地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

京成電車プチ散歩 (4) 珍車deたかさGo!

2006-12-10 00:10:32 | 都市民鉄 (首都圏)


 いよいよ本日、京成グループダイヤ改正によって新京成車が千葉線への乗り入れを開始し、京成線を走る車両がさらに百花繚乱となりますが、当ブログとしましては、そんな中でもとりわけ地味でレアな存在にスポットライトを当てることで祝意を示してみたいと思います (^^;
 今春、金町線で3200形「開運号」編成を撮ったときのこと。そのまま道づたいに高砂駅前まで戻って来ましたところ、高砂の車庫を出庫する編成や北総線の下り列車を撮りやすいスポットを見つけました。そこでたまたま、車庫の奥で前照灯が光り出して電車が動いたなぁ……ということで凝視してみたところ、何と芝山鉄道所属の3600形! まあ基本的には、先頭車が電動車ではなく京急線内乗り入れ不可であることから、西馬込~京成線内運用と空港特急の運用に入っているのをたまに見かける車両ではありますが、如何せん1編成だけですので、撮り易い場所での撮影は運や根気との勝負……。況や、芝山線内への入線確率の低さをや! (^^;)



 いっぽう、北総も所属車両の少なさの割には車種が多く、ゲンコツ7000形目当てにN運用を待ち構えていても何が来るか分からないスリルがあります (笑)。そこで現れたのは、住宅・都市整備公団が用意した超 (?) マイナー車両・9000形! 
 今後は北総線も親会社京成や兄弟会社新京成ともども車種の整理が進み、京成版「走るんです」中心の世界となるのは致し方ないでしょうが、とりあえずは京急線内でたまにひょっこりとレアな姿を見かけるのを楽しみにしたいと思います。
 他にも京成グループでレアな車両といえば、新京成の旧800形……せっかく伝統的なスタイルの片開き扉車であるにも拘わらず、朝ラッシュ限定運用、かつ私の生活・移動圏と重ならないため、未だ撮ったことがないです (-_-)。新京成では現在、千葉線直通で編成を短縮化した8800系の余剰中間車をまとめて一部を先頭車化して6連を増やす工事を進めているようですが、それが進めば旧800系の余命も幾ばくもないと思いますので、これは早めにしないと……。

伊勢湾周辺鉄参り (2) 名鉄築港線の旅

2006-12-09 00:19:33 | 都市民鉄 (中京圏)


 常滑線大江駅で入れ替わり立ち替わり姿を現すパノラマカー7000系に狂喜した後は、名古屋臨海鉄道を楽しむついでに名鉄築港線に初めて乗ってみました。路線延長1.5kmという超ミニ臨港路線にして、朝夕のみの運行ともなれば、まさに鶴見線大川支線と良い勝負なわけで、こういう地味ながらも特徴がてんこ盛りな路線は基本的に大好きなのですが……何故か後回しになってしまいました (^^;)。
 しかも、かつて名鉄のAL車や揖斐谷汲線の旧型車を追い求めて名鉄をたびたび訪れた10代の頃は、西武から東濃鉄道を経て築港線専用車となった3790形 (S60年廃車)、そしてHL車の代表格3730形が走っており、その後90年代から数年前までは本線系における最後のAL車となった3300系 (2代目。戦後の2扉セミクロス車3900系の車体更新車) が走っていたはずなのですが……今や濃いぃ路線に似つかわしい面白みに欠ける3100系が運行されていますので、何故もっと早く来なかったのだろうと激しく後悔 (爆)。
 しかしまぁ、今や鶴見線も205系なわけで、これも時代の趨勢。それでも変わらず漂って来る臨海ゾーンの通勤電車の雰囲気を嗅ぎ取ることが大事だ!というわけで、大江駅5番ホームに向かってみますと、通勤客が後から怒濤のように来るわ来るわ! 電車が東名古屋港まで往復している数分の間に、狭いホームは身動きできないほど埋まってしまいました。
 それでも、何とか運転席直後の「かぶりつき」コーナーを確保しまして (普段私は「かぶりつき」をしないのですが、こういう路線の場合は特別 ^^;)、駅員氏が持ってきたジャラリと大きな棒状スタフ (今や名鉄築港線は棒状スタフによる閉塞を行っている貴重な路線の一つです) を運転士氏が受け取って、いざ出発進行! 



