地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

京釜線土砂降り鉄 (1) おフランスなKTX

2018-10-24 12:00:00 | 韓国の鉄道


 韓国は日本の植民地ではなく独立国ですので、如何なる内政や外交をしようとも、下世話なイルボンサラムの知ったことではありません。しかし少なくとも、長年来の国際的な慣行や、目下の諸課題をめぐる国際的な取り決めには従えよ、と思います。それを無視して正義の勝者気取りになったり、心から善意の仲介者ぶることが、韓国を開かれた国際秩序の側や、彼らの存立基盤としての安全保障枠組みからことごとく切り離し、北の青年大将ニムのお望み通りの実績=南チョソンと日米の分断を積み重ねることにつながっているのですから、何をかいわんや。
 かつてベルリンの壁が崩れたときには、自由で栄えた西ドイツが、行き詰まった警察国家の東ドイツを吸収して統一したものですが、今やそれとは真逆に、世界最貧の閉鎖国家が、自称「ローソク民主革命の先進国」を取り込む形で統一が実現するという、世界史上空前の動きへと向かっているように思えます。そんな奇想天外な展開を、全く干渉も期待もしない隣国として冷静に興味深く見届けたいものですし、奇しくも、以前拙ブログが妄想脳汁をドロリと分泌させてでっち上げた、統一チョソン国鉄ソウル首都圏電鉄高速鉄道の美しい未来の図が、あながち妄想でもないかも知れないという事実に感慨を深めているところです。



 去る8月末、数年ぶりにソウルに出張した際には、まだそこまで事態は動いていなかったものですが、無機質な超高層ビルやマンションが果てしなく広がるという点では平壌と同じ趣味を見せているソウルの街を用務中に時折眺め、最終日には鉄活動しながら、果たして一体このローソク革命国家はどうなってしまうのか、ひょっとするとフツーにこうして撮り鉄出来るのも歴史の刹那の偶然なのではないか、などと思ったりもしました。そんな心象風景を見透かしたかのように、撮り鉄スポット駅で列車を待ち構えている間には、しばしば秋雨前線による土砂降りが……。ISO2000程度の感度にしても大してざらつかないEOS 5D MarkⅣを持参していたとはいえ、さすがに京釜線を時速100km以上でブッ飛ばす列車を撮るには、ちゃんと画面内で止まるかどうか心許なさを感じたものです。まぁ何とか上手く行きましたが……。
 そこで、そんなソウルでの土砂降り鉄の模様を連載でアップします。まずは、ソウル市内及び近郊では京釜線を走るKTXです。これが開業して以来、早いもので約15年。一応韓国の鉄道車両は製造後25年で廃車となりますが、日本の新幹線がそこまで長持ちしないのと同様、そろそろTGVそのまんまの姿で走るKTXも本格廃車開始でしょうか (何せ、当初からトンネル内での騒音や圧力変化が激しかったですし)。というわけで、既におフランス風ゲンコツ罐も相当減ったと言われる中、あたかも東京から札幌へ行くのと同じ時間感覚で (しかも時差も無し)おフランスな車両を楽しめるのも今のうちです。

東武りょうもう200系プユマ色を撮る

2018-10-23 12:00:00 | 大手民鉄 (東武)


 鉄道車両にどのような色を塗るかは鉄道会社の創意工夫次第というわけで、最近は復活旧塗装のみならず交流提携先の他社の塗装を塗ることもトレンドとなっていますが、それが果たして似合うか否かは車体とデザインの組み合わせに大きく依存するところでしょう。その点、東武「りょうもう」208Fに塗られた台湾のプユマ塗装は、最も成功している一例かと思います (*^^*)。何せ、私などはマイクロの模型も買ってしまいましたから……(^^;)。



 しかし、そんな台湾のプユマ号が一昨日大きな事故を起こしてしまいました。原因究明はこれからでしょうが、速度制御の異常が起こりスピードが出過ぎた結果、福知山線事故と同じような力学で脱線した云々と言われています。犠牲となられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、一刻も早くその他被害者の方々のケアと原因究明が進み、日台鉄道交流が引き続き実りあるものであり続けることを願ってやみません。
 そして……福知山線事故以来207系の色が変わったように、プユマの塗装も変更されるのかも知れません。そうとなれば、東武のプユマ色も長くは続かない可能性があります。名作と思うだけに複雑な気分です。

常磐線の旅2018夏 (5) E721系

2018-10-22 12:00:00 | JR発足後の車両


 浪江から原ノ町まで719系に乗り、ウハウハ気分でいたのも束の間、原ノ町からはついに運行面で仙台近郊区間的な雰囲気に変わって行きますが、かつて455系や717系が健在だった頃は、仙台〜原ノ町間の列車の多くが455・717系の6連で運行されており、撮り鉄しながら見事な編成美にウットリしたものです。そして日中であれば乗車率も大したものではなく、ゆったりとした車内で仙台との往来が出来ることを羨ましく思ったものでした。
 しかし……今や全ての編成が2・4連となり、しかも日中の減車が進められた中では、原ノ町での乗換も悪い予感しかしない……。果たせるかな、原ノ町駅の3番線で客を待っていたのは、E721系の2連でした……(鬱)。



