とりあえずタイトルのみ。内容は宿題にしておこうか。
問題『東日本大地震は天罰である』というタイトルで小論文を書け。
さて、永井荷風は大正年間の関東大震災のときに「天罰」とその日記に記した。被災者に対してではない、日本に対してだ。被災者に対していい気味だと言う人間がいるわけがないだろう。昔も今も。なにか揚げ足をとるやつがいるらしい。
永井荷風は軽薄な日本の近代化、西欧化を嫌悪する気持から思わずこの言葉が出たらしい。
& なにが天罰か、ということをはっきりとさせないといけない。震災は天罰ではない。震災後の対策の拙劣さによる人災がいま問題になっているが、これは国民に下った天罰といってもよい。
政府にしろ、東電にしろ、許されるかどうかは別の議論になるが、想定外の事態で100パーセント免責になることはありえないが、その想定の内容によっては、その想定を決める過程が『妥当』(難しい言葉だが、使えるだろう)なら、ある程度のエクスキューズを認めないとシャイロックになってしまう。
しかし、震災後の対策はまったく当事者の識見能力責任感に左右されるわけで、もし間違った対策をとっていたら(正しい事後策を取らなかったら)、当事者(政府、東電)はすべての責任を取らなければならない。腹を切る(字義通り)くらいではすまない責任である。
国民に対する天罰であるという謂いは、もし政府の無能、責任のがれで人災がひどくなったのなら、そういう政権を選んだ国民全体に下った天罰といって差し支えない。
私は民主党を選んだ国民の民度は相当低いと前から思っているから、ある程度天罰説にも理解が出来るのである。
つづく、ゆっくりやります。