辺野古の新基地建設に向けて今日(3日)、名護市安和の民間企業の琉球セメントの桟橋から、辺野古埋め立て用の土砂を運搬船に積み込み作業が始めた。政府首脳と玉城知事などが会談を終えた直後である。沖縄県民の辺野古への意思は決定している。幾度にもわたっての辺野古新基地建設反対表明であるが、安倍晋三はこの民意をすげなく蹴飛ばした。
政府は14日に辺野古沿岸部への土砂投入方針も明らかにした。
玉城デニー知事は、沖縄防衛局が辺野古の新基地建設のため名護市安和の、民間の琉球セメントの桟橋で埋め立て土砂の積み出し作業に着手したことは、県国土交通省所管公共用財産管理規則において桟橋設置の工事完了届けがないまま作業を実施したのは違法として、同社に作業の停止と立ち入り検査を求めたと発表している。
また、桟橋内に1千平方メートル以上の土砂を体積するのは県赤土等流出防止条例の事業行為届出が必要だが、届け出がないとして作業を一時停止し、届け出を提出するよう指導したことも明らかにしている。政府は何の意味か、極めて拙速な埋め立てへの行動が、多分賛同してくれた企業を安易に利用した結果でないかと思われる。
玉城デニー知事は「県民の関心が高く工事の進展に大きな影響を与える情報を許可権者である県に十分な事前説明なく桟橋が使用されたことははなはだ遺憾だ」とコメントした。「安倍晋三首相は県民に寄り添うと発言しているが、このような対応は本当に残念だ」と述べている。
それにしてもあの澄んだ沖縄の珊瑚の海に、二度と再び回復できない土砂投入による破壊行為には胸が締め付けられる。それが我々の税金で負担するのであるから、なおさら怒りが込み上げる。
さらに陸上自衛隊は2017年度に沿岸監視部隊の監視を沖縄県与那国島で開始し、佐世保市の相浦駐屯地に水陸機動団を発足させ、今年度末までに鹿児島県の奄美大島、沖縄県の宮古島にミサイル部隊などを配備し、沖縄県石垣島にも基地を新設する。軍事競争を展開する好戦的行為こそが、積極的平和主義という軍拡への道である。