地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

京阪8000系30番台・新たなる活躍

2008-08-17 21:31:06 | 都市民鉄 (近畿以西)


 7月末の関西出張撮り鉄のなかでも順序が大幅に前後するのですが、せっかく大手私鉄非料金制優等車の話題が続きましたので、京阪旧3000系をお先に (^^;
 周知の通り、京阪では新3000系の入線に合わせて、さる6月下旬をもって旧3000系を8000系30番台へと改番し、3000系としてのファイナル記念HMを取り付けた姿が一躍注目を浴びました。そして、広島出張の帰りに偶然ファイナル初日に居合わせてしまった (^^;) 私も、その姿に酔いしれると同時に、改番後の新たな活躍も早く記録したいなぁ……と楽しみにしておりました。
 そこで、京都での用務&撮り鉄を終えて大阪方面へ移動する際には京阪を選択し、あわよくば8000系30番台に遭遇できないものかと期待していたのですが、事前の運用情報など何も知らない超行き当たりばったりですので、乗っている間にすれ違ってしまい、下手をするとそのまま淀に入庫……なんてことも十分あり得ます。しかし、宇治線から中書島に向かい、さらに特急と普通を乗り継いで京橋へ向かう途中、とりあえず8000系30番台とはすれ違わず。しかも淀にも寝屋川にも姿はなし! そこで萱島にて「こりゃあもうすぐ京都方または京橋方から来るかも」という虫の知らせで下車してみたところ、何とその2~3分後、8000系30番台様が本当に登場!! いやー、さらに大和田か西三荘まで前進するべくそのまま普通列車に乗っていたら撮れませんでした (笑)。 



 ただ、急行枚方市行で現れたということで、枚方市から淀または寝屋川へ回送されて昼寝となる可能性も高く、複々線区間にすぐに折り返して来るという保証はありません。そこで「うーん、京阪は今回は早々に切り上げて次のスポットへ行くべきか」と迷ったのですが、やっぱりここはついで、大和田で別の車種をもうちょい撮り貯めながら様子を見ることにしました (笑)。
 すると……超有名スポットである大和田駅上りホーム先端は、平日だというのに数名が陣取っておりなかなかの盛況! 当初は「誰もが新3000系狙いだろうか」と思ったのですが、さにあらず。塗装変更の移行期間ということもあって、皆様いろいろな車種を手当たり次第に撮っておられます。そのうちの一人の方から、非常に有り難い情報が……! 何と、8000系30番台は一旦寝屋川に入庫したものの、この日の運用なら再出庫して10時40分頃に現れるとのこと! そこで、次のスポットでの滞在時間を削って8000系30番台様の御登場を炎天下待ち続けることしばし……汗水垂らした甲斐あって後追い成功!! (^O^)v いや~、番号が変わってもシブいものはシブいですな (*^^*)。
 それにしても今回改めて感じたのは、関西鉄の皆様の気さくな雰囲気です。関東で撮影スポットに人が集まるとどうしてもギスギスした雰囲気になりがちですが、関西では一見とっつきにくそうな方でも実にざっくばらん。関東から来たと告げるや、ありったけのいろいろな話題を振って下さるのはありがたいことです (^^)。こんなんやったら撮影地で長居するのんも苦にならへんわ……と思います。そこでますます「関西と関西私鉄は噛めば噛むほど奥が深い……」という気分になるのは私だけでしょうか。ともあれ、大和田でいろいろご教示下さった方に、この場を借りて改めて御礼申し上げます! m(^^)m

京急2000形・地味な活躍の日々

2008-08-16 10:31:00 | 大手民鉄 (京急)


 2000&優等車つながりということで、京急の2000形もアップしてみましょう。京急と西鉄といえば……そういえば、両社の2000形に先立つ優等車・西鉄1000形と京急600形はいずれも湘南型マスクの2扉車でしたし、現在の両社の関係につきましても、互いの駅や車内で羽田空港アクセスや太宰府&柳川観光の宣伝をするなど、何のかの申しまして非常に密接なものがあると思います。京急パスネット (パスネットって早くも懐かしい響きですなぁ……-_-) にも西鉄の宣伝がありましたし、京急久里浜祭りでも西鉄グッズの出店はすっかり恒例ですね~。
 そんな因果が電車にもはっきりと現れているためでしょうか、京急2000形のマスクはかな~り西鉄2000形に似ているような……(^_^;)。もともとの存在形態自体が、標準軌・中型車主体の都市間高速鉄道における優等列車ということで、側面エクステリアとインテリアの双方とも似たものになるのはある意味で必然なのかも知れませんが (でも京急2000形・2扉時代の集団見合い式固定クロスは、個人的にはイマイチでしたね~。ま、座り心地は悪くないと思います ^^)、西鉄2000形と京急2000形のあいだには約10年の開きがあるのですから、何も正面デザインまで似せなくても良かろう……という気がします (笑)。ダルマ800形のデザインセンスをより優等列車らしく表現したら、たまたまそうなっただけ、という可能性も (^^;



