東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

歴史探偵半藤一利氏の珍説1

2009-05-15 13:26:48 | 社会・経済

さて、産経新聞に掲載された無免許歴史探偵半藤一利氏のインタビュー記事だ。天下の産経新聞に出ると笑って無視するわけにもいかない。面倒くさいことだが、ものぐさ探偵、無給探偵のそれがしが教育をかってでた。

太平洋戦争をやめるのに体をはったのは鈴木貫太郎であり米内光政だというのだ。ばかばかしくて話にならない。

太平洋戦争を「体をはって」止められたのは昭和天皇だろうが。不敬不忠無学の罪軽からず、よってきょう首申しつくるものなり(裁判員制度導入後第一号判決)。

鈴木貫太郎はどうにもならなくなってポツダム宣言を受け入れた後始末をした事務方にすぎないだろうが。自分のイニシャティブなどない。米内なんて何をしたのだ。

敗戦処理に薩長出身者が居ないのは昭和初期に粛清されてしまったからだ。昭和になってから陸軍大臣、陸軍参謀総長、海軍大臣、海軍軍令部総長になった薩長出身者がいるのか。陸軍では大正時代の上原参謀総長(薩摩藩、俳優上原謙の父、俳優加山雄三の祖父?)が最後だろう。

まだまだ続くよ

以上は産経新聞5月13日朝刊、「歴史探偵が語る新幕末史」インタビュアー桑原聡、インタビュイー作家半藤一利)についてのもの。


民主党の背後にフリーメイソン?

2009-05-14 19:37:54 | 社会・経済

鳩山氏は立候補の記者会見で目標を友愛社会とかいった。別にいいんだが、また友愛ということばもありふれた言葉と言えば言えるのだが、

鳩山一郎の孫が言うと妙に情感があるね。ご案内のとおりアメリカ占領軍の影響の大きい時代、首相になるためにアメリカの支援を得ようと鳩山一郎が秘密結社フリーメーソンに入った(ことになっている)。友愛というのはフリーメーソンの合言葉だが、一般的な言葉も彼らがいうとおどろおどろしさが加わるような気がする。

鳩山氏の発言も前後の文脈の中でいささかこなれていない感じもあり、フリーメーソンを連想したのかもしれない。

鳩山氏がどういうつもりで使ったのか。アメリカの警戒心を解くためかもしれない。


太平洋戦争を起こしたのは薩長?

2009-05-14 11:27:39 | 社会・経済

産経新聞で12日から作家半藤一利氏のインタビューが載っている。今日まで三回続くらしい。12日の分は手元にある。昨日の二回目は読んだが手元にない。今日の分はまだ読んでいない。あとで電車の網棚を探してみる。古い読み捨てのがあれば読むことにする。

さて、話の肖像画というコラムだが、インタビューアーにも問題があるようだが、昨日はおかしなことを言っていた。

彼の書いたノンフィクション「幕末史」が売れているというのでインタビューしたらしい。私は読んでいないからインタビューの記事だけにふれるが、明治維新が薩長史観というのはまあ、いい。

ところが昨日はどういうわけか、話が太平洋戦争に飛んでいるわけね。これはインタビュアの技術が拙劣なためだろうが、半藤は太平洋戦争まで薩長の責任だと言っている。これじゃ中学校の日本史の試験にも合格しないよ。

もっとも、例の司馬君、遼太郎君だがかれも昭和の日本は分からないと高校の試験にも受からないようなことを言っているから五十歩百歩なんだろうが。

ただ、司馬君は昭和の日本は彼が書いて飯の種にした明治とは違う国家のようだと感想を述べている。この感覚は正しい。それだけ半藤君に半歩まさっているわけだ。

明治の日本は大正の後半に変質している。薩長は没落したのだよ。明治十年代に始まった軍事官僚養成が完成爛熟の極腐敗したのだ。たしかに軍事官僚制度を考えたのは山県有朋など薩長の元老たちだが、大正末には肥大化成長した官僚集団は無規律無責任な自律運動を始めて有機的な合理体のていをなさなくなっている。

このブログで何回も書いているから、今回はすっとばして書くが、半藤君が歴史資料の読み方を知っているなら、昭和に入ってから大将になった陸海軍の軍人の中に薩長の人間が何人いるか調べてみるといい。

& 今日の分を読んだ。今日でおわりらしい。今日はまた幕末の話に戻っている。さして面白い話もない。そうすると昨日のとち狂ったような話はなんだったのか。文責インタビューアーなのか。それなら半藤君は産経新聞紙上でお詫びと訂正をしなければならない。

つづきは別稿にてどうぞ