東方のあけぼの

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執刀数に比例して技術向上、冗談じゃないよ

2009-07-27 15:38:06 | 社会・経済

今朝の産経にタイトルの記事がある。心臓手術にバチスタ手術というのがあるらしいが、その手術のエクスパートがこう言ったというのだね。

どこが問題だって。その通りだと思うが、こんなに大っぴらに自慢していいんですか、ということ。

手術なんて手技で職人技だから数こなせばうまくなる、わかる話だが対象が人体だからね、人間のいのちだからね。

これを素直に読めば見習いや新人のころは何人も殺していたということかな、と思う。また、数百人の手術をするまでは技術は未熟とすると、それまでの手術ではいずれも何らかの不手際があり、手術後の体調不良に患者は悩まされていることになる。

どの分野の医者の養成にも付きまとう問題だが、外科医の場合はとくに深刻だろう。

産経はこの医者が今度出した本を紹介しているのだが、マスコミなんだから、せっかくの機会だから外科医の養成、技量向上の過程で患者の安全はどう担保されているかというところをインタビューしてほしかった。

門外漢でも思いつくのは、手術の場合にはシミュレーターはまだないのかなということ。

犬なんかで手慣らしをしてから人体に及ぶのかな、ということ。

人間の手術でも最初は見習いで続けるのかな、その場合見習期間はどのくらい?といったこと。厚生労働省ははっきりした基準をもっているのかなど。

日ごろ患者が不安に思い、疑問に思っていることをマスコミは取材報道すべきではないか。

なんで上記のようなことを書くかというと、実際にはずい分いい加減なひどいことが大学病院でもおこなわれているということをよく聞くからである。

* ある私立大学病院では同僚の内科医がちょっとやらしてくれ、というと即席でやらしてみることもあるらしい。この大学病院ではかって内視鏡手術でお粗末な人身事故をおこしたところだ。

* 患者が手術前に「先生よろしく」と金をつつむことになっている。三十年ぐらい前の実見例で百万円くらいだったから、今の相場は数百万円になっているかもしれない。

そういうご挨拶がないと、大先生のお出ましはなく、見習い医者の実験台にされるという。そうして見習い医者は技量を身につけていく。

医者というのはテレビに出ることが好きだから売名になる有名人の手術の場合は金を包まなくても打算的な計算から自ら執刀するだろう。