今月15日にブラジルで、第6回のBRICSサミットが開催される。BRICSとは、途上国と自認しているブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカである。これらの国が出資をして、新たな開発銀行を作るというのである。IMFのライバルになる。
相互に金を貸し出す銀行であるが、すでにあるIMFがアメリカ
主導の開発銀行であるへの不満である。
5カ国が均等に100億ドル出すことになっているが、どうやらその倍になるようである。BRICSは世界GDPの25%、人口の40%を占めている。とはいっても、第1位の中国のGDPは他の4か国合計を上回る。早い話中国主導の開発銀行ということである。
アジアには総裁は日本と決まっている日本主導のアジア開発銀行と、アジアインフラ投資銀行がある。明らかに中国は自らが主導することが出来る銀行を求めているのである。
IMFでなくBRICSに頼って救済してもらった途上諸国は、BRICS諸国の国営企業との経済関係を強化することになる。途上国に多い国営企業などに民営化を迫るより、表向き何も条件をつけずに金を貸す方が、長期的に得になる。
途上国やBRICSに進出している事業は、圧倒的に中国が多い。貸付責任や負担金の分散ができ、投資先を選択できる一方で、中国の企業に還流するシステムである。
これは全く、IMFと同じである。中国は、途上国に金を貸し付け、自国に利潤を還元するシステムを作ったアメリカを模倣して、BRICS開発銀行を設立し、世界進出を謀ろうとしている。中国による、新たな途上国の収奪が始まることになる。
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