地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

今後どうなるLRBE (斎藤幹雄様ご提供)

2016-05-25 12:00:00 | 頂き物画像


 ヤンゴンから訪れやすいLRBEの二大牙城が基本的に陥落したということで、今後LRBEという愛すべきヘンテコ車両に乗るためには、さらに遠くの支線を探訪する必要が生じていますが、ともかくもミャンマー国鉄としては、LRBEという存在そのものを近いうちに廃したいと考えているのは間違いないでしょう。とりわけLRBEの保守整備を担当してきたパズンダウン工場は、ヤンゴン川にほど近く再開発用地として高く売れる場所でもありますし……。
 というわけで、いつもお世話になっております斎藤幹雄様から、今年の3月に訪問された際の濃厚画像を頂いておりましたので、このような大きな節目に合わせて謹んでアップしたく存じます。LRBE、こんな超ゲテモノもあったのですね……(*@o@*)。車内のエンジンカバーを挟んで、運転席からの見通しを良くするために、腰回りにも窓を開けたのかも知れませんが、こりゃ~創意工夫があらぬ方向に向かってゲテモノ過ぎます (^^;)。側面の小窓ズラリも、アンバランスさを一層かき立てていますし……。



 嗚呼……全てが一点モノで創作精神にあふれたLRBEも、日本中古DCの拡充とパズンダウン工場の廃止 (たぶん) によって消えて行く……。ミャンマー国内で保存される見込みは全く無いでしょうから、どなたか超物好きな資産家の方がごっそり購入して下さり、日本に輸入のうえ動態保存して下さらないものでしょうか? メカは日本のトラックそのものですので……。まぁ所詮は貧乏人の他力本願で恐縮ですが……。
 いっぽう、日本中古DCはこうしてますます意気盛んに勢力を拡充しているわけですが、ちょっとナゾな展開になりそうなのが、こちらのキハ40 3005 (インセイン工場での撮影とのこと。なお、以前にも斎藤さんからの情報を紹介させて頂いた通り、余程のことがない限り工場の見学許可は出なくなっています)。東海のキハ40系列では唯一、屋根改造でクーラーの位置を下げて、側面に排水口を開ける改造をしていますが、もうヤンゴン環状線では冷房の扱いを止めてしまったことから、この車両がクーラーを使うとすればVIP用になるのかも知れません。個人的には、何だかんだで冷房を使うのを取りやめにして、ニャウンカシー運用の予備としてバゴーに配置して欲しいものですが……。今頃は改造が終了し、どこかに配置されているものと思われますが、さて……??


ティラワに到着した東海車の超豪華18両編成! (^^;
鈴鹿臨も超びっくりの世界……。

第四ヤンゴン熱鉄記 (9) キハ48札沼線

2016-05-24 12:00:00 | ミャンマーの鉄道


 ミャンマー国鉄においては日本国内と全く同様、ヤンゴン地区のDCが増えて余裕 (?) が生じるほど、玉突きでやや草臥れたDCが別の路線・地区へと転じて行くという流れがあり、あるいは地方路線の輸送改善のために直接キレイな車両を入れるという動きもありますが、このたびついに、来たるべき展開が現れました。リンク頂いております『RBE』様の「ミャンマーの鉄道ニュース受け売り」コーナーに掲載されている現地紙の内容によりますと、従来トラック改造の怪物車両LRBEで運行されていたバゴー~ニャウンカシー間(モウラミャイン本線~ニャウンカシー支線)ならびにターズィー~ピョーブエ(マンダレー本線区間運転)につきまして、前者はここ数年来コンピュータ大学支線で運用されていた札沼線キハ48 300番台、後者は東海キハ11に置き換えられたとのこと!!



