そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

メラミン汚染が止まらない

2008-10-01 | 政治と金

メラミンによる牛乳汚染が止まらない。メラミン汚染を中国政府が知ったのは、7月だとされていPhotoる。公表はオリンピック明けを待っていたそうである。毒入りギョーザはばれてしまったが、メラミンはば れずに無事(?)オリンピック終わって政府によって発表された。人間の健康いより、国家の威信が大切なのだ。

メラミン汚染の深刻さが判明した方が国家の威信がなくなることを知らなかったようである。メラミンは、そもそも食料に添加されることを想定していないものである。プラスチック樹脂の可塑剤として主に使われ、メラミン樹脂として知られている。080921

中国政府は、粉ミルクの汚染で腎結石で5人も死亡してからの発表である。被害者を粉ミルクだけと想定していた節がある。実態調査が遅れていたことが、汚染の広がりからはっきりしてきた。

メラミンはなぜミルクに混入されたのだろうか。タンパク質はアミノ酸の集合体であり、極めて多種類のアミノ酸で構成されている。一般には、タンパク質の定量はされずに、窒素分を定量してそれに、おおむね推測されているアミノ酸の量を掛け合わせて、たんぱく量としているのである。

080917メラミン投与は、検査のこうした方式の盲点を突いたものである。メラミンを混入すると、高タンパク質牛乳に変身するのである。酪農家の浅知恵であろうが、誰かが教えて普及したのであろう。

世界各国で、さまざまな商品からメラミンが検出されている。日本でも、たぶん粉乳として輸入され加工品に使われたのだろう。それにしても、ほとんどの国からメラミンが確認されている。このことから相当古くから、中国の酪農家はメラミンを混入していたものと推測される。

海外から食品を購入するということは、こうした想定外のリスクを国民に負わせることでもある。食料の自給率は、単に国内農業を守ることではないのである。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港