 それはさておき、2100形の登場で3扉化された2000形は、正面非貫通ゆえ泉岳寺以遠に直通できないことから、地味~な役回りに徹しているように思われます。
 とくに8連は、日中に品川始発となる優等列車がなくなった以上、車庫で寝ているしかないわけで……もったいない!のひとことです。味も素っ気もない1500 (爆) が来るくらいなら、たとえ車端部を除いてロングシート化されようとも今なお「快速特急」の威厳を伝える2000形に乗る方が全然うれしいのですが……。まぁ、阪急6300系引退の一因が、優等運用での酷使による走行機器の予想以上の劣化にあるといわれ、2扉時代猛烈に走りまくった京急2000形8連も、やはり素人目には分からない老朽化が進んでいるのかも知れません。朝夕だけ出番がある現状は2000形8連にとって「悠々自適な余生」という感じなのでしょうか……?
 その一方4連 (2400番台) は、2扉時代はラッシュ時の増結用と8連検査時の代走用という意味合いが強く、たまに利用していても「目立たんなぁ」という印象でしたが (^^;)、3扉化されてからは快特増結の一般化や羽田空港直通化 (そしてこれらの運用と一部の普通車運用との一体化) により、本数こそ少ないながらも大活躍中の観があります。3扉化によってこれだけ8連と4連の活躍の度合いが逆転するという事例は余りないような気がしますね……(^^;)。個人的には最近、京急では普通車を利用する機会が多く、旧1000形と並んで2000形が来ると「ラッキー!」という気分になりますので、2000形4連には今後ますます、かつての栄光をいぶし銀のように熟成させた地味~な役どころを貫いて頂きたいものです (^^)。

西鉄ラッシュ輸送を撮る (2) 2000形

2008-08-15 10:33:01 | 都市民鉄 (近畿以西)


 いとおしき昭和の私鉄転クロ優等車のうち、阪急6300系の先行きには黄信号が点ってしまい、果たしていつまで走るのか懸念が強まるばかりですが……同じ1970年代の兄弟的存在として一時代を築いてきた西鉄2000形も少しずつ数を減らしており、福岡を訪れた際の楽しみも一体どうなるのか気になるところです。しかも西鉄2000形の場合も、阪急と同じく3扉転クロの新型車=3000形によって置き換えられつつあり (とくに西鉄3000形の場合は「走るんです」ボディかよ……と鬱になります)、国鉄→JRに対抗する都市間連絡鉄道として発展してきた阪急と西鉄が、同じような車両を同じ時代に投入しているような気もします。まぁ西鉄2000形の場合は、特急運用の第一線を8000形に譲って3扉化されて久しく、阪急6300→9300系の交代劇と同列には論じられないのかも知れませんが (^^;)、いずれにしても昭和50年代の私鉄図鑑を華々しく飾り、かつての鉄道少年たちの心を奪った優等車両たちが、こうして同時に消えて行くというのは……本当に悲しいことです (T_T)。
 ところで、そんな西鉄2000形も、2年前の福岡出張の際にバッチリ記録しました (時間が経つのが早過ぎる……)。この時点では既に3000形が数両登場しており、2000形にも廃車が発生していましたが、ラッシュアワーであればそれなりの密度で運用に入っており、割とカット数を稼げたものだ……と記憶しています。



