リニア新幹線は、高速増殖炉「もんじゅ」そっくりである。社会的にも財政的にも、何よりも科学的に矛盾だらけのリニアー新幹線である。
リニアーに使われる電気量が半端でない。現行新幹線の4倍から30倍になるとの試算があるが、やってみないと解らないというのである。無人の無架線で走る列車には電池を積んだ列車が、1台もしかすると2台必なる。
全体の86%がトンネルである。景色は鑑賞できないばかりか、殆ど対処できないトンネル内事故の確率が86%である。
日本列島で最も活発で確実に隆起しつつある、とても若い南アルプスのドテッ腹に風穴を開けるのである。事故が起きないわけがない。
下図は南アルプスのJR東海の資料であるが、黒い直線は断層である。これに硬度や粘度や密度など全く異なる地層が折り重なるようになっている。地上では揺れに継発することに因る被害が震災となるが、地下では大きく異なっている。南アルプス内で事故が起きれば、外部からの救済は不可能に近い。 ヘリュウムなど不測の微量物質が流れ出たりもしている。しかもこの図の8割は推測である。
このリニアー新幹線は東京でお大阪でも、在来線の接続がないのである。リニアー新幹線に乗るまで東京で20分かかって、名古屋で在来線にまで20分かかるようだと、東京~名古屋40分同じ時間かかる。
い昨日、2011年に整備計画が決定され、2027年の先行の東京~名古屋間が開業される予定であったが、いまだ計画は難航中である。静岡県知事のスキャンダルと垂れ流しても、南アルプスからの想定外の出水はこれからも間断なく起きる。
当初開通予定の2027年は2037年になると10年延ばした。10年というのは掴みの数字である。多くの国営事業と同様これは更に10年は伸びるだろう。若しくは、中断という国民にとって明るい結果になるかもしれない。
世界各国でリニアーに挑戦はしたが、どの国も放棄している。日本は技術大国だから克服できるという呪文は、もんじゅと同じである。
現在中止を決めるのが最も安上がりになる。原発二基分の電力を必要とすることや、料金設定が既存の倍以上になることなども都合の悪い情報は伏せたままである。
リニアは理にあわない。