そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「抑止力」は方便で、無謀な軍拡競争や防衛論などは意味がない

2018-12-29 | 戦争

ロシアが超音速ミサイルを開発したと発表した。音速の27倍とのことである。今月26日、ロシアでは極超音速ミサイル・システム「アバンガルド」の最終発射実験が行われ、ボリソフ副首相によれば、このミサイルは音速の27倍の速度で飛行するということである。プーチン大統領は来年から「アバンガルド」を実戦配備すると明らかにした。
これは現在も将来とも迎撃など不可能である。音速は約331m/秒ほどであるから、このミサイルは8937m/秒になる。つまり1秒で約10キロ飛ぶので、東京大阪間は1分以内で到着する。ウラジオストックあたりからだと東京まで2分もない。迎撃どころか防衛すら無理である。安倍晋三は800億円のものを6000億円にされても2基購入するという、配備型イージスアショアなど滑稽そのものである。建設に5年とも10年ともいわれるが、そのころはもっとロシアのミサイルは高性能になってるだろう。この施設はアメリカ軍事産業に貢献する以外の意味がない。
唯一可能なのは先制攻撃だけである。しかもそれは宇宙からすることになろう。トランプは空軍では物足りず、宇宙軍を新設する。アメリカはロシアに対して対策を打つであろうが、そうした経済的消耗戦も、軍拡の無意味なところである。
プーチンは、アバンガルドを北方領土に配備するつもりであろう。日米安保条約の存在がその裏ある。もっと馬鹿げているのは、これらの兵器は使用目的としてではなく、抑止力として威嚇の意味が強く、現実に使われえることが果たしてあるのか疑わしいものである。
更にAI(人工知能)搭載の機関銃やロボットも各国で開発されている。個人を特定する能力のAIが自ら判断して殺人行為をする。どんな形でもとれる兵器であり、防御の方法すら思いつかない。むしろAIの方に選択肢がある。
抑止力は現在でも権力者の方便であり虚構の論理であるが、さらに空論となる日が目の前に迫っている。

先日、本ブログに西南防衛システムは必要であるとのコメントがあった。中国が包丁持って自宅に入ってきたというのに、無防備でいいのかという論旨である。そこだけ捉えての同類の意見は数多くある。しかし、中国にも同類の、「向うが先に仕掛けてきた。我が国は何処も悪くない」という理屈は存在することを忘れてはならない。
19世紀ころから、世界は急に国境を越える武力を持ち利益を求めて、国家体制が不備な地域や国家を侵略始めた。国家は均等に成熟はしない。国家という概念すら、ヨーロッパ主導の規定が先行し、中国は、英独仏露そして日の侵略を受けてきた。
国家は豊かになり武力を持つと富を求めて拡大する。中国を侵略した国家がそうであったように。
そして中国は自らが受けた侵略の被害をそのまま、ウイグル民族に向けチベット民族の文化も言葉も奪い、南シナ海はかつては自国のものだったと主張し始める。
投稿された匿名氏の、包丁持って自宅に侵入してきた光景は、中国は自宅の権利回復の主張をしてるに過ぎない、持っているのは護身用だと主張する。この双方の主張は武力では解決しない。特に敗戦国日本はそのことを最も知っているはハズである。
些末なことでも抑止力の競い合いは、超マッハえミサイルまで至る。
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