 というわけで、ヤンゴンから至近の、あるいは比較的訪れやすい場所にあるLRBEは、一斉に過去のものとなってしまったのでした……。そもそもLRBEというシロモノ自体、長年のビルマ式社会主義や軍政のもとでの経済的苦境の産物であったわけで、ミャンマーという国が急速に開国して援助も得られ、その本来の経済的ポテンシャルを見せ始めたあかつきには、早々に消えて行く運命であったと言えましょう。したがって、一介の外国人鉄ヲタとしては、ミャンマーの開国から間もないタイミングを適切に把握して、乗って撮りまくることが出来たことの偶然と喜びを噛みしめつつ静かに惜別の念を感じるより他にありません……。
 しかしその一方で、コンピュータ大学運用で何度も乗って撮りまくった札沼線キハ48が、よりにもよってニャウンカシー支線の運用に転じたということ自体、とんでもない驚喜に値することであります (*^^*)。ここに入るのは三セクの軽快気動車に違いないと睨んでいたのですが、完全に予想が外れました (^^;)。キハ48の2連であれば、LRBE+LRBT×3の輸送力を上回り、利用客に快適さを提供出来るでしょうし、余程のことがない限り毎日 (?) 走り続けた札沼キハ48であれば、平坦なバゴー~ニャウンカシー間をチンタラと走るのはお茶の子さいさいでありましょう。そして何と言っても、最凶レベルにヘロヘロなニャウンカシー支線にキハ48が入線し、日本国鉄時代そのままの色彩の車内アコモに身を委ねながら、まさにミャンマーの田舎の雰囲気満点なニャウンカシー (しかもここは日英激戦の舞台……) に至ることが出来るということ自体、大いなる興趣をかき立てずにはいられません♪
 う~む、またいずれヤンゴンを再訪する際には、バゴーもメニューに入れなければなりませんな……。
 しかし、とにかくまぁ、ニャウンカシー支線の極悪ヘロヘロ線路&路盤が、キハ48を支えきれるのかどうか……。LRBE化される前はSLが牽引する混合列車の世界であり、さらに戦前までは本線でしたので、少々崩壊気味な路盤に手を入れてやれば、ダゴン大学・東大学支線と同程度に重い車両の運転も可能ということなのかも知れませんが……。
 いっぽう、キハ48が投入されたとは言っても、予備車がなければどうしようもありません。そこで、当面予備がなければ、LRBEが代走する可能性もありそうですが、さてどうなりますやら。
 あとそういえば、コンピュータ支線の2運用がどうなるのか気になるところですが、まぁ順当に考えて、井原のステンレス車が竣工し、日本財団の援助で下回りを整備したRBE2543とコンビを組むようになったのかも知れません。そしてもう1本はキハ11の2連にしておけば無難でしょう……。ともあれ、私が次回ミャンマーを訪れるのは来年3月以降ですので、最新の現地情報を楽しみに待ちたいと存じます。

秩父狂の宴2016 (1) 黄デキ502+7800!

2016-05-23 00:00:00 | 地方民鉄 (秩父)


 毎年恒例・武州北部初夏の風物詩として完全に定着した感のある秩父鉄道・広瀬川原車両基地の「わくわく鉄道フェスタ」では、回を重ねるごとに如何にしてマンネリ感を避け、如何にしてお子様連れも「大きなお友達」も楽しめるようにするか、いろいろと工夫を重ねておられるようにお見受けしますが、一番手っ取り早い策のひとつは、手持ちの車両のカラバリを増やして話題性を持たせることでしょうか。そこで今回、デキ502がチョコバナナ塗装を纏い、本来は1980年代後半から普通電車用として採用された色がELで電撃的に復活した次第ですが、いや~これが余りにもデキ500に似合っていて感激しました……(*^O^*)。



 というわけで、広瀬川原訪問レポートとしては、ELの三並びシーンで中央に鎮座しお披露目と相成ったデキ502の姿を先にアップするべきかも知れません。しかーし!午後3時のイベント終了後に展開されたお片付けモードの中で動いたデキ502の姿こそ、この日の秩父鉄道において見られた他のあらゆる光景と比べても超絶に感動的でしたので、未だに脳裏において激しくスパークしまくりな感動感激が薄れてしまわないうちに、この最終シーンを先にアップしておきたく存じます♪
 このシーンが展開したのは、大体16時前頃。3両並んだELのうち、まずデキ108は早々にパンタを下ろしてしまい、少なくとも翌日まで全く動かないことが確定~。そしてデキ201は翌日のSL運転に備えて12系の入換を開始しました。この結果、デキ502のみ研修庫の前でポツンと取り残される格好となりましたが、パンタだけは上がり続けているため、多分動くに違いない……。そこで、ご一緒した「きえふにいさん」様と待つことしばし、デキ502の奥にある扉が開くと、502は庫内へ向かいソロリソロリと進み、やがて「ガチャーン」という連結音が。こうして、チョコバナナデキ502の走行シーン初撮影が単機ではなく牽引であることが確定し、果たして何を引っ張り出して来るのかという期待が最高潮に達する中、実際に出て来たのは何と!ナ・ナ・ハ・チ……!!\(*^O^*)/
 嗚呼!秩父鉄道のEL群の中でも、デキ108と並んで圧倒的超マニアック罐として台頭したチョコバナナデキ502が、秩父&東急ヲタ垂涎のマニアック車両であるナナハチを、甲種輸送でも何でもないのに目の前で牽引している……!! 無我夢中でシャッターを切りまくりながら、「ぬおぉぉぉぉ~っ!!秩父&東急ファンをやってて良かったぁぁっ!!」と心の中で絶叫したのでした。この一日は、まさにこのひとときのためにありました……。
 というわけで激写後は、きえふにいさん様とともに寄居経由で川越へ。8000系→10000系の乗り継ぎ(そして男衾駅前「磯村建設」看板目撃 ^^;)で久しぶりに「東武ん」をチャージしたのち、北武の農産の幸を集積した川越の美味を楽しみつつ、黄金色のビールで黄金色のデキ502を激写した喜びに酔いしれたのでした……。最高にEnthusiasticなひとときを共有して下さったきえふにいさん様には、心よりお礼申し上げます!