 発車後すぐに急カーブを切って西に向かいますと、複線分あるはずながらも単線しかない線路をほどほどのスピードで走ります。かつて、築港線は東名古屋港界隈の貨物輸送を一手に担っており、確か熱田・神宮前あたりで国鉄から入線した貨車が名電築港 (現・東名古屋港) からさらにスイッチャーへと引き継がれ、その輸送は隆盛を極めたそうなのですが、名古屋臨海鉄道が完成して貨物輸送が笠寺経由に移行して以来火が消えたようになってしまい、単線化・貨物輸送廃止という道筋をたどったのだとか……。
 そんな「つわものどもが夢の後」的な光景を眺めながら進みますと、突然「ダダダダッ!」という尋常ではないジョイント音が! 豊川の日車からの輸出車両や名鉄の新造車が東名古屋港へ回送される時 (または名鉄から他社に車両が譲渡される時) だけ列車が運行される名古屋臨海鉄道・東港線との平面クロスです! ここを列車が通過する瞬間を1枚目の画像の左下にはめ込んでみましたが、伊予鉄道・大手町駅前の高浜線と市内線との平面クロスはもっとゆっくりと通過しますので、「このスピードでこの音かよ!」という新鮮な感動を味わいました (*^o^*)。
 ここを通過後、すぐに名臨・東港線と合流しまして (名鉄の北側に名臨のスイッチバック線があり、名臨はそこから90度カーブします)、僅か3分間のプチ過ぎる旅を終えた電車は東名古屋港駅に到着! 1両の電車はこれだけの客を詰め込めるのか!と驚きたくなるほど膨大な数の通勤客を吐き出した電車は、折からの黄色く染まった銀杏並木を横目に再び大江へと折り返して行きました。
 ここから先、大通りの踏切の先に続く名臨東港線の末端部も散歩してみたかったのですが、今回は時間の関係上省略 (^^;)。しかし、余りにも濃過ぎる光景を目の当たりにして、今度はここで甲種輸送を撮りたいなぁ……と思わずにはいられないのでした (^^;

長野色115系・関東に信州の風を乗せて

2006-12-08 00:09:15 | 国鉄型車両


 以前、豊田所属の山スカ115系を追い求めて逗子、そして高尾以西を訪れたとある秋の休日の話題を扱いましたが、その際には当然の成り行きとして長野色115系も撮影しましたので、忘れる前にアップしてみたいと思います。
 中央東線といえばスカ色!という固定観念が強い私としては、近年あれよあれよという間に松本所属の115系が長野支社色に変わってしまったことにイマイチ戸惑いを隠せないのですが (^^;)、パステルカラーの長野支社色そのものについては結構好きです。少なくとも、かつてはどんな路線にも湘南色を採用し、今では特にJRWにおいてどんな路線にもカフェオレを採用しつつあることと比較しますと、はるかに地域の独自性や個性を打ち出しているのが良いなぁ……と。



 特に、松本の長野色115系が高尾、そして立川まで顔を出したとき、何が感動に値するかと申しますと……やはり、パステルカラーに象徴された信州の美しい山河を吹き抜ける爽やかな風が、はるばる首都圏まで届いて来た、という気分でしょうか (*^^*)。
 とは言え、八王子や立川まで至る115系は豊田区への出入庫を兼ねた山スカが多いと思われますので、高尾以東の区間において、特に昼間に長野色を撮影できるチャンスというのは思ったほど多くはないんですよね……(^^;)。↑の画像は、そんな長野色115系が高尾を発車して立川へ向かうシーンです。
 何はともあれ、山スカと長野色が手を取り合って、JREにおける115系の最後の牙城のひとつを今後も末永く守って欲しいものだ……と思っています。

東武5050系・さよなら運転決定……!

2006-12-06 22:15:11 | 大手民鉄 (東武)


 半蔵門・田園都市線を日常的に利用する中でつくづく痛感させられるのは「50050系が随分と増えたなぁ……」という事実です。それもそのはず、既に8編成か9編成まで増え、かつ東武に戻らず押上か清澄白河で折り返す運用に入ることが多いわけで……。
 したがって、あの乗り心地・座り心地の良さを誇る30000系が姿を現す機会がめっきり減ってしまいましたが、それ以上に重大な問題は釣掛5050系の命脈がもはや幾ばくもないという事実……。既に30000系の増備によって5070系が総崩れになるなど、東武5000系列はいつなくなってもおかしくなく、先日のファンフェスタも実質的にさよならイベントの一環ととらえることも出来ますが、ついに「その日」がやって来るようです…… (号泣)。



 先刻、私鉄旧型車両の動向を知る上で最良の案内サイト「電鉄倶楽部」を拝見していたところ、5050系のさよなら運転が今月16日に新栃木以北で行われるとのこと! 日光への勾配を、快速ほどではないにせよほどほどのスピードで (?) 運転し、しかも予約不要……! 野田線5070系と同じ方式でのさよなら運転ということになります。
 去る2月に館林地区の5050系引退を佐野線で見送った以上 (↑は最終日前日の多田駅にて)、今回もやはり行ってみたいものですが、混雑したら気分も削がれるような (-_-;)。個人的に、惜別の念をどう行動に移そうか……悩みは尽きません。

