そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

味をしめたか辻元清美

2010-07-28 | 政治と金

社民党の辻元清美が離党した。それなりの兆しはあったが、端的にいえば国交省副大臣を経験した味が忘れられなかったのだろう。これまでは、市民運動から万年野党に所属していては、とても体験できなかったことに味をしめたのだろう。

離党会見で、言葉は多少違えてはいるが政権与党の旨みをたっぷり味わった実感を語っている。とりわけ前原の下での国交省の仕事についての、個別の案件については一定の評価を与えなければならないこともある。しかしながら、政権与党の味が忘れられないのが正直なところであろう。

辻元のような感覚は、多かれ少なかれ民主党議員の多くが感じていることであると思われる。政権交代のお題目を達成はして見たものの、各省庁に入ってみて官僚を動かす快感を味わったのだと思われる。どのように言い訳しようが、現実自民党化しつつあることを見ればわかる。

これと逆なのが、国民新党である。政権与党の旨みを元から知っている彼らは、居直りながらも政権離脱などすることがない。国民新党に理念なそなく、小泉に対する怨念しかないからである。

辻元が抜けることによって、参議院選挙で大きく減らした得票をさらに失うことになるいであろう。衆議院小選挙区からは3人しかいなかったが、これで二人になった。辻元には選挙の不安もあったのだと思われるが、社民党は将来の幹部を失うことになった。

唯一の護憲政党としての社民党の消滅は不安である。かつて共産党は9条の撤廃と人民軍の設立を訴えていたので、正確な意味での護憲政党ではない。EUの多くの国が、社会民主党か少なくともそれに近い政党と連立を組んでいることを思うと、日本の動きに不安を感じるものである。

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