地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第八ジャカルタ炎鉄録 (3) Argo Dwipangga

2016-08-27 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 昨晩は都内某所のインドネシア料理店にて、日本観光にお越しのKCJ職員の方々を歓迎する宴が開催されまして、例によってインドネシアと日本の鉄道事情をめぐる楽しい話題で盛り上がりました♪ 幹事の井上様をはじめ、お越しの皆様には大変お世話になりました! m(^^)m
 というわけで、先日のジャカルタ遠征の続きですが、滞在中は例えばメトロ6000のVVVF車が試運転を始めたといった類いの超新鮮ネタに遭遇したわけではなく (人が帰国したら試運転実施……-_-;;)、最新の車両の動きはパクアン急行様のブログにて常にフォローアップされているところです。そこで、個人的に昨年と比較して大いに驚き感動した話題から順次アップして行きたいと思います。その一発目は……国産INKA製の客車の最新バージョン登場! 
 もっともこの客車、20m級の幅広車体で、「Argo Bromo Anggrek」専用車のような台形ボディではなく通常の垂直ボディであるという点では、何ら基本構造という点において従来車との違いはありません。しかし、何と言っても窓周りを連続ブラックにしたあたり、「今までとは違う」という印象を強烈にアピールしていますし、極めて重要な点として、1等Eksektifの場合は座席一列分に対して一枚という窓がズラリとならび、しかも一枚当たりの面積が非常に大きいですので、あたかも日本の特ロ客車や国鉄特急型車両のグリーン車を思い出す雰囲気です♪ インドネシアのEksektif従来車の場合、座席と窓の間隔がまるで合わないボロ、座席2列分で1枚の大窓、座席1列分ながらも相当面積の小さい小窓……と完全にまちまちで、1等運賃を払いながらもどのような車両に当たるかは運次第でしたので (勿論、一番の当たりは「座席2列分で1枚の大窓の車両のうち、ワイドビューを楽しめる2列目の窓側」。逆に超ハズレは、間隔バラバラ窓車の、ちょうど真横に壁が来て全く景色が見えない席……)、この車両を使う列車を選べば完全にそんな煩悶が雲散霧消するようになったのは素晴らしい話です。



 この客車は、去る7月のレバラン(ラマダーン明け)帰省輸送をきっかけに、今年度分の車両が一斉大量 (?) 投入され、Argo Dwipangga、Argo Lawu、及びBimaといった看板列車に投入されています。このうち、ジャカルタ界隈で撮り鉄する際に最も好適なのは、ガンビール駅を朝8時に出発するArgo Dwipangga (ソロ・バラパン行) ですので、活動2日目の朝と3日目の朝、2日続けて早朝のブカシ線の客となり、いそいそと線路脇に出掛けてみました。
 ところが、折角遠路はるばるこの新型客車の撮影を楽しみにやって来たというのに、二日連続で朝から天気はドヨ~ン……(-_-;)。とりわけ活動2日目は、朝6~7時台の雲が非常に分厚かったばかりか、「出勤」に使うつもりのジャヤカルタ6時34分発の電車 (所定は205系12連) が大いに遅れまくりの6時59分にやっと到着し、果たしてDwipanggaの撮影地通過に間に合うのか、大いにヒヤヒヤしまくりでした……。もっとも活動3日目には、6時32分のジャヤカルタ駅に、あたかも2分早発であるかの如く20分以上遅れのブカシ行が現れ、しかも東急新8007Fでしたので、内心狂喜乱舞モノだったのですが (笑)。
 幸いなことに、2日とも朝8時頃には何とか光量を確保できるようになり、けたたましい警笛をビシバシ響かせながら時速100km超で猛然と迫ってくるDwipangga新型客車を激写!! 滞在2日目の単独での撮影時には、「スゲー!マジカッケー!」という独り言が止まりませんでしたし (笑)、活動3日目の落花生。様及びパクアン急行様とご一緒した大撮影会においても、「KAIやるじゃん!」という讃辞がしばらく止まらなかったのでした……。
 実に、インドネシアの鉄道車両デザインセンスはなかなか素晴らしい! これが他方面でも活かされているかどうかは別の話ですが……(汗)。
 ちなみに、全くの革命的状況を生み出しているINKA製2016年度の新車ですが、1等Eksektifだけでなく3等Ekonomiもあります。集団見合い式のゆったりした固定クロスということで、ネットを見るとインドネシア人鉄ヲタが相当興奮している雰囲気が伝わって来ます……(笑)。しかし、こちらは現在タマ数が少ないのが実情で、レバラン臨の増結用で使われたきり、定期列車への投入はまだらしいとか何とか……。今年度分はEksektifの大量新造に追われ、そろそろ空港鉄道用の新車新造が本格化する頃合いでしょうから、Ekonomi最新型客車の一斉投入は当分お預けでしょうか。


 う~ん、圧倒的な存在感! KAI新時代を象徴する光景です♪