東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

加計問題は疑獄事件である

2017-06-05 17:07:28 | 加計問題

前回のアップの追記でも触れたが、特区の業者を公募したかどうか調べようとインターネットを調べてみた。3月10日の中日新聞によると、今治の特区参入業者の公募は今年の1月4日から11日まで行われたそうだ。

 しかし、妙だ。「官邸」や「首相の意向」が文科省を襲ったのは昨年の10月前後と報道されていた。というと、決まる前から加計学園を無条件で認可しろと言っていたわけだ。つまり入札そして審査で業者が決まる前に。

 「加計学園」を承認しろと強要していたことになる。普通は応札を受けて、それを審査してから業者を決定するからどう考えても今年の1月11日以降相当の期間を経てからの話になろう。それを昨年の秋から入札も行われない時点で、特定業者を専門の行政機関を差し置いて官邸は決めて文科省にごり押ししていたことになる。もっともそれが首相のお友達の学校なのだから筋としてはわかる話だ。人情としては分かるという意味である。すなわち犯罪小説の構成というかすじとしては、破綻がないという意味だけである。しかし、法律的にはそこから破綻した。疑獄事件に発展することは間違いなしだ。若狭議員もその辺まで読んで自民党を離党したのかもしれない。

 分かったよ。首相や官邸がメールや文書の存在を否定したり、調査を拒否するのは。もっとも自分たちが潔白なら、調査することは自分の無実を証明することになるのだから、本当は渡りに船のありがたい話のはずなんだがね。ところがそうじゃないとうわけだ。自分たちの有罪を証明することになるからね。筋は通るようでである。

 官邸は形式だけは整えようとおざなりの公募を行ったが猿の浅知恵だった。そこから綻びが広がったのは皮肉なことだ。

 


前川元次官の側から考える加計問題

2017-06-04 16:48:08 | 加計問題

官僚の仕事は二つある。一つは政策を立案することだ。もう一つは申請されて来た案件の許認可である。今回の加計騒動は後者にあたる。

 役人は申請者が申し立てる理由が妥当か審査する。妥当と思わなければ認可することにはアレルギー的拒否反応がある。役人というのはそうした生き物である。推測だが今回まともな申請理由が出されていないのではないか。あるいは役人側がそう判断したかである。

 長年の習性でまともな申請理由やデータがついていない(と思われる)事案には役人はハンコを押せない。アレルギー的拒否反応がある。勿論役人の判断におかしいときも多々あろう。

 もしデータも根拠もださずに「総理のご意向」とやらかしたのなら官邸は解散しなければならない。明らかにすべきことは:

 加計問題でまともな根拠があったのか。それが文科省に提示されたのか。つまり理論構成がなされているのか。これは視聴者にはわからない。ここまで問題がこじれたなら国会の場でその根拠とやらを提示して公に議論するべきだろう。今朝のフジテレビの討論会で自民党の小野寺氏がいろいろ言っていたが、加計学園の申請にはそうした書類がついていたのか。

 おおきな組織にいると経験するが、時々トップの意向だからといって専門知識がない腰巾着が横車を押そうとして問題をこじらせることがある。私のカンではどうも之に該当するのが今回の事件のようだ。

 このような議論を国会ですれば前川側に無理があるのか、官邸側に不都合があるのかが国民の目にあきらかになる。それをしないで、官房長官がヒステリー女の様に個人攻撃をしたり、感情的な印象操作と取られても仕方がない発言をする。逆効果ということがわからないのかな。

 それから、官邸がもし自分のやろうとしていることが正しいと信じているなら、「官邸の最高レベル」だの「総理のご意向」文書の存在を慌てふためいて隠蔽する理由がわからない。「ああそうですよ」と認めればいいではないか。

 それが真の政治主導のあり方である。裏でこそこそ恫喝まがいのことをして、表ではそれを否定するのは卑劣漢だけがすることである。安倍さんや取り巻きがやりたいのは、依然として官僚主導を表看板にして、自分の都合のいい案件だけは裏で見えない様に政治主導でやるということかな。これはまともな政治ではない。

 前に戻るが国会論議を通して理由を国民に説明すればいい。国民は納得するよ。「官邸の意向」おおいに結構というだろう。なにを怖れているのか。根拠のないヨコシマなことをしているという後ろめたさがあると受けとられてもしょうがない。

文部次官に対する脅し文句としてだけ使って、国民にはそんなことは言っていない、そんな文書はないなどと見え透いた嘘をつくものに政治をする資格はない。

++ あとで思いついたこと;素人だから許していただきたいが、もし特区で数十年も封印していた獣医学部を認めるとなると、加計のほかに手を挙げる希望者がいるかもしれない。その場合はどうなるのか。公開入札をするのが筋と思われる。そうすると文科省の審査の結果、加計以外が選ばれる可能性もある。それが嫌で強引に安倍首相の友人にだけ差別的に隠密裏に目立たないように便宜を図るというならこれは犯罪ではないか。罪名は知らないが、経済犯罪としては相当な重罪ではないか。前川氏が手続きに瑕疵があるとか、公正な手続きがゆがめられたと言っていたのはこのことだろうか。 

安倍首相や官邸の慌てぶりや感情的な反応を見ているとどうもそうらしい。

 

 

 


痴呆症患者の言い訳、加計学園

2017-06-04 09:25:48 | 加計問題

今朝7時半からのフジテレビの報道2001(番組名の記憶に自信ないが)を見ていたのだが、今日の司会はまあ合格だ。出演者のバランスも可だ。今の司会者になってからどうも迫力がなくなったように感じていたのだが。前は確か今の神奈川県知事だったかな、黒岩氏じゃなかったかな。記憶が鮮明ではないが、彼の司会はメリハリがあった。

 もっぱら加計学園のはなしだったが、森友問題でも書いたが、総理をとりまく同心円で一番内側のヒエラルキーの岩盤はボロボロに腐っている。それに比べれば特区だとか、岩盤規制の撤廃なんて緊急度、プライオリティーは低い(相対的に)。同心円の再構築が安倍政権長期化の鍵だ。司令部の部屋の壁がベニヤ板ではすぐに壊れてしまう。それが出来るかどうかは心もとないが。

 和泉とかいう首相補佐官が、加計学園問題で前川氏に会ったことがないとか、圧力をかけたことは記憶にないし、メモをないとかいったとか。メモはともかく、記憶にないというのは、つきも吐いたり(ツイタリ)、世紀の大嘘だ。

 本当なら即刻辞職して痴呆症か記憶喪失症の治療を受けるべきだろう。半年にもならない前の話だろう。それを覚えていなくて職務が遂行出来るのか。また、職務上当然日誌等に会見者の記録を残すのが「秘書」としての責務だろう。内容は書いてなくても、それをみればいろいろと思い出す筈だ。

 和泉とか言う男のこの言葉には次のような意味があると精神科医なら判断するだろう。

 a:おなじく内閣参与とかいう木曽という男は、会ったことはあるが圧力をかけたことはないと言っているそうだ。このほうが無難な官僚言葉だろう。会ったことまで否定するのは痴呆症である。よほど逃げたがっているのだろう。

 b:この言葉はマスコミに対する回答らしい。すなわち国民に対する言葉だ。つまり国民を舐めきっている傲慢そのものの態度である。これでマスコミがぐうの音も出なくなると判断したのなら痴呆症重度5である。あるいは国民はなめられたのか。

 なお、この問題は前川氏側の思惑も忖度しなければならないが、稿を改める。