地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

伊勢湾周辺鉄参り (7) 近鉄内部線

2007-02-23 15:14:00 | 大手民鉄 (近鉄)


 四日市港界隈での貨物三昧を終えたあとは、四日市でのもう一つのお楽しみである近鉄内部線へ向かいました。ふつうの「鉄」な方であれば、内部線が最大のお楽しみになるでしょうが、濃く地味な専用線趣味にもはまってしまいますと、どちらを優先させたら良いのか迷ってしまう……とまあ、そんなところです (^^;)。
 内部線のホームは、標準軌である名古屋&湯の山線のホームとはやや離れた位置の高架下にあり、いかにも近鉄にとって「おまけ」という雰囲気が漂っています。もともと三重交通で近鉄とは別会社だったはずが、湯の山線だけ改軌・大型車化されて、内部線だけ特殊狭軌のまま取り残されたことを思い出しますと、これだけ雰囲気の違う名古屋・湯の山線と内部線が1枚のきっぷで通し乗れ、運賃も連続計算だというのがちょいと信じられないほど (^^;;)。まぁそのことが内部線単体としての営業に響いていているわけで……養老線と同じように、いずれ分社化も行われるのかも知れないなぁと思いました。



 それはさておき、いざ乗り込んでみますと、やはり以前乗ったことがある北勢線と同じように狭い! そんな車内に一人がけの固定シートがズラリと並んでいるのは独特ですね (*^^*)。発車後はけっこうアップダウンやカーブもあり、そんな中を40〜50km以下でトコトコと小気味よく走って行くのはやはり楽しいものです (^_^)。
 終点の内部は何とも言えない味わい深さの小駅でしたが、乗ってきた編成をうまく撮影するスペースはないのが残念! そこで再び、八王子線との分岐駅である日永まで戻りまして、ここでしばらく腰を落ち着けて編成写真撮影を楽しみました。すでに無人化されているものの、主要駅らしくプチさの中にそれなりの風格 (?) が漂っているホームの雰囲気は、しばらくのんびりするのには最適でした……。まぁ、旧標準塗装で揃った編成が1本しか走っておらず、この編成を上下両方のホームで撮るためにひたすら粘ったというのが真相です (^^;)。

琴電年末の宴 (6) 3000形撮影会

2007-02-22 16:29:11 | 地方民鉄 (琴電)


 今月3日に開催された公式DVD完結記念の琴電イベントでは、65号の琴平線単行運転や旧型4重連運転、それに500号の最後の旧塗装姿でのバルブ撮影会など、まさに垂涎モノの内容がてんこ盛りだったようです。しかし個人的には、やはり仕事の都合と距離には勝てず、参加できませんでした……(T_T)。というわけで、昨年末のイベントの続きです。
 長尾線での3重連運行が終わった後は、仏生山の車庫での撮影会となりましたが、今回琴電秘蔵の珍車・デカ1とともに主役となったのは3000形。まずデカと300・315が検修庫の前で横一列に並べられたのち、315号が少々移動して形式写真撮影会へと移行しました (^o^)。315号は長尾線の完全冷房化に伴い廃車の可能性が高く、さよならイベントでもない限り、これだけの条件で形式写真を撮れるのはこれが最後かも……というわけで、思わず気合いが入らずにはいられません!



 いっぽうこちらは300号。丸窓が復活しているだけでなく、他の窓のアルミ枠までも丁寧に塗装されていることから、ほかの旧型車と比べても古典的な雰囲気がいっそう際だっているのが何とも言えません……(*^^*)。
 しかも、300号は乗っても最高! 基本的に琴電の旧型車はどれも素晴らしい釣掛サウンドを奏でるのですが、300号の長尾・琴平寄りの台車の上に乗れば、それこそ地の底から突き上げるような轟音を楽しめます! 伝説の東武モハ5380・大宮方台車と比べても良い勝負かも知れません (いや、やはり出力から言ってもモハ5380の方が上でしょうか ^^;)。これであとは、ドアが昔ながらのプレスドアに復元されれば言うことなしですが、それは余りにもゼイタクな望みですね (^^;)。
 ちなみに、天気が良い日には画面手前の高松方正面は暗くつぶれてしまうのですが、撮影会をやっている間に次第に薄雲が増えて光が均等に回るようになったため、こんな感じでうまく撮影できたのは幸いでした (^_^)。しかしまぁ……狭い敷地内で形式写真を撮ろうとすると、どうしても垂直が垂直として表現できませんね……こりゃコツコツ貯金してアオリレンズ (私が愛用しているC社でしたらTS-Eレンズ) を用意しないと……(汗)。

