産経新聞で12日から作家半藤一利氏のインタビューが載っている。今日まで三回続くらしい。12日の分は手元にある。昨日の二回目は読んだが手元にない。今日の分はまだ読んでいない。あとで電車の網棚を探してみる。古い読み捨てのがあれば読むことにする。
さて、話の肖像画というコラムだが、インタビューアーにも問題があるようだが、昨日はおかしなことを言っていた。
彼の書いたノンフィクション「幕末史」が売れているというのでインタビューしたらしい。私は読んでいないからインタビューの記事だけにふれるが、明治維新が薩長史観というのはまあ、いい。
ところが昨日はどういうわけか、話が太平洋戦争に飛んでいるわけね。これはインタビュアの技術が拙劣なためだろうが、半藤は太平洋戦争まで薩長の責任だと言っている。これじゃ中学校の日本史の試験にも合格しないよ。
もっとも、例の司馬君、遼太郎君だがかれも昭和の日本は分からないと高校の試験にも受からないようなことを言っているから五十歩百歩なんだろうが。
ただ、司馬君は昭和の日本は彼が書いて飯の種にした明治とは違う国家のようだと感想を述べている。この感覚は正しい。それだけ半藤君に半歩まさっているわけだ。
明治の日本は大正の後半に変質している。薩長は没落したのだよ。明治十年代に始まった軍事官僚養成が完成爛熟の極腐敗したのだ。たしかに軍事官僚制度を考えたのは山県有朋など薩長の元老たちだが、大正末には肥大化成長した官僚集団は無規律無責任な自律運動を始めて有機的な合理体のていをなさなくなっている。
このブログで何回も書いているから、今回はすっとばして書くが、半藤君が歴史資料の読み方を知っているなら、昭和に入ってから大将になった陸海軍の軍人の中に薩長の人間が何人いるか調べてみるといい。
& 今日の分を読んだ。今日でおわりらしい。今日はまた幕末の話に戻っている。さして面白い話もない。そうすると昨日のとち狂ったような話はなんだったのか。文責インタビューアーなのか。それなら半藤君は産経新聞紙上でお詫びと訂正をしなければならない。
つづきは別稿にてどうぞ