そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

東シナ海のタンカー衝突原油流出の大事故に、日本の事故対応と報道がない奇妙さ

2018-02-08 | 国際・政治
上海から300キロの東シナ海で、1月6日にイランのタンカーが香港籍の貨物船に衝突した。タンカーは爆発炎上し、奄美大島の315キロ沖の日本の排他的水域まで漂流し、1月14日に沈没した。沈没したイランのタンカー「サンチ」は、約13万6000トンの軽質原油(コンデンセート)を積載していた。今回の事故による原油流出は、この35年間で最悪のものと、国際タンカー船主汚染連盟は忠告している。汚染海水が日本には2月に漂流するとみている。
今回の事故は、サンチの乗務員の32名のうち3名の死亡が確認されたがほとんどが行方不明になるなど、初動対応の拙さが指摘されている。事故対応に背景に東南アジアの複雑な国際関係があると海外メディアは指摘する。
特に日本は海流からして直接被害が予想されるにも関わらず、全く事故に関わっていない。衝突から1週間ころ、中国は日本の近海で必死の消火作業を行っている。日本が全く係わろうとしなかったのは大いに疑問である。何らかの援助はできたはずであるが、韓国海洋警察やアメリカ海軍は援助の船や飛行機を出しているのだから。
一部報道では日本の協力申し出を、中国側が断ったと言われているが、中国政府はこれを否定している。アメリカや韓国は救助活動に協力しているから、日本政府は全く無視したようである。
海上保安庁は今回の大事故に全く係わっていない。更に妙なのは30人を超える人身事故で、海洋生物などのに影響が大きい軽質原油の流出は日本の当然影響がある。当初の予測通り沖縄諸島の海岸に原油が流れ着き始めている。
更に奇妙なのは日本のメディアが全く報道していないことである。海外メディアは、中国CGTNガーディアンCNNニューヨーク・タイムズ台湾「聯合報、など各紙が大々的に報道しているのと対照的である。安倍晋三の狭量な対中国政策に、日本のメディアが迎合したのではないかと疑いたくもなる。奇妙な今回のタンカー事故の日本の対応である。
コメント (3)
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