読売の後塵を拝する右翼紙の産経新聞は、沖縄で発生した多重事故について報じた「危険顧みず日本人救出し意識不明の米海兵隊員 元軍属判決の陰で勇敢な行動スルー」が、不十分な取材に基づいたものであったと、2018年2月昨日(8日)の朝刊で発表し、ネット配信記事を削除した。
産経新聞は昨年12月9日配信ニュースで、沖縄で同月1日に自動車6台の多重事故が発生したが、在沖縄海兵隊員が日本人を救助した後に後続の自動車にひかれて意識不明の重体となったと報じ、沖縄の2紙が報じなかったことで、「米軍の善行には知らぬ存ぜぬを決め込むのが、琉球新報、沖縄タイムスの2紙を筆頭とする沖縄メディアの習性である」
と、2紙を批判した。更に、琉球新報と沖縄タイムスに対して「『報道しない自由』を盾にこれからも無視を続けるようなら、メディア、報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ」と記事内で批判していた。
誤報道には問題があるだろうが、取材対象者の意図などもあるだろうし、減らすことはできてもゼロにすることはできない。取材不足などを指摘することはできても、誤報道は止むを得ない側面は伴う。
問題は二つある。一つは沖縄の地元紙の琉球新報と沖縄タイムスを、報道の資格がないなど徹底的に批難したことである。見下したような右翼報道は徹底している。百田尚樹は、「沖縄の二紙は潰さなければならない」とまで述べている。このことは、本ブログでも述べたが、政府の意思にそぐわない新聞は兵糧攻めにして潰すべきだと述べている。これに萩生田や大西などが同調している。因みにこの時に、自民党の知能の低い議員たちをけしかけた百田尚樹の言っていることは殆どが嘘であったと、2紙は反論している。
因みにこの百田尚樹は、アメリカのヘリコプターが部品を幼稚園に落下したのは、幼稚園側のでっち上げであると述べている。安倍晋三支援する懲りない面々は、沖縄2紙を忌まわしき思っている。
更にもう一つの問題は、名護市長選挙が終わって発表したことである。どう見ても選挙前に反省した振りでも発表ができたはずである。産経新聞は反省などしていない。
産経新聞は同じ右翼紙の読売新聞の後塵を拝している。彼らに焦りがあったのであろう。裏も取らずにどこも報道していない、異質とも思える報道をして、その括りに2紙を徹底批判したことは、右翼紙の面目であると言えよう。紙面の文章とは別に反省などしていない。