「そんなことは分かっているよ」ですか。まあそう言わずに。
ゴーンが19年前に日産に来た時には日産は泣く泣く2万人のリストラを受け入れた。本来なら仕事人は役割を果たしたのだから居座っては美学上よろしくないが、そんなことはフランス人には分からないのだろう。
今回マクロン大統領他フランス側のいっていることは彼らにとって日産は金の卵を産むめんどりだというらしい。だから離婚は認めない。とこういうわけだ。ルノーは非常に不合理で非効率的な組織らしい。ゴーンが日産にしたような職員合理化をルノーでしたことがあるのか。ないだろう。それでルノーの改革を手つかずにして、旧国鉄のような非効率的な組織にしたまま、彼らの給料を払うために日産をよこせというのはどう考えても許せない。
ゴーンはルノーの窮状を改善するために合理化をしたことがあるのか。ないだろう。これじゃ日産でなくても部外者でもルノーの身勝手な「社会主義的」要求を認めるわけにはいかない。
これは別の話になるが、今回驚くのは検察側の資料がそろいすぎていることだ。日産プロパーだけであれだけの証拠を集めることは難しいと思う。大部分の資料は電子媒体を含めてメリカ財務省の蒐集したものがアメリカ側から提供された可能性がある。「これによって此れを観るに」田中角栄のロッキード事件を彷彿とさせる。逆に言えばルノーとの縁を切ればトランプ大統領は喜ぶだろう。安部首相もそのくらいで今後の目睫の間に迫った日米交渉は勘弁してもらってはどうか。