東武8506編成・全検出場&秩父線内走行

2016-05-22 00:01:00 | 大手民鉄 (東武)


 昨日は秩父鉄道の毎年恒例・わくわく鉄道フェスタが広瀬川原にて開催され、今年の目玉車両として、東上線車両の南栗橋入場にあたっての先導車として秩父ATSを装備した東武8506編成が展示されました。というわけで私も、東武8000系が東急8090系改め秩父7500系のラッピング2編成に挟まれるという意外性、そしてデキ502のチョコバナナ塗装お披露目につられて、2年ぶりに広瀬川原を訪れて参りました。その際何と……8506Fの超ピカピカ回送シーンも撮影!! (^O^) 最近は塗装が剥がれてボロボロな姿ばかりがネット上に流れていた8506Fが、上から下まで完璧入念な塗装によって神々しく輝く姿に、まさに圧倒されながら連写しまくったことは言うまでもありません……。



 とはいえ今回の撮影は、個人的には超偶然の棚からぼた餅に過ぎません。と申しますのも……8506Fが南栗橋に入場していたことなどつゆ知らず、広瀬川原入りはてっきり森林公園→寄居から夜間に行うものと思っていたためです。しかし、そもそも8506Fは秩父ATSを装備している以上、日中に走っても何の支障もないはず。そして考えてもみれば、南栗橋から森林公園への送り込み回送のついでに広瀬川原にも立ち寄るという体裁にすれば、東武側が秩父鉄道側に線路使用料と回送の手間賃を払うのみで、秩父鉄道が車両賃借料を東武に払うということにはなりません。何ともはや、余りにも美味しすぎるカラクリの所産として、広瀬川原立ち寄りが実現したということです……。そういえば、今年の広瀬川原イベントでは、電車三並びの撮影会開催時間が12時からと遅く設定されており、これもまた東武8506Fの到着を待っての開催であることを暗示していたのでした。
 というわけで、例年であれば広瀬川原イベントの臨時列車に撮り鉄が集中し、熊谷以東の北武ゾーンは閑散としてのんびりと撮影できるところ、今年に限っていえば撮影地へ向かってゾロゾロと歩いて行く事情通 (東武/秩父の中の人とのコネあり) ヲタが余りにも多いのを眼にして、「これは広瀬川原着11時台で8506Fが来るに違いない」と睨み、その通りに事が展開したのでした (笑)。いやホント、たまにこんな感じで読みが当たると嬉しいものですね……。
 それにしても、塗装が荒廃しつつあった8506Fがこのような感じで叩き直されたということは、東上線末端部&越生線で8000系4連が生き続ける限り、8506Fも先導車として生き続けることを意味しているのでしょう。昨日の広瀬川原イベントにおける花上館長の御発言通りに20000系のローカル線転用が進み、東上線末端&越生線もその対象となったとき、改めて8506Fの去就も注目を集めることになりそうです。
 (※お断り:秩父鉄道での撮影ですが、車両を基準として「東武」記事カテゴリとさせて頂きます)

第七ジャカルタ炎鉄録 (26) 203系ラッピング

2016-05-20 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 マト51編成。



 マト52編成。



 マト68編成。



 マト69編成。

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 昨日は神保町書泉での鉄道雑誌早売りということで、怪社からの帰りがけに立ち寄ってみたところ、いつもお世話になっておりますパクアン急行様がRF誌にジャカルタの205系の現状に関するレポートを執筆されていましたので、問答無用でお買い上げ~。と申しますか……前回RF誌を買ったのもパクアン急行様によるまとめ記事を手許に置いておくためでしたので、逆に言えば、RF誌を買うタイミング=パクアン急行様の記事、ということになってしまっております (^^;
 しかしまぁ、ジャカルタ入りした膨大な数の205系について、怒濤の編成替えを中心とした動静を明らかにされた今回の記事は、執筆したご本人かKCJの車両マネジメント担当者しか把握し得ないほどのカヲスであり、一度や二度読んだ程度では頭がクラクラするのみです (滝汗)。そんな、KCJによって引き起こされた朝令暮改の事態について、最も分かりやすく把握するための手段として、散々の編成替えを経たのちの最新編成表が載っていまして、これがまぁまさに鬼に金棒・百人力の有り難みを発揮するように思われます。早くも、原稿締め切り後にいろいろ新たな編成替えが生じており、最新の情報だったはずが猛烈な勢いで過去のものになって行くのはジャカルタらしいといえばそれまでですが……(@_@)。
 というわけで、とにかくグッチャグチャな205系事情と比べれば、203系は導入時に未だ10連化が実現しておらず、部品取りで中間ユニット2両を抜いたのみで、基本的に松戸時代の編成構成を引き継いでいるのは何とも分かりやすいですね……。昨年8月時点ではこんな感じでラッピング編成が多かったのですが、その後ラッピングの主流は205系に移り、まっさら美しい編成美の203系が増えているようですので、来る8月の再訪がとにかく楽しみです♪