そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ロウハニのほほえみ外交は成功するか

2014-10-07 | 政治と金

私がイラン旅行しているときに、最も国内で話題になっていたのが、ロウハニ大統領の国連演説である。内容については多くは当地では知るこPhoto とができなかった。それは日本に戻ってからも変わらなかった。報道がほとんどなかったのである。
ロウハニ大統領は、前任のアフマディネジャドのような強硬政策はとらず、現実的政策にシフトしている。国内では、旧守派というべきイスラム原理主義者たちから距離を置く政策となっている。
何度か本ブログで紹介しましたが、国民は開放的になっています。若い国民の多くは、ロウハニの政策に好意的と思われます。

ロウハニは国連で、「戦争を挑発する勢力に追随することがなければ、われわれは見解の相違点に対処する枠組みを構築することができる。この目的達成のためには、対等な立場、相互の尊重、国際法の原則が重視されるべきだ。米国の主張が一貫していることを期待する」と述べた。アメリカへのエールである。
これを受けて、チェーニー副大統領は早速国連の記者会見で、国交のないイランに対して、イスラム国へ共同歩調を取るよう提案した。
ロウハニの思惑は、経済制裁と核開発へのアメリカなどの譲歩を取り たいのである。そのため、跳梁跋扈するイPhoto_2スラム国の対応を利用したのである。
これまで対立していた、サウジアラビアとも話し合い、英国とも協議す るのである。
イスラム国を抑え込むには、中東の大国イランの協力が03欠かせない。ロウハニはそれを巧みに引き出して、経済制裁の緩和と核開発への容認を、取り付けようとしているのである。
アメリカはこれまで通り、目先の戦術のだけで味方を作る。敵の敵のためには、フセインやビン・ラディンさえ支援するのである。それをロウハニは利用して核開発をするのである。平和利用などは、言い訳に過ぎない。
ここではみ出るのがイスラエルである。イスラエルは、イランのいかなる核開発も認めない。オバマがどう説得するか見ものである。
この一連の外交は、国内外問題としてイスラム国の恐怖に怯える欧米諸国のジレンマを利用した、ロウハニの見事な立ち回りと言える。


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春誓い羅臼港