地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

黄色い相鉄7000あらわる

2005-03-18 21:57:16 | 事業用車両


 さて、老朽化した相鉄2000系検測車の代わりとして登場した7000系新検測車ですが、昨晩ニセ厚木に甲種回送されてきたとのことで、さっそく今朝ちょっと寄り道して見物に行ってきました (^^;)。ナマで見て強烈な印象なのは、何と言っても中間車を改造した新設運転台の「のっぺらぼう」な雰囲気です (爆)。それに、その超平面的な正面の上には、何やら賑やかな検測機器が取り付けられています。とにかく、今まで銀色だった電車がいきなりド黄色になって目の前に現れた存在感 (というか違和感^^;) はとてつもないものですので、次はパンタを上げるシーンを早く見てみたいものです (それは結果的に2000系の引退をせかすことでもあり、フクザツな気分ですが……)。

もうすぐさよなら・相鉄2000系

2005-03-18 01:35:30 | 事業用車両


 17m国電にルーツを持つ電車としてもはや産業文化財レベル (?) の貴重さを誇る相鉄2000系 (現在の車体はもちろん国鉄そのまんまではなく更新済みのものです) ですが、長年続いてきた架線検測車としての役割も間もなく終わろうとしています……。というのも、既に『○イヤ情報』でも報じられている通り、昨日 (17日) 東急車輌から7000系の改造による検測車が出場したからです。黄色に緑帯というかなりゲテモノなデザインの新検測車は、それはそれで良いのですが、やはり釣掛三重奏を奏でながら力走する2000系3連がなくなるのは惜しいなぁ……と思います。しかし、他の私鉄に転じた2000系も、もう伊豆箱根に事業用車の1両を残すだけ。やはり老兵は消え去るのみ、でしょうか……。

台湾鈍行の旅 (9) 花東線の「いぶし銀」

2005-03-16 11:38:08 | 台湾の鉄道


 台湾の東半分は、既に開発が進んで人口密度が高い西半分と比べると、とにかく景色が雄大で、険しい山々や美しい田園風景を楽しむことができます。ただ、それは同時に人口密度が低く、列車の本数も多くないことを意味するわけで、さらに台湾の場合はデラックスな長距離特急列車が同時に運賃の安さも手伝って近距離輸送も肩代わりしていますので、完全な鈍行列車ともなると、まさに朝夕の通学時間を中心に1日数本だけという世界! 
 ただ、そういう1日数本だけの鈍行を選んで乗れば、窓を開けて直接その絶景をナマで楽しむことが出来ますので、やはり選択としては外せません。
 というわけで、そんな台湾東部の風光を楽しむのに最も適した列車として、台東を朝7時に出発して花蓮に11時に着く、花東線唯一の全線直通鈍行「平快200次」(「次」は列車番号の意) という名物列車があり、もちろん私も途中の玉里駅から終点の花蓮まで乗りました (^^)。ただ今回は撮り鉄も重要なテーマでしたので、玉里駅を拠点として朝夕だけ運行されるディーゼルカーを撮影するため、台東から玉里まではキョ光号で先行したのでした (^^;
 で、その玉里駅に陣取るディーゼルカーがこちら、1960年代末に東急車輌で製造され、かつて西部幹線のスピード王「光華号」として君臨したというDR2700型です。性能的には、いまの「自強号」用ディーゼルカー (全て日本製) の基礎になった車両ですが、いかんせん冷房がないので、80年代にはローカル用に格下げされ、今ではここ花東線で細々と生き残っている……ということのようです。
 それにしても、東急車輌製だけに車体の雰囲気が東急ステンレスカーと非常によく似ているのが何とも言えないところです (^^ サロ153のステンレスカーがこんな感じでしたっけ?)。そして、正面のデザインもどこかで見たことがあるなぁ……と思ったら、そういえば伊豆急100系にそっくり!! 思わずこのDCをまるごと伊豆急ハワイアンブルー塗装にしてみたくなってしまいました (^^;)。
 今回は時間がなかったので、このディーゼルカーには乗れませんでしたが、車齢35年を超えてもう先は長くないらしいので、出来るだけ早めに再訪して乗ってみたいところです。

祝・前パン東武快速撮影!

