そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

死刑の廃絶を

2007-10-15 | 死刑

光市の母子殺人事件の弁護士が、死刑廃止論者で被告を死刑廃止論から弁護士、死刑判決の回避を目論んでいると、被害者の夫が述べている。どうやらこの辺りから、死刑廃止論者の分が悪いような昨今である。

死刑は何はともあれ、国家の行う殺人であることに変わりはない。理由はともあれ、殺人を容認するわけにはいかない。

それで判事の抑止力としての、法の意味がないと多くの人が言うであろう。我が国に、無期懲役がないことが先ず問題であ55る。死刑を免れた人物は、多くの場合20年以内に恩赦とか何とかで出所してくる。それは、終身刑がこの国の存在しないからである。

また、被害者にとって犯人がこの世に生きていることへのやり切れない気持ちがあるのもわかるが、それは感情的で報復的な意味しか持たないことである。終身刑だけでなく、福祉活動や重労働などを課することも検討すればよいのでないか。

イスラム法はその点さまざまな、刑罰がある。動物を診ている立場からすると、再犯率の高い「性犯罪」などの場合、本人に悪気があるとわ思えない。こうした人物には去勢などの処理をすればいいのである。非人道的と非難されるような気もするが、死刑よりよっぽど人道的な刑罰である。

以前、イギリスの少年が何の犯罪だったか忘れたが、インドネシアで百叩きの刑を受けて問題になったことがあった。収監するよりも、この方が効果が高い場合もある。量刑に、収監(懲役)と罰金しかない罰則規定を直すべきではないか。

小学校に武器を持って侵入して、たくさんの児童を殺した犯人がいた。この男は、「死刑になりたかった」と言っていた。お望み通り死刑判決が出され、弁護士は上告をしようとしたが、拒否して見事死刑にしてもらった。この場合の死刑の意味は、どこにあるのだろう。たくさん人を殺したから、極悪人だから死刑しかないといのではあまりに芸がない。こうした人物には、終身刑を与えて、罪の意味を生涯かけて理解させ反省させるべきなのである。

犯罪の抑止力は、法の厳罰化ではなく犯罪検挙率の向上の方が、よっぽど治効果があるし、治安も良くなる。世界では、一年に2,500人ほど死刑になっているらしい。そのうち中国は、半数になると公式には言われている。実際は、7,000人を超えているらしい。その中国は、世界で最も治安が良いわけではない。

日本は世界で最も安全であったし、犯罪検挙率も高かったが最近は殺人犯でも、2割程度しか検挙できない。犯罪動機が全くない犯罪が多く、警察ばかりを責めるわけにはいかない。人間相互の関係が薄くなり、人の命が軽んぜられること自体に問題があろう。

死刑は、国家の行う殺人である以上容認できない。日本の罰則規定の、幅が狭いことも問題があると言うものである。

コメント (1)
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