銚子電鉄訪問記07.02 (2) デハ801

2007-02-20 00:04:21 | 地方民鉄 (銚子)


 少々間が開いてしまいましたが、去る今月上旬に銚子電鉄を2ヶ月ぶりに訪れた際の記録のつづきです (^^;)。今回は、銚子電鉄最大の車両にして、バランスのとれた半鋼製車体と柔らかい音の釣掛が魅力的なデハ801を……(*^^*)。まぁこの車両、銚子電鉄の危機が全国に伝えられたここ3ヶ月のあいだ、デハ701の検査やデハ1001の休車により、それにデハ1002よりも古典的な見栄えがすることから (?)、ネットやメディアでの露出度が最も高い車両となっているように思われます。というわけで、改めてクローズアップする必要もないのかも知れませんが……いいんです! 小学生の頃からン十年来、この手のデザインの半鋼製車には弱いのです……。ゴリラーマンイラストが消えたシンプルなスタイルには、もうひたすらメロメロ……(*^O^*)。



 というわけで、今回の訪問時のお題は「形式写真風走行シーン」。正面とサイドをバランス良く画面いっぱいに盛り込みながら、同時に周辺の雰囲気も分かるように撮ることを目指しました。当ブログの写真はほとんどがそうなのでは?という声が聞こえてきそうですが (笑)、線路から割と近い位置でこれをやろうとしますと、35mmフォーマット換算でだいたい35〜50mmくらいの画角で撮ることになり、油断していると速度が遅い銚子電鉄の電車といえどもアッという間に画面を横切ってしまいますので、いつもに増して緊張した撮影でした (^^;)。まぁその甲斐あって、デハ801のお気に入りカットを量産できて大満足! また、仲ノ町での形式写真風撮影は前回済ませていたことから、今回は下から仰ぐように広角で撮ってみたのですが (1枚目の画像。許可を得て撮影)、薄雲浮かぶ青空との組み合わせが良い感じに決まりました (^o^)。
 そんな801号、現状では最も状態の良さそうな車両として大活躍中ですが、次長ブログを拝見していますと、やはり車体の傷みが宿命的に進んでいるためでしょうか、存続のためには平成20年度を目途として新型車に置き換えなければならないとのこと……。後継車には京王3000系あたり?と予想&期待しつつ、801号との残された時間をこれからも追い求めたいと思っています。

秩父鉄道1000系・冬空にかざす前パン

2007-02-19 10:09:29 | 地方民鉄 (秩父)


 秩父800系をアップしたとなれば、自ずと取り上げてみたくなるのが、今や秩父の奇跡となりつつある (?) 1000系です。「奇跡」と呼ぶ以上、私はいまこの車両に対して万々歳を叫んでいるわけですが……国鉄101系改め1000系として1987年以後立て続けに入線した当時は、800系とニス塗り半鋼製車の100系を廃車に追いやる役を演じましたので、当時まだ10代だった私は、線路端で1000系がやって来るのを見かけるたびに「ク○1000よぉ……」と悪態をかましていたものでした (^^;)。それが今では、1970〜80年代をしのぶよすがとして1000系の魅力にハマっているのですから、それだけ自分もオヤジ化したことを痛感します (苦笑)。
 そういえば、1000系=国鉄101系はかつて総武・中央緩行線で活躍していたという点で、去りゆくメトロ5000系と密接な関係だったな〜ということを思い出しました。当時の子供心の印象では、国鉄101系はボロく、営団5000系はステンレスなのでデラックスだなぁ〜という感じでしたが (でも営団5000系も窓が小さいため、決して垢抜けた印象はなかったです ^^;)、「デラックス」なはずの営団→メトロ5000系が北綾瀬支線を除いて間もなく第一線を退くのに対して、「ボロ」な国鉄101系が今後も80km/h前後で飛ばし続けるというのは運命のいたずらでしょうか。



