東方のあけぼの

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安保理改革についての米国提案

2005-06-17 23:46:48 | 社会・経済
安保理改革についての米国提案

16日ついに米国が安保理改組についての見解を発表した。これ
までの各国の動きを観察していたが、ついに絶妙のタイミングで
発表した。さすがである。あっぱれマークを貼ろう。

G4案をめぐって、現安保理事国の対応を見てみると、一番醜態
をさらしたのは赤色中国であろう。世界中でなりふり構わずG4
案つぶしに狂奔した。シナのはG4案に反対と言うよりは、日本
の常任理事国入りに反対ということだ。4月の反日暴動のスロー
ガンも日本の常任理事国反対の一点に集中していた。これもデモ
が自然発生的でないことの証左である。

フランスは共同提案国になろうという。ロシアのプーチン大統領は
日本の常任理事国入りには賛成だが、G4の枠組みについて態度を
留保した。その限りでは昨日のアメリカ提案に似ている。ただ日本
以外の新しい常任理事国の資格要件について明言していない。

イギリスは態度を表明していないが、日本の参加に反対するはず
がない。結局アメリカ案に同調するのではないか。おそらく「日
本以外の一カ国」は旧宗主国としてインドを推すのではないか。
今回アメリカは事前にイギリスと打ち合わせた可能性がある。

おおかた、各国の出方が出揃ったところでアメリカが焼きを入れ
たというところだ。もっとも、アメリカ案で総会の三分の二の賛
成が得られるかどうか。日本もG4案を捨てて飛びつくわけにも
いくまい。小泉さん、町村外相もそうコメントしている。

今回の米国案で注目すべきは安保理事国の資格として列挙した条
件である。読売新聞などによれば、アメリカは『具体的な指標と
して、1・経済力2・人口3・軍事力4・平和維持活動(PK
O)への貢献5・民主主義と人権尊重6・財政面での貢献7・
対テロと拡散防止への取り組みーーを列挙した』(16日読売
朝刊一面)

歴史の大回しはいつでも、さりげなく最初の舵を切る。注目すべ
きは第五にあげた民主主義と人権尊重だ。アメリカが毎年人権白
書で指摘しているように中国は人権抑圧国の筆頭である。共産党
一党独裁で民主選挙が建国以来60年間に一度も実施されたことが
ない。日本やドイツは言わずもがな、インドでも独立以来政権は
普通選挙によって選ばれている。ブラジルも同様である。この基
準を適用すれば、シナとG4を入れ替えなければならない。アメ
リカは今回の国連改革で同時に従来の人権委員会を理事会に格上
げすることを提案している。

だいたい、選挙を歴史上一回も行わず、思想、人権を抑圧してい
る独裁国家が常任理事国に居座る理由を、子供たちに説明するこ
とが出来まい。

米国議会には最近赤色中国を監視する調査委員会が設置された。
舵は切られたのである。普通選挙を行わない国が常任理事国の
座に居座るのは国連の理想を無みするするものであり、常任理
事国の権威を貶めるものである。安んぞ腐敗狂気の赤龍の常任
理事国に留まるを得可けんや。

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