東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

アイリス・チャンって誰

2005-10-21 17:54:22 | 靖国

アグネス・チャンの本名なの? というわけでグーグルで検索して見ました。「ザ レイプ オブ ナンキン」の著者なんですってね。

産経新聞朝刊の一面に「産経抄」というコラムがある。20日の産経抄によると、ニューヨーク・タイムズが社説で、小泉首相の靖国参拝は「日本軍国主義の最悪の伝統を公然と奉じる挙に出た」とおどろおどろしい非難をしたそうだ。

ニューヨーク・タイムズは衆議院選挙で小泉自民党が圧勝したときに、日本の民主主義は幻影だとか、マスコミは皆自民党路線とか頓珍漢な記事を書いたそうだ。日本の民主主義は韓国、台湾に劣るとも書いたとか。

アメリカはたとえ民主党系の学者でも客観的な日本研究の伝統があっただけに最近のアメリカ精神の退廃には目をおおうものがある。

それでアイリス・チャンだが、産経抄はニューヨーク・タイムズの記者のアンチョコは「ザ レイプ オブ ナンキン」ではないかと皮肉ったわけだ。私は総選挙の時の記事は亀井静香あたりの発言を鵜呑みにしたのかなと思った。彼は自民党の重鎮だったし、小泉首相のことをしつこく、独裁者だとかヒットラー以上だとか、国民をマインド・コントロールにかけているとか、逆上気味に喋り散らしていたからね。

しかし、参拝批判の口調を見るとそればかりではないようだ。アイリス・チャンのベストセラーも影響があったろうが、私は記者の中に、あるいは記者の家族、情報源のなかに、中国系アメリカ人、韓国系アメリカ人がいるのではないかと思う。それでなくてもこのごろのニューヨークタイムズはおかしいからね。捏造記事をでっちあげて解雇された黒人の記者(たしかそれでピューリッアー賞かなんか受賞した)がいた。最近ではCIAエージェントの氏名漏洩報道で最初はヒロイン扱いされたが、なにか胡散臭さが漂ってきた女性記者がいる。新聞がしっかりしていれば、こういう人たちの記事がストレイトに載ることはないのだが。

もともと、ニューヨークタイムズは民主党系だ。靖国を中韓のいうように東京裁判のA級戦犯合祀に強引に結びつけると、アメリカは後ろめたいところがあるだけに、余計敏感に反応する。まして、民主党最強のルーズベルト大統領が東京裁判を仕切ったわけだから自己防衛反応もあるだろう。

最近アメリカの権威は凋落が著しい。少し前にエネルギー企業のエンロンの不正経理、粉飾決算が明るみに出た。これくらい、日本をはじめ世界でアメリカ資本主義を信奉する国で信用を失墜した事件はないだろう。不正経理を助けたのが公認会計士だというのだ。戦後の日本でアメリカの公認会計士制度は自由主義経済信頼の土台をなすものと理解されていた。アメリカ信仰のシンボルだった。事件を聞いて虚脱感におそわれた人たちは多いであろう。

アメリカの情報収集能力のいい加減さも明らかになった。イラク攻撃前に国連でおこなったパウエル国務長官の大見得演説も嘘っぱちだった。エンロンといい、パウエルといい今回のニューヨークタイムズといい、なにか、アメリカの挽歌を聞いているような気がする。