~あらすじ~
大学のサークル「アルゴークラブ」は、赤田留美、羽根木透という二人の死者を出して、活動に幕を下ろす。
その最後の会合は、羽根木の遺稿「紅玉の祈り」の朗読会となった。羽根木の赤田への思いが描かれているようなのだが、実はそこに二人の死にまつわる「重要な真実」が記されているのだという。メンバーは遺稿に秘められた「それ」に気づくのだが…。
~感想~
ひさびさにメタらしいメタミステリに出会った。
それこそ全ページにわたって張りめぐらされた伏線の山、虚実を取り込み巻き込んで、地平の彼方へと飛んでいくメタ仕掛け。受け付けない人は全く受け付けないだろう。
いわゆるフィニッシング・ストローク(最後の一撃)にもできただろうトリックだが、よりメタを深める方向へと行ったのは、幻想・ホラーでもならす作者ならではというところか。
ここのところ精力的に新作を連発しているが、これも倉阪鬼一郎にしか書きえない異色作である。
07.10.9
評価:★★★ 6
大学のサークル「アルゴークラブ」は、赤田留美、羽根木透という二人の死者を出して、活動に幕を下ろす。
その最後の会合は、羽根木の遺稿「紅玉の祈り」の朗読会となった。羽根木の赤田への思いが描かれているようなのだが、実はそこに二人の死にまつわる「重要な真実」が記されているのだという。メンバーは遺稿に秘められた「それ」に気づくのだが…。
~感想~
ひさびさにメタらしいメタミステリに出会った。
それこそ全ページにわたって張りめぐらされた伏線の山、虚実を取り込み巻き込んで、地平の彼方へと飛んでいくメタ仕掛け。受け付けない人は全く受け付けないだろう。
いわゆるフィニッシング・ストローク(最後の一撃)にもできただろうトリックだが、よりメタを深める方向へと行ったのは、幻想・ホラーでもならす作者ならではというところか。
ここのところ精力的に新作を連発しているが、これも倉阪鬼一郎にしか書きえない異色作である。
07.10.9
評価:★★★ 6