追われ始め、さりとて新たに地下鉄を造る費用はなし。そこで既存国鉄の都市近郊区間及び専用線のうち通勤輸送に適した区間を急ごしらえで直流電化。台車のみ製造しつつ、大急ぎで日本国鉄から老朽車両をゲットし、あたかも今日のジャカルタの如く日本中古電車ワールドが中国の一部都市で展開。
(ハ) 日中関係の悪化にもかかわらず、民間交流には熱心な中国側から日本側への交流アプローチは続き、ついにJR某社または某民鉄との友好交流が実現。そこで日本側は「中国の鉄道といえばこの色」ということで緑皮塗装をボロい電車に塗り、パンピーは「何、この暗い色……」とドン引きしつつも、一部の共産趣味がかったヲタは大発狂状態に (笑)。
……とまぁ、こんな想定の下 (他にもいくらでも作文は可能?!)、非常に久しぶりに塗装作業をしてみたのですが、何と言っても久しぶりのため指先の感覚が失われ、作業は難儀……(^^;)。そして、何も考えずに窓の上下にクリーム帯を塗ったところ、「コレジャナイ」感が沸々と……。そういえばそうだ、窓上のラインはもうちょい細いのであった……(滝汗 -_-;;)。もうこの際割り切るか、それとも所詮試作車につき再びシンナー池に放り込むか、極めて困難な選択を迫られそうです (@o@)。