東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

 ドイツとチャイナの野合はむかしからのこと

2015-06-07 07:57:23 | 東アジアの悪友
文春文庫で「ドイツ帝国が世界を破滅させる」というのが出た。5月発行となっている。オビのコピーにつられて買ってしまってからしまった、と思う、毎度のことだが。オビ屋というのは不動産チラシのコピーライターよりたちが悪いから、オビにつられて買うなんてガキみたいなことをする私が悪い。

半分くらい読んだ。読んだというのは適切ではない。理解不能なんだから、目を流したとでも言うか。じゃ、なんで書くんだと言われれば、朝飯前になにか書くのが私の目覚ましエクササイズだと言うことである。書かれるほうこそ、文春こそ迷惑だろうな。電鍵を叩いているうちに目が醒めてくるわけ。

なぜ買ったかという言い訳だが、前にも書いたがドイツの最近の動き、メルケルの動きがあまりにもあからさま、不自然でシナと野合しつつ有ることは明々白々、ほぼ確定的であると思われる。このあいだ、メルケルが何のために来たのか分からない訪日の時にも書いたのであるが。

そこでこの本がなにか教えてくれるのかなと思った。言いたいことはこういうことらしい。相対的にドイツが勃興していて、今や欧州を支配している(イギリスは例外)。フランスなんて使用人みたいだ。オランド・フランス大統領はドイツ帝国のフランス駐在の番頭みたいなものだ。そして東方,ウクライナ、ロシアに触手を伸ばしている。

一方のロシアは、ところがどっこい、再生しつつ有る。それに反してアメリカは衰退の一途をたどるであろう。ドイツはアメリカを無視して、ゆくゆくはロシアと世界支配をあらそうだろう。ということらしい。著者はフランスの歴史学者らしいが、文章(インタビューをまとめたもの)は整然としたものから一万マイルは離れている。おそらく日本語への稚拙な翻訳にも責任の過半はあるだろう。

シナや日本のことはあまり触れていない。その辺の分析にユニークなものを期待していたんだがね。経済的利益さえ得られればウクライナ問題で正論を振りかざしている態度は影を潜めてしまうというのは本当だろう。シナへの接近も同断であろう。おりしもサミットだ。メルケル首相をよく監視して報道する責任が日本のマスコミにはある。

昨日重慶爆撃のことを書いたが、ヒトラー・ドイツは日本と戦う蒋介石政府に軍事顧問団を送り、強力な軍事支援を行っていた。このため、支那事変前半で日本軍は想定以上の死傷者を出している。日独伊三国同盟を結んだ日本の真意はむしろシナ戦線でのドイツの排除が目的ではなかったか。すくなくとも一つの大きな理由であったろう。ヒトラーの意図はアメリカと同じでシナ利権の分け前が欲しかったのである。松岡外相ではないが欧州外交は「複雑怪奇で不可解」なのである。

日本もふたたび赤子の手をひねられることがないように、歴史を鏡とするべきである。