※12/8補足……公式HPでもPDFファイルにて告知がなされました。熟読してみますと、「年内に廃車」ということで、12/16が最終日ではないようですが、少なくとも日光入線は最後だという趣旨は明確です。また、新栃木では整理券を配布し、400枚に限る旨、そして電動車への集中を避けるため往路電動車乗車組は復路は制御車乗車との旨が明記されていました。また、16日は宇都宮線でも運用するとのこと。う~ん、(16日に行こうか、それとも別の日にするかを含めて) どうしようかとますます思案……。

北京懐旧鉄巡礼 (3) 首都鋼鉄公司のSL

2006-12-06 20:41:51 | 中国の鉄道


 北京西郊のローカル線・京門線からはじめた北京の濃いぃスポット巡り、徐々に東に向かって行くことにしましょう。
 そこで次にご紹介したいのが、北京市内で見られる最後のSLのひとつとなった、首都鋼鉄公司の入換用として用いられている上游型 (SY) SLです! 首都鋼鉄公司は北京市街の西部・石景山区に巨大なコンビナートを構えており、CNR豊沙線の石景山・三家店駅から数多くの引込線を延ばしていますが、既にその大部分はDL化され、かつ工場の大部分は北京五輪を控えて移転予定とか (大気汚染対策)。僅かに大型変圧器を製作する工場の引込線にのみSLが生き残っています。恐らく扱う貨物の性質上、運行回数が少ないことから、今あるSLを使えるだけ使おうということなのでしょう。
 私がこの引込線の存在を知ったのは、たまにお邪魔している「中国鉄道倶楽部」の掲示板で今年の初夏頃掲載された情報でした。そこで、夏の中国長期出張の際には絶対に行くぞ!と心に決めて実行に移した次第 (^_^)。いつ運行されるか正確な時間は分からないため、とりあえず朝5時に起床して地下鉄とバスを乗り継ぎ、さらに草蒸した引込線を奥へ奥へとかきわけて行ったところ……何と、ちょうど車庫の方から上游が煙を上げてゆっくりと迫ってくるではありませんか! (*^O^*) そして300~400mほど動いて停止し、約20~25分間ほど、毎朝のお勤めと思しき整備作業に入りました。目の前で猛烈なブローオフを繰り返したりするなど (↑の画像)、こんな光景を独占して良いのか?と思うほどの大サービスぶり! v(^_^)v



 余りにも素晴らしい光景にすっかりノリノリになってしまった私は、たまたま機関士氏と目が合ったので「早上好!師傅!」(マスター、おはようございます!) と大声で挨拶したところ、機関士氏も二カッと笑顔で応えて下さったので会話タ~イム! 「どっから来たんだい?」「日本の東京です!」「日本人か~~熱烈歓迎さ!!」(反日オヤジでなくて良かった……)「ありがとうございます!中国の火車を熱愛しているんですよ! 聞いたところではここが北京でも最後の蒸気機関車だそうで、是非一度と思って!」「おぉ、そうかい! しかしまぁ……何とも不思議なのは、最近になって突然ここにやって来る愛好家が現れ出したってことさ。でもって、その何人かの愛好家は全員日本人だってことさ! ハハハ……」
 どうやら、ここを訪れるのは「中国鉄道倶楽部」で情報を仕入れ、かつ自分で中国の交通機関を難なく使いこなしてたどりつくことが出来る、濃いぃ日本人中国鉄だけのようです (^^;
 その後、上游はゆっくりと給水塔の位置まで進み、給水を行って火を落としてしまいました。どうやら今日の入換 (石景山駅までの往復) はなかったようです。そこで、特に運転室に部外者が入っても問題はなくなったということで、何と運転席に入らせて頂くという御好意まで受けてしまいました (^o^)。う~~ん、まさか現役のSLの運転席に入るという体験を一生に一度も得られるとは思っていなかったので、これは大感激! あまたの計器やパイプがひしめく、まだ熱が残るキャブの雰囲気を味わいながら、SLが生き物である所以をビンビンに感じたのでした……。
 というわけで、引込線関係者の皆様、ならびに「中国鉄道倶楽部」掲示板の皆様にはこの場を借りて厚くお礼申し上げます m(_ _)m なお、ここはあくまで工場用地ですので、訪問される方は個人の責任でお願い致します。私と同じようなシーンを目撃できない、あるいは状況が変わって排除されたとしても、当ブログとしましては責任を負いかねます。場所が場所ですので、何かの場合を考慮すれば、中国語の能力は必須かも知れません。