そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

所詮は非実態経済の出来事

2008-10-29 | 政治と金

マスコミは、株価の動向に一喜一憂を、そのまま紙面に書きなぐっている。バブル後最悪だとか、回復不能だとか、損失額がいくらになったとか騒いでいる。

前述のようにこれは“非実態経済”でしかないのである。実態経済への波及を恐れるのはもっともであるが、それとて2、3次産業の世界である。1次産業にとっては本来関係ない話である。海外から、資本を導入したり資源を頼るようになった体質では、もっともな話である。

ところで、このような資本主義社会の事態を予測していた人物が、100年以上前にいた。カール・マルクスである。資本主義社会では、不況や恐慌が起きるたびに弱者は潰れ、強者が残ることになる。

彼らは、権力や経済を支配し肥大化し、やがて「独占資本」となる。独占資本は不況や金融恐慌更には戦争を起こすことで労働者を搾取し、更に肥大化してくる。彼らが危機に陥ると、社会不安を理由に国家権力が資本を投入して救済し、国家資本主義体制になる。・・・というのである。

マルクスの指摘は、そのまま今の世界の現実に当てはまる。そして、その後は資本主義が崩壊して、社会主義体制になるというのが彼の結論である。

社会主義体制の正当性を支持するつもりはないが、マルクスの指摘はほとんど正解であることは認めなければならない。100年以上前のことである。

現在の世界的金融恐慌の震源地はアメリカである。アメリカはその謝罪をすることがない。今までは、アメリカに従順でさえあればおこぼれにありつけたのである。彼らに不満を言う理由も資格もない。

それらは、すべて2、3次産業のことである。あるいは、金融は4次産業とでもしたいほどであるが、結局はこれらは“非実態経済”でしかないのではないか。

真の意味での、実態経済は1次産業なのである。外部資本や資源に依存することなく生き延びることができるのは、1次産業しかないからである。

コメント (1)
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