~あらすじ~
政府が推進する次世代通信システム「クイアコン」の関係者が次々と殺される。犠牲者にはカトリックの護符が届けられており、もともと7枚一組で売られていたことから特捜部長の沖津は連続殺人を危惧する。
そして捜査線上に浮かんだ容疑者は、ライザ・ラードナー警部と因縁深い「狼眼殺手」と呼ばれる暗殺者だった。
機龍警察シリーズ第五弾。
2017年このミス3位、文春4位
~感想~
まず本作の前日譚である「化生」が短編集「機龍警察 火宅」に収録されており、先に読んでおけばより楽しめるだろう。
「火宅」はいち早く文庫化されているので強く勧めたい。
肝心の内容は期待通りに謀略が渦巻き、まるで本格ミステリのような殺人予告状が飛び出し、白兵戦も盛り上がりと、陳腐な言葉で表現すれば最初から最後までクライマックスの良作である。
だが、画竜点睛を欠いたことに、まさかのロボットバトル皆無には絶望した。
このシリーズの魅力はロボットバトルだけではないし、皆無でも十分に面白かったが、やはり期待しているのはロボット同士の激突なわけで、これまでのシリーズでは多少強引にでも乗り込んでバトルで決着をつけていただけに、今回もバトッて欲しかったと思わずにはいられない。
ミステリ的には「敬虔なカトリックではなく、それまで一度も予告殺人などしたこともない暗殺者がなぜ殺す相手にカトリックの護符を送りつけるのか?」の謎と、中盤で一瞬だけ出てきてあっさり解かれてしまうが、暗殺者の不可解過ぎるとある行動の動機は、なかなか斬新な真相だった。特に後者には目を見張った。
あと殺し屋株式会社みたいなのが出てきて、役職が偉いほど強いのには笑った。
敵組織の一番偉い奴がなぜか一番強いラスボスでありがちな、ジャッキー・チェンのカンフー映画じゃないんだからww
シリーズファンなら絶対確実に楽しめることは保証するが、ロボットバトルが無いことは事前に知っておいたほうが期待を裏切られずに済むので、注意喚起しておく次第である。
18.10.9
評価:★★★★ 8
政府が推進する次世代通信システム「クイアコン」の関係者が次々と殺される。犠牲者にはカトリックの護符が届けられており、もともと7枚一組で売られていたことから特捜部長の沖津は連続殺人を危惧する。
そして捜査線上に浮かんだ容疑者は、ライザ・ラードナー警部と因縁深い「狼眼殺手」と呼ばれる暗殺者だった。
機龍警察シリーズ第五弾。
2017年このミス3位、文春4位
~感想~
まず本作の前日譚である「化生」が短編集「機龍警察 火宅」に収録されており、先に読んでおけばより楽しめるだろう。
「火宅」はいち早く文庫化されているので強く勧めたい。
肝心の内容は期待通りに謀略が渦巻き、まるで本格ミステリのような殺人予告状が飛び出し、白兵戦も盛り上がりと、陳腐な言葉で表現すれば最初から最後までクライマックスの良作である。
だが、画竜点睛を欠いたことに、まさかのロボットバトル皆無には絶望した。
このシリーズの魅力はロボットバトルだけではないし、皆無でも十分に面白かったが、やはり期待しているのはロボット同士の激突なわけで、これまでのシリーズでは多少強引にでも乗り込んでバトルで決着をつけていただけに、今回もバトッて欲しかったと思わずにはいられない。
ミステリ的には「敬虔なカトリックではなく、それまで一度も予告殺人などしたこともない暗殺者がなぜ殺す相手にカトリックの護符を送りつけるのか?」の謎と、中盤で一瞬だけ出てきてあっさり解かれてしまうが、暗殺者の不可解過ぎるとある行動の動機は、なかなか斬新な真相だった。特に後者には目を見張った。
あと殺し屋株式会社みたいなのが出てきて、役職が偉いほど強いのには笑った。
敵組織の一番偉い奴がなぜか一番強いラスボスでありがちな、ジャッキー・チェンのカンフー映画じゃないんだからww
シリーズファンなら絶対確実に楽しめることは保証するが、ロボットバトルが無いことは事前に知っておいたほうが期待を裏切られずに済むので、注意喚起しておく次第である。
18.10.9
評価:★★★★ 8