 3扉化されてからの2000形は、転クロそのものは維持されていることを活かして、特急に次いで都市間連絡の重責を担っている急行運用に積極的に入っており、今でも西鉄福岡 (天神) と花畑のあいだでは、粘りさえすれば必ず2000形に乗ることが出来るはずです (余程運が悪くない限り)。そして一歩車内に入ってみますと……近未来的な仮面ライダー顔 (?) のマスクの印象とは裏腹に、5000形と同じく「国鉄103系と小田急5000形を足して2で割ったような車内デザインと走行音」が待っています (*^^*)。そして……5000形は今後も使うことを見越して車内の化粧板交換などが進んでいますが、今や天神大牟田線最古参となってしまった2000形は、既に廃車を前提としているためか、登場時以来 (?) の古びた車内となっており……それがまた1970年代へのタイムスリップを誘うことでしょう! (^O^) もちろん、手を加えていない車内は廃車が近いことと隣り合わせでもあり、複雑な気分になることも確かです……。
 そんな2000形には、2年前の時点ではいくつかのスペシャルな運用がありました。その一つは天神発太宰府行の急行! 確か天神を平日の朝9時過ぎに発車するものですが、太宰府線といえば二日市=太宰府間の機織り運用がメインで、たまに5000形による天神直通の普通列車がある程度ですから、こんな2000形急行に乗って太宰府天満宮参拝なんて何とも洒落た話です (^^)。乗ってませんけど (^^;;;
 もうひとつは、8000形が朝の普通運用を終えて (朝夕ラッシュ時の特急・快速急行はロングシートの5000・6000形が使用されます) 日中の特急運用へと移行して行くはざまに運転される2000形特急です! 大牟田で三池の専用線を訪ねたのち、10時過ぎに暑さでフラフラになりながら西鉄大牟田駅に戻ってきたところ……何と目の前に2000形の特急が! \(^O^)/ もう疲れなんて一発で吹っ飛んでしまったことは言うまでもありません! その後天神まで約1時間……床下から激しくうなるモーター音に酔いしれながら、古びた転クロに座って流れゆく緑の田園風景を眺め、2000形の全盛時代に思いを馳せたのでした。
 嗚呼2000形特急! 出来ればまたもう一度乗りたいですが、今頃は3000形の出番となりつつあるのでしょうか……。

真夏の京都鉄路巡礼 (2) 孤高の阪急6330F!

2008-08-14 07:35:01 | 都市民鉄 (近畿以西)


 阪急6300系を狙って京都線を訪れたとなれば、是非逃さず撮っておきたいのが6330F! 1編成のみ界磁チョッパ制御で増備されたため30番台となっている珍編成ですが、その最大の特徴は梅田方先頭車の前パンです。その唯一無二の圧倒的な存在感は、まさに孤高なる王者そのもの……。
 但し、1編成しか存在しない以上、ラッシュ時が終わって入庫してしまえば日中は全く撮れないわけでして (汗)……6330F目当てで遠路はるばる阪急を訪れ、終日沿線に張り付こうと考えるのは、極めて高リスクな行為です。そこで今回の出張撮り鉄にあたっては、6330Fを最初から前パン順光で撮ることは考えず、まずは京都にほど近いあたりで京都線の列車を手当たり撮影した後は他のスポットを転々とし、もし6330Fが日中運用に入るとすれば、梅田行の列車を順光で撮影可能な午後に改めて京都線を訪れよう……というプランを立てたのでした。
 そこでしばらく撮影していると……やって来ました6330F! 生憎頭上には薄い雲がかかってしまい、直前にシャッター速度と絞りをいじるのに苦労しましたが (滝汗)、まずは通勤特急として走る勇姿を記録できて満足満足! (^O^)



 6330F様が無事やって来たとなれば、何はともあれ河原町からの折り返しを撮らずにはいられません。そこで、逆光気味ではあるもののまあまあ良い感じで撮影可能な位置で構えていたところ……ちょうどうまい具合に薄曇りとなり、来ました!前パンの偉大なる勇姿!(*^^*) ズラリと並んだ窓も、カーブでいっそう美しく際立ち、王者の風格をいっそう盛り上げまくっています……。
 しかし次の瞬間、この列車は回送であることに気付き、「あらら、日中は入庫かよ……」とガックリ。まあ、そういうことも当然あり得るわけで……(苦笑)。まずは、無事カブられずにこの神々しいカットを記録できただけでも有り難いと思わなければならないでしょう!
 こんな感じで、束の間の6330Fとの邂逅に盛り上がってしまったひとときでしたが……ここに来て9300系も第5編成が入線するに及んで、来春あたりまでに京都線の特急を9300系の天下に改めようという阪急の意図がはっきりしてきたようにも思われます。すると……一般の6300系はもとより、孤高の珍編成・6330Fも果たしてこの先どうなってしまうのか、大いに懸念せずにはいられません。車齢は比較的新しいものの、車両使用計画の変更によって不運にも短命で終わってしまうという事例は、首都圏で申しますと東急1000系の一部や京王6000系20番台など、各社それぞれに少なくないわけで……。まずは6330Fの今後の動静を見守るしかありませんが、一日でも長くその栄えある姿をとどめて欲しいものだと思っています。

相鉄5000系・快速運用を撮る

2008-08-13 21:18:00 | 大手民鉄 (相鉄)