 そんな秩父1000系も、一応国鉄101系の中でも最も若いグループから譲渡を受けたとはいえ、車齢は既に約45年……。他の居並ぶ103系や私鉄各社のステンレス車を出し抜いて生き残っているのは不可思議の域に達していると思うのですが、まあ恐らく、(1) 国鉄→JRから譲渡を受けた際、他の101系の廃車発生品を多数もらい受け、補修部品が割と潤沢に残っている?  (2) MT46モーターは安定した性能で静かなため、車体の古さによる乗客の不満を下回りでカバーできる?  (3) 単純に代替車を入れるための費用がまだ揃わない……といった理由によるのでしょう。
 というわけで、秩父1000系は今後も意外とまだまだ粘り強く走り続けるのではないか?という気がしています。特に、平坦な直線区間を飛ばして行くところを楽しんでいますと、MT46の軽快かつ絶妙なサウンドと相まって、秩父1000系はまだまだ絶好調の極みなのではないか……と思えて仕方がありません。このモーター音は個人的にみて、カルダン駆動最初期の傑作にして、同時にカルダン駆動史上最高傑作のひとつだと思っております (*^^*)。
 そこであえて欲を言えば、いずれ引退する前に国鉄色、または秩父旧塗装(小豆色とベージュ、黄色と茶帯の2種) を再現してくれないかなぁ……と思っています。あ、でも分散冷房や前パンの搭載によって相当秩父オリジナルな風貌になっているため、国鉄色が似合うかどうかは微妙ですね (^^;)。
 ちなみに、全車非冷房・黄色+茶帯の旧塗装時代の1000系につきましては、「ク○」とか言いつつもそれなりに記録してあるのですが、スキャナの調子が悪いため、またいずれご紹介できればと思っています (^^;)。

20万アクセス御礼・秩父鉄道800系

2007-02-18 16:38:49 | 懐かし画像


 いつも当ブログをご覧頂きまして誠にありがとうございます m(_ _)m おかげさまをもちまして、このたび当ブログは20万アクセスの大台に達しました。04年10月にひっそりと始めて以来約2年、昨年の9月に10万アクセスとなりましたが、それから僅か半年以内で20万とは……正直なところ驚くばかりです。私としてはあくまでマイペースで、個人的な経験や記憶に照らした鉄道趣味の楽しみ方を地味にテキトーに追求しているだけなのですが、それでもお楽しみ頂いている方がおられることは感無量です。
 もっとも、最近は「アクセス数の多いブログは、読む側のニーズや感情を常に配慮しながら記事やコメントを書くべきだ」と考えておられる真面目な方がご覧になっているのでは?と思わせられる一幕もあります。しかし残念ながら、私自身はあくまで僅かな余暇の一環として鉄道趣味を楽しんでいるだけですので、正確無比なレポートや、最新の話題を常に追い求めることには興味がございません。そのような方には、貴重なお時間を節約して頂くためにも、他のサイトやブログをご覧になりますようお薦め致します。
 というわけで、少々前置きが長くなりましたが (^^;)、今後ものんびりほのぼのとした「味わい鉄」の世界を楽しんで頂ける皆さんと、少しばかりでも何かを共有できれば幸いですので、よろしくお願い申し上げます。m(_ _)m



 それはさておき、20万アクセス記念のアップは、先日の小田急新4000形登場の話題に関連しまして、20年前に撮影した秩父800系です。いくら秩父800系が元小田急1800形だからといって、新4000形とは一体何の関係があるのか……と思われる方もおられるでしょうが、よくよく考えてみれば、自社オリジナルのデザインや技術に割とこだわる小田急の歴史上、国鉄63系を運輸省から割り当てられて誕生した1800形と、E233系の技術を採用した新4000形は、どちらも例外的に国鉄~JRの技術を導入した点で、実は似たもの同士だから……です (すごいこじつけ ^^;)。
 そんな1800形、東武7300系・相鉄3000系などと同様、のちの20m車本格導入のために果たした意義は絶大だったわけですが、昭和30年代に入ると、早くも小田急テイストな全金属製の車体に更新されました。それでも切妻&グロベンの車体は異彩を放っていましたね~。晩年は毎朝江ノ島線内を2往復するだけの運用に固定され、毎朝決まった時間になると4000形とは違うややかん高い音の釣掛サウンドが聞こえてきたものです (*^^*)。そんな1800形を、私が通っていた学校では「カマボコ電車」と呼んでいました (笑)。
 1800形は1981年頃に多摩線でのさよなら運転を最後に引退し、秩父800系として活躍を開始、何度も撮り鉄に訪れたものですが……国鉄101系あらため1000系と入れ替わりで1989年までに廃車となってしまいました (T_T)。秩父の山河に釣掛を響かせた日々も、意外と短命に……。それでも一応こうして、塗装変更した以外ほとんど小田急時代と変わらない姿をポジで記録しておいて本当に良かったなぁ~と思います (^^)。フィルムは最近発売中止が決まったコダクローム。諸行無常のさまには愕然とするばかりです……。