そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

銃社会に見るアメリカの防衛思想

2010-07-09 | 平和

Photo アメリカのシカゴ市が設けていた銃の所持時禁止に関する条例が、6月28日憲法違反であると連邦最高裁で判断された。同様の判決は2008年に首都ワシントンが設けた銃規制に対しても下されている。これを受けて、リチャード・ディリー市長は、新たな銃規制法案を7月2日に市議会に提出し承認されている。

シカゴ議会が決議した新たな法案とは、一家に一丁の銃を認める、家庭内では世情補完すること、銃の登録をすること、更に銃を持つ場合は4時間の授業を受け1時間の射撃訓練指導を受けること、としている。我々日本からから見ると、至極当然のことである。

アメリカライフル協会などは、銃を持つことは自己防衛のために必要であると、新たな法案に対しても訴える方向でいる。安全は力でしかないというのであろうか。

現在アメリカでは、9000万人が約2億丁の銃を所持しているとされている。届け出の義務がないから当然推測の数字である。現実のはもっと多いかもしれない。更には、毎日80人の人が銃で死亡し、34人の人が殺人の対象になっている。だから、誰もが銃を所持するというのが、アメリカの自己防衛の思想である。

これはそっくり、アメリカの国家の防衛の基本となっている。銃を所持しないから攻撃されるのだ。自らを守るために銃を持つ。それを誰もが行っているのである。これがアメリカの基本思想としての安全保障の考え方である。

力の論理といえるが、シカゴのようなところが次々と出てくることを望むが、銃規制に反対の人たちが圧倒的に多いこともアメリカの現実を表している。


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