 JR乗り入れを見越した相鉄の新車・11000系の今年度内登場に伴い、既に引退予定がアナウンスされている相鉄5000系の日常につきましては、既に当ブログの7月19日付記事でお伝えした通りですが、そういえば5000系が快速として運行されているシーンをろくに撮ったことがないな……ということを思い出しました (^^;)。
 快速は急行と比べて本数が少なく、日中でも急行:快速=2:1という比率ですし、もし5000系が快速として走っているのを見かけたとしても、横浜で折り返すと急行海老名行になることが多いことから、結局急行のカットが増えて行くという……(^^;)。いっぽう、何となく定番の撮影スポットである天王町に向かい、運良く5000系上り快速が来たとしても、上り快速は天王町で下り列車にカブられてしまうのが常 (鬱)。加えて私自身が急行ユーザーですので、いずみ野線を通常利用することもなく……結局5000系の快速を撮りそびれる条件はてんこ盛りです (爆)。
 しかし、現在は相鉄90周年記念スタンプラリーの開催に合わせて一日乗車券が発売されており、気合いを入れて相鉄をじっくりと撮影する絶好のチャンスでもあります。ただ、最初から5000系を狙うと裏切られることが多いですので、とりあえず7000系各停撮り貯めキャンペーンと称し (^^;)、先日一日乗車券を片手にいずみ野線に張り付いてみたところ……何と5000系快速登場! (^O^) 如何にも緑園都市っぽい雰囲気がビシッと決まって満足です!
 湘南台で折り返して来た5000系は二俣川で撮影! (2枚目) スロープを下っていずみ野線から本線へと合流するダイナミックな (?) 光景が決まって改めて満足 (^_^)v。このアングルは塾の看板が目立ち、超望遠レンズは必須です (汗)。



 ところで二俣川駅といえば8月1日から、駅の海老名方半分のホーム&階段にて細かな水滴を噴霧し、気化熱の作用による自然空冷を行っております。初めてその光景を目にしますと、駅の天井からの噴霧によりホーム全体が舞台っぽい雰囲気に包まれており、一瞬「ここはどこ?」という気分 (笑)。効果のほどは……確かに心なしかヒンヤリとしているのかも知れませんが、湿度が高いのがトホホ……(^^;;;;)。ともあれ、ミョーな気分を味わえますので興味をお持ちの方は是非 (笑)。
 また、一日乗車券発売とセットになった相鉄創立90周年スタンプラリーですが……駅のポスターや中吊り広告をろくにチェックもせず、ふと撮り鉄のついでに駅に置かれたスタンプ帳 (無料配付) を手に取ってみたところ……最近各社で流行りの、ポ○モンだのプリ○ュアだのといったアニメとのタイアップではなく、図柄はあくまで相鉄の歴代車両で直球勝負!! しかもスタンプのデザインも秀逸で、創立90周年にあたりいろいろ気合いの入った企画を続けている相鉄の面目躍如といったところです。そして見たところ、沿線の親子連れで結構人気。期間そのものは11月末までですが、コンプリート者先着3000名に配られる相鉄電車ミニタオル (8/31まで) の入手は、いまから始めた場合難しいかも知れません (^^;)。何しろ神奈川県央は、私も含めてケチな住民の巣窟。子連れの親が一人で何冊もスタンプ帳を手にしており (相鉄は「1人1冊!」とアナウンスしております。念のため)、某駅では母娘2人連れが数冊を手にして頑張っているのを目にして卒倒しそうになりました。巷に言う、女性も巻き込んだ鉄道ブームもここまで来たか……と。
 とりあえず、スタンプをコンプリートする気がない方にも、スタンプ帳は相鉄みやげとしてお薦め。眺めているだけで、相鉄がこれまで歴史的にどれだけ地味に濃ゆ~い車両を走らせてきたかをじっくり味わうことが出来ます。個人的には、相模大塚駅と3010系の組み合わせに「ぬおぉっ!敢えて狙ったのか?」と思ってしまいました。何故なら、相模大塚といえば……3010系をVVVF化した3000系 (新) が脱線事故を起こし、そのまま御臨終となってしまった因縁の地だからです。
 ……何やら5000系と関係ない話題に脱線して失礼しました。ともあれ、愛着深い5100系あらため5000系が、廃車を控えているというのにほとんど注目されず淡々と走っており、その傍らで実にツボなスタンプラリーが開催されている相鉄……。そんな相鉄がやっぱり好きだ!ということを確認した一日でした (^^;