 そんな2連に、719系4連から吐き出された高校生や一般客が押し寄せるものですからもう大変……。1番線から3番線へ、「大垣ダッシュ」を久しぶりに思い出すような跨線橋渡りの激戦を制して、何とか目出度く海側のボックスシートを確保しましたが、40代後半のヲッサンには、いくら登山で足腰を鍛えているとはいえさすがに辛い! 高坊の甥っ子はさすがに超余裕だったようですが (笑)。
 とまぁこんな感じで車内に荷物を置いたあとは、発車まで時間がありますので、構内で佇む719系やE721系を激写した次第ですが (※2枚目の画像は、東北線内の某駅で撮影しました)、短編成化の元凶であるE721系であっても嬉々として撮影してしまうのは、最初から全車セミクロスであるのを内心高く評価しているからであり (同じ理由でE129系にも抵抗感はないです)、かつ変転流転やまず自然災害の影響も受けている鉄道界の現実に鑑み、「今目の前に来た列車は全て撮っておけ」という心理に変わったからかも知れません。

富士急大月ちょい撮り (3) JRC+京王

2018-10-21 23:17:00 | 地方民鉄 (甲信)


 全国的にようやく好天となった今日、是非とも体を動かしたく富士急沿線の三つ峠山に登ったのですが、いやはや、同じく秋晴れを活かしたいと思っている日本人のみならず、富士山見たさで富士五湖エリアに来る外国人の多いこと多いこと……。往路に乗った大月7:26の河口湖行きは、時間が時間だけに自ずと座れましたが、ちょうど下山したタイミングと重なって乗ることが出来たホリ快富士山号は、河口湖を発車した時点で既に激混み……。富士吉田あらため富士山発車時点で自由席はデッキも寿司詰めで、やがて指定席の立ち席乗車黙認となっても、四方津・上野原・相模湖では積み残しでした。人出の多さもさることながら、幕張のE257・5連というのがドケチ過ぎ、積み残しの元凶だろう……と。



 というわけで、ホリ快自由席に乗るなら河口湖にてお早めに、それ以外なら富士急の線内列車と中央線を乗り継ぐ……というのがベストでしょうか。後者の場合、仮に立席であっても、カオスな激混みにはならないでしょうから。
 それでも敢えて、カオスな立ち席乗車と分かっているのにホリ快を利用してしまうのは、やっぱり速いため、そして大月と高尾での乗り換えの面倒臭さがないためでしょう。う〜む、それがホリ快速最大のセールスポイントであることを思えば、この際思い切って、211系の6連にでもしてくれた方が有り難い、とすら思いました (滝汗)。
 そんな富士急な一日を終えて、そういえば夏に撮影した大月駅撮り画像のうち、JRC371系あらため8500系と京王編成が並んだという、なかなか佳い光景をアップしてみましょう。京王はわざわざ京王時代の切り文字社番を復活させて、かなりこだわった復活を実現させているのに対し、8500系は正面真上の部分の曲面を埋めてしまっており、かりに遠い将来 (○トーカとの契約が満了になるなどして) JRC塗装復活!という企画が持ち上がっても、完全に昔の風貌が復活するわけではないのが残念ですね……。

抹茶色113系・暮れゆく京都駅にて

2018-10-20 02:33:00 | 国鉄型車両


 昨日は、夕方京都に着いて会合に出席したのち夜9時前の新幹線で首都圏に帰るというハードな出張をしたのですが (超トホホ……)、それにしても昨夜の姫路での飛び込み自殺によるダイヤ大混乱に巻き込まれた皆様、お疲れ様でした……。会合終了後、何も知らずに20時40分過ぎに京都駅に戻ると、新幹線の改札周辺からホームに至るまでただならぬ雰囲気となっており、とりわけ「のぞみ」と「ひかり」は絶対に座れないと確信しましたので、瞬時に機転を利かせて待ち時間ゼロで来た約1時間40分遅れのこだま642号に悠然と乗り、車内でも仕事をして、新横浜到着は当初の「のぞみ」と比べて1時間遅れで済み、相鉄線の終電2本前にも乗れて目出度し目出度しです。



 そんな京都駅では、僅かな時間でしたが駅撮りもしました。中線で待機している抹茶色113系……首都圏民がたまに見かけると、いよいよ超旧型電車に見えてくるような気がしてなりません。手前の4番線は京阪神緩行線207・321系の折返しに使われていることから、線路の空き時間=撮影可能時間は余り長くないのが難ですが、暮れなずむ駅の灯りに照らし出された鋼製ボディの鈍い輝きに見とれながら会合の会場へと向かったのでした。
 あ、もちろん、これだけではありません (笑)。
 それにしても京都駅……来る度にますます中国人と白人の個人客やら団体サンやらが増えており、日本人観光客と相俟って、平日とはとても思えない激カオスになっています。中国も含めて外国のボックスシートは結構余裕がありますから、もし外国人が113系5700番台アコモ工事未施工車の激狭ボックスシートに座れば、これは拷問だと思うのかも知れません (ま、湖西線普通列車や草津線にはほとんど乗らないでしょうけど ^^;)。