芸人やテレビタレントに投票するのは、自民党や既成政治家、官僚政治家の思い上がりに対する大衆の一つの回答であった。きわめて消極的な態度表明にすぎない。だれも芸人が立派な政治家になるなんて思っていない。そんなバカな国民は一人もいない。
芸人政治屋はこれを自分の実力に対する評価だと思い違いをして思いあがって、舞い上がっている。古賀ちゃんをはじめとする既成の政治屋は、どんな状況下でも芸人を出せば自分の党に票が集まると思い違いをしている。
総裁選挙でも、人気さえあれば、どんな小派閥の政治屋でも、派閥のボスでなくても小泉みたいに自民党に票が集まると思い違いをしている。それで麻生太郎を選んだのだろう。
小泉が郵政選挙で勝ったのは大衆が郵政民営化に賛成したためではない。自民党の政治、人事に吐き気がしていたからである。小泉は独特のきゅう覚で「自民党をぶっ壊す」といった。マジック・ワードだね。
国民は小泉みたいに派閥のボスでない人間に非自民党的なものを期待し、既成政治家にないものを幻視したにすぎない。これが国民の思い違いであった。
芸人の精神年齢はいうまでもなく、いつの時代でも、どの芸人でも未成年である。精神に限って言えば、既成政治屋も未成年である。ずる賢さという精神活動についていえば彼らの精神年齢は年齢よりも三十歳は老けているが。
そして日本の国民も芸人、タレント候補者や小泉、石原などのはぐれ政治家を選んだという点では未成年であった。各地の首長に芸人、タレントを選んだという点ではやはり未成年であったのだ。
一億総反省合掌