2005-03-12 20:22:47 | 大手民鉄 (東武)


 今日はちょっとした野暮用で東武伊勢崎線沿線に出かけてきたのですが、そのついでに (?) 分解清掃から上がってきたばかりの望遠ズームレンズの使い心地を試すのを兼ねて、春日部駅にて少々撮り鉄を楽しんできました。別に何かを狙って来たわけではなく、まぁ8000系の前面未更新&方向幕使用車 (いつの間にか少数派になってしまった……) が来れば御の字かなぁと思いながらカメラを構え始めたところ……いきなりやって来たのが6050系前パン装備車!! この車両、数が少ない上に、前パン側は畳んでいることも多く、さらに偶然見かけて大急ぎでカメラを取り出しても大抵ヘボい結果に終わることがもっぱら……というわけで、個人的にその端正な姿を文句なしのカットとしてとどめる機会にはこれまで恵まれませんでした。それだけに、踏切の向こうのカーブから姿を現した瞬間、「今日は何か運が良すぎないか?!」という思いとともに感動は最高潮に達してしまいました (^^;)。
 今日はこのカットを撮影した直後も、10000系の「前パン2両固定編成×3」という強烈な編成がやって来たりするなど (6両編成で合計6個のパンタが上がっているという……!)、一時的に「前パン祭り」となったのでした。4000系の形式消滅を期に全車シングルアームパンタ化されてしまった小田急の沿線からやって来ただけに、余計感動的だったのです (^^;

台湾鈍行の旅 (8) こんな客車を独占するはずが……

2005-03-12 02:14:27 | 台湾の鉄道


 枋寮から台東まで、台湾最南端部に広がる素晴らしい海と山の大パノラマを窓ガラス抜きに味わうための最高の乗り物がこちら、もと非冷房座席指定急行用の回転クロスシート客車です! 日本の複数の会社によって1960年代後半に製造されたものですので、まさにスハ44やオロ10の流れに沿った車両であると言えると思います (^^)。

 しかし、これを撮りながら「最高の景色と最高の車両の中に客は自分一人だけ……」とワクワクしていたのも、所詮ただの白昼夢に過ぎませんでした……。これを撮り終えた直後、突如としてホームにものすごい人数の客があふれはじめたのです!!!! その大部分は団体ツアー客で、たまたまこの日が台湾の3連休の初日にあたっていたため、いくつかの観光会社が企画した「懐かしの普通車で行く南廻線と知本温泉 (台東の近くにある名湯) の旅」と銘打った (?) ツアーに家族連れや友人連れがワンサカと参加し、そのご一行様が改札開始と同時にドドッと押しかけてきたという次第……。団体温泉ツアーなんだから、最初から豪華な特急列車や貸し切りバスで行けば良いだろう……と思うのは早合点でして、最近の台湾では産業文化遺産としての鉄道それ自体を目的とした「知性の旅」が一種のあこがれの的なんですな……これが。そのため、休日ともなると各地のローカル線は結構な人出で賑わうようなのですが (ローカル線が続々と廃止になる日本もちょっとは真似して欲しいところかも)、それが3連休初日ということでなおさら影響を被ってしまったわけです。それでもって、普段は公共の場でのマナーが決して悪くない台湾人も、既に頭の中が団体ツアー大盛り上がりモードに突入しているため、席取り合戦やら雑談やらで早くも大騒ぎ! ガキ、もといお子様は、ほとんど体験したことのない鈍行客車に興じて歌まで歌い出し、親もそれを止めない始末……! うわあああああああああ、何てこった! この瞬間、最高に孤独でロマンチックな汽車旅への期待はガラガラと崩れ去って行きました……。(号泣)
 というわけで、大騒ぎの車内を横目にしながらの南廻線・鈍行の旅 (所要2時間20分) となったのですが、とにかく景色は素晴らしかった……。目の前で台湾海峡や太平洋の波が激しく砕けたり、早くも新緑を迎えた非常に険しい山々の眺めが続いたりするのですから……(^^
 ただ、10両編成を満杯にした膨大な数の観光客の皆様は、ほぼ全員予想通り台東の2つ手前の知本で下車してしまいました。そこで初めて超ガラガラ車内が出現し、終点の台東で降りたのは10人くらいだったと思います (爆)。
 なお、知本温泉については、数年前に1泊したことがあります。肌がすべすべになってとても暖まる良い温泉ですよ (^^)。